たんぽぽ舎です。【TMM:No2568】
2015年12月8日(火)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.住民投票条例をなんとしても議会で可決されるようにする
活動が待っている
住民投票・署名簿を選挙管理員会に提出
八木健彦 (伊方の家)
★2.今、地下にある危機
“目に見えない地下の部分が相当動いてしまった”
たんぽぽ舎パンフNo71 新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原発の損壊より
内藤みちる (たんぽぽ舎ボランティア)
★3.ドル箱と化したその利権構造を黙認し、仮置き場の
放射能ダダ漏れ状態を放置する環境省の罪は、あまりにも重い
“防水性なし”格安フレコンバッグで利ザヤ収入
ゼネコンが群がる除染事業利権の実態 (取材・文 田中 稔)
「紙の爆弾」2016年1月号(鹿砦社)より紹介(一部抜粋)
事故情報編集部
★4.火山の噴火を知らせる磁力の仕組み
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその130
島村英紀(地震学者)
★5.新聞より
◆被ばく者の棄民化 鎌田 慧
(12月8日東京新聞29面「本音のコラム」より)
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┗■1.住民投票条例をなんとしても議会で可決されるようにする
| 活動が待っている
| 住民投票・署名簿を選挙管理員会に提出
└──── 八木健彦 (伊方の家)
「住民投票を実現する八幡浜市民の会」は、今日(12月7日)、再稼働の賛否を問う
住民投票条例の制定を求める11175筆の署名を選挙管理員会に提出しました。
八幡浜市の有権者数は12月2日現在で30800名ですが、その3分の1を超える署名で、
法定数616筆を圧倒的に超えています。(高投票率だった前回市長選で大城市長が得た得
票数が11219票)
11月3日以来1ヵ月間、全く休む間もなく朝から夜まで駆けずり回り、全市を山奥の
小さな集落まで2度も3度も地域ローラーで戸別訪問し、多くの市民が受任者として署
名集めに奔走し、そして県下、全国からの支援を得て、たくさんの市民の熱い思いと志
のこもった署名をいただけました。(この署名には、署名年月日、氏名、住所、生年月日
の記入、そして印まで求められます。)
八幡浜市は現在1年で最も忙しい期間で、ミカン農家は温州ミカンの採果と選果の作業
に朝から夜まで追いまくられている日々ですが、そういう中でのこの署名数は本当に大き
な意味と重みがあると思います。
八幡浜で伊方原発から最も近いところ(6km)にある山間の小さな集落で、足を悪くして
遠出できない年老いた女性が、いつ署名を取りに来てくれるかとずっと待ち続けてとうと
う来てくれたと涙を流して喜ばれたことや、ミカンの作業で忙しい中、1人で山の斜面に
点在する家々をまわって200筆以上の署名を集めていただいた農家のことなど、忘れえぬ
経験をいくつも残して、ともかく第1ラウンドは無事終えることができました。
第2ラウンドは住民投票条例をなんとしても議会で可決されるようにする活動が待っ
ています。
市民のこれだけの熱く重い意志を絶対に無にさせない、無視することを許さない、そ
のためにどうしていくかを仲間たちみんなで考え、行動していきたいと思います。
今後ともご注目とご支援をお願いします。
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┗■2.今、地下にある危機
| “目に見えない地下の部分が相当動いてしまった”
| たんぽぽ舎パンフNo71 新潟県中越沖地震による柏崎刈羽原発の損壊より
└──── 内藤みちる (たんぽぽ舎ボランティア)
◎ 東電は、かの原発(柏崎刈羽原発)を動かしたがっているらしいので、冗談じゃない
!と反論します。
これは参議院議員(当時)近藤正道さんが2007年の中越沖地震の直後、柏崎刈羽原発に
入り、わかりやすく報告をされているパンフです。
中越沖地震による柏崎刈羽原発の被害状況が書かれています。
1.大地震のため敷地内が亀裂・波打ち・段差・陥没だらけだった。
2.建屋施設にも亀裂・上下左右方向のずれ・海水や土砂の流入があった。
3.クレーンなどのトラブルや不都合が2800件以上あった、などなどが写真つきで紹
介されていました。火災まで起こったのですよね。
◎ 東電は視界に入る被害をあっという間に修復した(実は隠した)そうです。しかしで
すね、目で見る部分がきれいに元通りになったとしてもです、これだけの被害があったと
