Global Headlines: ネット版中国人民日報―環球時報 社説より

著者: 青山 雫 あおやましずく : ちきゅう座会員
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中国、北朝鮮に、政権転覆のため米韓地上戦展開なら、軍事介入か?

「中国の北朝鮮核問題に対する現実的解法」4月22日付 社説

http://www.globaltimes.cn/content/1043646.shtml

北朝鮮への説得工作を、トランプに半ば押し付けられた中国の困惑も見て取れる社説。

(要約)

基本軍事介入は避け、説得と石油など燃料供給の大幅削減を基本に、核実験と大陸間弾道弾発射実験を延期する、同時に米韓には大規模演習を延期するよう要請するといった、二面作戦で望む。

米国が北朝鮮核施設への攻撃を行うことは、核兵器を用いた反撃を完全に封じることは不可能に近いから、実行に移されることはまずないだろうが、平壌の政権を転覆するために米韓が、非武装地帯を越えて地上戦を展開するならば、これは中国の望まぬ、朝鮮半島の現状変更を意味するから、中国はこれを座視することなく軍事展開することになるだろう。

(要約了)

「平壌の政権転覆云々」から「座視することなく」の原文は以下のとおり。

“China will sound its own alarms and ramp up their military immediately.・・・

Beijing would never sit back and watch foreign military forces overthrow the Pyongyang regime.”

これを、右翼産経新聞は、

「同紙の「軍事介入」が何を意味するかは不明だ。」

などと不正確極まりない報道している。左右の立場云々以前の基本的読解力の問題。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170423-00000052-san-cn

(筆者感想)

中国としては、米韓軍が地上戦展開して北朝鮮政権が打倒され、米国主導で資本主義国化されるのは当然避けたいのだから、平壌への米韓軍の進行は、何が何でも阻止したいと見るべきだろう。

ただ、同社説は、地上軍展開なら北からの核攻撃がないような想定を立てているが、これはありうる筋書きではないのではないか。中国もある局面では、軍事力に訴えるぞというメッセージを発するために作り上げられた、苦しいシナリオのようにも読めなくはないだろう。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
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