テント日誌6月15日…想起する1960年6月15日/6月19日テント裁判控訴審第1回弁論

経産省前テントひろば1371日商業用原発停止637日

想起する1960年6月15日のこと

人にとって時間って何か、記憶って何かということを考えてしまう。僕らは現在しかいきられないし、その現在を形づくるものが時間であり、記憶であることはよくわかってはいるのだけれど、それが何だというとなかなかわからない。

人は生理的な生命の再生産活動と精神的な生命の再生産活動をしている。物としての食を摂取しているように、精神的な食をまた摂政して生きている。時間や記憶はこうした精神としての存在の根幹をなし、その再生産の母体であるように思う。ただ、僕らは日常的な生のなかでは時間や記憶は絶えざる水の流れのようにあって、意識の流れと言ってもいいものだが、次々と経ていくものである。

この意識の流れのなかで、それを意識すること、この意識の流れを含めて考えることはなかなかないのだと思う。時間や意識は無意識として人の精神的な生命を形成しているにしても、それが意識して取り上げられることは少ない。

何を考えているのかだってうまく取り出せないで、次々と流れて行く意識の流れという日常的な習性の中で、時間(歴史)を意識し、記憶を記憶として呼び起こすことはまれなだが、そういう契機がある。時間や記憶が特別に意識され、取り出されるのだ。僕にとって6月15日はそんな日である。この6月15日は1960年の6月15日であるのだが、濃く記憶された日であり、長い時間を超えて生々しく蘇る時間なのである。6月15日は一般的にいえば暦の中にあるものに過ぎないが、それとは別の存在として僕の中にはある。

今年も6月15日に国会南門前で樺美智子さんを偲ぶ会をやった。樺さんは55年前の6月15日の安保闘争の中で亡くなられた。僕は当日、国会の南通用門の近くにおり、樺さんが亡くなられるところは目撃してはいないが、それほど遠くはない場所にいた。だから、樺さんの事は6月15日のあの現場と分かちがたく結びついた記憶としてある。この日、多くの人が参加して樺さんを偲び、追悼したように僕も様々の思いをはせ、声ならぬ声のうちで彼女に問いかけ、対話をした。少女の面影の残る遺影に向かいながら、彼女の生きられたかもしれなかった生のことを思い、1960年6月15日以降の僕らの歩みを彼女はどう考えたのかなどを思いめぐらした。

国会周辺は1960年安保改定時の首相であった岸信介の孫の安倍晋三が強行しようとする戦争法案への反対の声が強くなりつつある。せめて、もう少し大きくなって、どこかで見守っているのであろう樺さんが微笑みをこぼれるようにしたいと思った。そうなることを願った。岸は日本が戦争のできる国になることを狙った。それは彼にとって戦後体制からの脱却であり、敗戦の清算だった。この反省なき、傲慢な政治家への怒りが沸き起こった。この怒りと闘いは日本の戦争参加、とりわけ海外での戦争を拒む力となってきたが、今、安倍は岸の意思を受け継ぎ、戦争への道の構築に余念がない。いつも、いうセリフは同じだ。国民の命を守るである。僕らはこうした美名のもとに国民をどこに誘うのかを見通している。そんなことに騙されませ如というセリフを返しているのだが、樺さんはそうよ、その通りよ、と声なき声として伝えてくれる。今日はあの、雨にけぶる6月15日のことを樺さんとともに想起した一日だった。(三上治)

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6月19日(金)はテント裁判控訴審第1回弁論だ。結集を!

13時30分(開廷)102号法廷 集合;東京高裁前(地裁と同じ建物)12時30分(集会あり) 1時から傍聴券抽選となると思いますが、結集を。

6月19日(金)裁判報告集会のお知らせ

時間:17時半より 17時頃より通行証配布します。

場所: 参議院議員会館講堂 

発言者

黒田 節子(原発いらない福島の女たち)
河合 弘之 (テント裁判弁護団長)
渕上 太郎 (テントひろば裁判・被告)

憲法学者 内藤光博さん 予定

DVD上映案内

報告会の前に、傍聴出来なかった方のために原発関係の映像を上映します。

・時間: 2時から会場 1時頃から通行証配布します。

・場所:参議院議院会館B 104

是非ご来場下さい。

連絡先:経産省前テントひろば 電話:070-6473-1947

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大阪の方からこんなメッセージも届いています。

いつもテント日誌を送っていただきありがとうございます。

テントという運動の拠点を日々運営し、日々防衛している皆さまのご苦労に感謝いたします。

今度の6月19日の東京高裁での控訴審公判には、自分も大阪から、傍聴希望者として駆けつけます。

傍聴席がテント支持者で埋め尽くされることを願っています。(U)

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大間原発はいらない!スタンディングデモの案内

・6月19日(金)お昼12時から13時まで 電源開発本社前

当日は高裁でテント裁判の控訴審第1回弁論がありますが、そのまえに行われます。函館市大間原発裁判は7月7日(火)14時より、東京地裁で行われます。なお、7月7日(火)の12時からも電源開発本社前でのスタンディングデモはります。

主催は大間原発反対関東の会「080-661-9604 玉中」。