いうことは地下の部分が相当動いてしまったということですよね。断層がどう入っていて
どう動いたのか、詳しいことは私にはわかりません。
しかし、岩盤のずれが自然に元に戻ることは考えられません。普通ずれたらずれっぱ
なしで、永久に歪んでいるのです。それを全く考えずに、見た目をきれいに仕上げて、
再稼働しましょうなんて、「冗談ではない!」(ここは広瀬隆さんふうに言いたい)
◎ それほど再稼働したいなら、東電は国民の前に地下内部のずれや歪みが中越沖地震
前の状態に戻ったという証拠を出してもらいたい。
いずれにしてもここの地盤が強くないことは後半の筆者、山崎久隆さんの説明からわ
かります。山崎さんの文章の目次を紹介します。
・初動体制の欠陥 ・放射能漏れの監視失敗
・「地震加速度大」で停止か ・原発はどう止まったか
・立地地点 ・想定「外」
・再開などできない
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┗■3.ドル箱と化したその利権構造を黙認し、仮置き場の
| 放射能ダダ漏れ状態を放置する環境省の罪は、あまりにも重い
| “防水性なし”格安フレコンバッグで利ザヤ収入
| ゼネコンが群がる除染事業利権の実態 (取材・文 田中 稔)
| 「紙の爆弾」2016年1月号(鹿砦社)より紹介(一部抜粋)
└──── 事故情報編集部
◎フレコンバッグで頻出する破損・劣化
フレコンバッグとは正式名称が「フレキシブルコンテナバッグ」で、粉末や粒状物の
荷物を保管・運搬するための袋状の包材のことである。略してフレコン、コンテナバッ
グ、フレコンバッグと呼ばれる。
◎“防水性なし”のフレコンバッグを容認-環境省
福島県伊達郡川俣町の山木屋地区の仮置き場でフレコンバッグに近づいて観察してみ
ると、フレコンバッグに包まれた汚染土壌から汚染水が外部に漏れ出しているのが確認
された。防水性能が足りないため、遮水シートを上にかぶせるまでの間、風雨にさらさ
れ、雨水がフレコンバッグに浸み込み、雨水とともに汚染水が漏出するのだ。
内袋を装着して防水性能を補うしかないが、山木屋では全て内袋を装着していないク
ロス形が使われている。
◎除染事業はエンドレスの“ドル箱”
2015年9月18日現在の、十市町村での仮置き場に搬入された袋数と受注ゼネコンJV
(共同企業体)は次の通りだ。
飯舘村が大成建設JV(99万1530袋)、川俣町が大成建設JV(38万577袋)、南相馬市
が大成建設JV(39万2693袋)、葛尾村が奥村組JV(47万5643袋)、田村市が鹿島JV(3
万6895袋)、大熊町が清水建設JVと大林組JV(22万5335袋)、富岡町が鹿島JV(64万
7830袋)、川内村が大林組JV(9万2194袋)、楢葉町が前田建設工業JV(57万8418袋)、
浪江町が安藤・間JV(30万6623袋)。
川俣町山木屋地区の事業を請け負うのは大成建設JV。山木屋地区での大成建設JV
の請け負い総額は、12年度で312億5170万8600円、13年度で221億1495万4800円(見
込み)、両年度を合計すると533億6666万3400円と巨額に上る。福島県全体の除染総事
業費は、毎年増幅し、将来的に数兆円規模に膨らむ。まさにゼネコンにとって、除染事
業はエンドレスの“ドル箱”なのだ。
業界関係者によれば、クロス形(内袋なし)のフレコンバッグ1袋の原材料価格はおおよ
そ2000~3000円。メーカーの販売価格は5600円。環境省はこの単価等を公開していない。
JV側はこの価格5600円に諸経費などを上乗せして、国へ1袋1万1500円(上限)で請
求している、とされる。差益がゼネコン、系列メーカー等に吸い取られる流れだ。
◎フレコンバッグに絡む“除染事業利権”は大手ゼネコンとメーカーの掌中に収められて
いる。ドル箱と化したその利権構造を黙認し、仮置き場の放射能ダダ漏れ状態を放置する
環境省の罪は、あまりにも重いと言わざるを得ない。
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┗■4.火山の噴火を知らせる磁力の仕組み
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその130
└──── 島村英紀(地震学者)
迷い込んだら出られなくなるという富士山の北麓に広がる青木ヶ原樹海。ここでは
磁気コンパスが使えないという伝説がある。
青木ヶ原樹海は富士山の三大噴火のひとつである貞観(じょうがん)噴火(864-866年
)のときの溶岩が固まっで出来た。富士山の北側の山腹から大量に出てきたものだ。貞観
噴火は富士五湖も作った。
ちなみに現在までの最後の噴火である宝永噴火(1707年)はやはり大きな噴火で三大噴
火のひとつだった。これは南東側の山腹から噴火したものだ。
溶岩のなかには磁鉄鉱が多く含まれているから、溶岩は磁力を持つ。だがコンパスが狂
うというのは都市伝説だ。溶岩が持つ磁力は地球の磁場に比べてずっと弱いものだから、
実際にはコンパスは溶岩にごく近づけないかぎりほとんど狂わない。
一般に火山は大きな磁石になっている。ところがマグマが上がってきて噴火が近づく
と火山体の岩の温度が上がる。地下の温度が約400度Cを超えると、火山岩は憶えていた
磁場を忘れてしまう。火山体としての磁石が弱くなってしまうのだ。
磁石がある温度で磁石の性質を失うことを発見したのは物理学者のピエール・キュリー
で、この温度をキュリー温度という。なお、ピエールの妻が放射線の研究者マリー(キュ
リー夫人)で、1903年に夫妻揃ってノーベル賞を受賞した。
この性質ゆえ火山に磁力計を置くことによって、火山の下にマグマが上がってきたか
どうかが分かる。マグマが上がってくると地球磁場と火山岩の磁場を合成した値が変化
する。つまり噴火予知の一助にしようというわけだ。
それならば、火山体の表面で温度の変化を測ればいいと思うだろう。しかし地下の温
度が「熱伝導」で表面に伝わってくるのには何千年以上もかかる。これでは予知するに
は遅すぎる。
たとえば地下わずか数メートルのところにある地下水の温度は、東京で15度C、札幌で
8度Cで年中一定だ。これはその土地の年間平均気温なのである。年間に気温はずいぶ
ん変動するが、地表から数メートル下がるだけで、この変動は年という長さでも伝わら
ないということだ。
熱水や火山ガスが出てくるところなら温度の変化はもっとずっと早い。だが、それら
は地下に割れ目がある特定の場所だけの情報で、地下全体の温度をいつも正直に伝えて
くれるわけではない。このために磁力計を使って火山体全体の地下の温度上昇を知る観
測が必要なのだ。
気象庁は2000年ごろから、国内の火山に磁力計を置きはじめた。たとえば北海道・苫
小牧の近くの樽前山(1041メートル)では、この10月に磁力計を設置した。また釧路の
近くの雌阿寒岳(1499メートル)でも観測をはじめている。
このほか今年度中には御嶽山(3067メートル)、吾妻山(福島県、1949メートル)、霧
島山(宮崎・鹿児島県境、1700メートル)にも磁力計を設置する予定だ。
とても地味だが、火山の地下を知るための観測は、こうして、少しずつ進んでいるの
である。
(島村英紀さんのHP「http://shima3.fc2web.com/ 」
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より12月4日の記事)
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┗■5.新聞より
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◆被ばく者の棄民化 鎌田 慧
「原発事故被害者の切り捨てを許さない東京集会」と「フクシマを忘れるな!さよ
うなら原発講演会」。おなじ5日の午後と夕方にひらかれた。
再稼働反対集会でも、福島のひとたちに発言していただいているが、運動が前のめり
になりがちだ。脱原発運動の原点は福島の被害者である。その苦難を知り、忘れること
なく一緒に引き受ける構えがたりない。その運動に向けた集会だった。
安倍内閣は、避難指示解除、帰還「強制」、避難者の家賃補助と補償の打ち切りを強行
しようとしている。「経済的な圧迫は精神的な拷問だ」とわたしは発言した。すでに甲状
腺がんと確定された子どもは115人、これからますますふえるだろう。帰りたい、しかし
、帰りたくない。放射線への恐怖の前で、相矛盾するフクシマの精神的苦しみを、わた
したちも受け止めなければ。
「人々をロングラップ島に居住させることは、人類にかかわる最も価値のある生態
的な放射線研究の機会をもたらす」。南太平洋での核実験のまえ、ヒロシマ・ナガサキで
も被爆者を治療することなく研究していた米国原爆傷害調査委員会(ABCC)の調査報
告書の一節。『小児科医ドクター・ストウ伝』(長澤克治)に紹介されている。被災者を追
い詰め、人体実験のような帰還強要。一方での再稼働。米軍のような非人道的行為とい
える。 (ルポライター)
(12月8日東京新聞29面「本音のコラム」より)
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