2023年6月、ノーニュークス・アジアフォーラムは、発足から30周年を迎えます。核も原発もないアジアをめざす市民が国境を越えて出会ったことから始まったこの活動が、30年にわたって継続されてきたことに深い感慨を覚えます。
台湾は、長年の民衆のたたかいにより、6基の原発の寿命延長をさせず(すでに3基は廃止)、2025年に原発ゼロとなります。
また、アジア各国でも、民衆の抵抗で原発建設をくいとめてきた地域がいくつもあります。
しかし、日本は「束ね法案」を国会で可決させ、「原発推進」に逆戻りしようとしています。柏崎刈羽原発などいくつもの原発を再稼働させ、老朽原発を動かし続けようとしています。
韓国政府も、老朽原発18基の寿命延長と、使用済み核燃料の原発敷地内乾式貯蔵を、セットで進める計画です。こうした推進側の動きを受けて、23年9月には韓国で第20回ノーニュークス・アジアフォーラム開催が予定されています。
フィリピン政府もバターン原発を復活させる計画を発表しています。地震国トルコではロシアの支援を受けての原発建設が継続されており、インドは一貫して原発を建設し続けていますし、タイでも原発計画がくすぶり続けています。また、南オーストラリアのキンバでは放射性廃棄物処分場建設が計画され、国内で激しい議論となっています。
こうした原発を巡る各地の状況を目の当たりにして、30周年というのは、これからも私たちがあきらめずに核も原発もない未来を実現するためにたたかい続けていく決意を新たにする機会に過ぎないと痛感しております。
脱原発を実現する台湾に、私たちも続きましょう。それぞれの地で努力を続けるアジアの仲間たちとともに、少しでも早く「原発時代」を終わらせましょう。
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■ ノーニュークス・アジアフォーラム通信180号(2月20日発行、B5-24p)もくじ
・トルコで建国史上最悪の地震災害:建設中アックユ原発の安全性は?(森山拓也)
・福島原発の放射性汚水を海洋放出するという日本政府の決定に反対します。
計画は撤回されるべきです(台湾・全国廃核行動平台)
・日本は太平洋地域と協力して、福島原発汚染水の海洋放出問題の
解決策を見出さなければならない
― 核実験の汚染の経験から、海洋放出は受け入れがたい ―(ヘンリー・プナ)
・韓国で「核発電所閉鎖署名運動」開始(ヨン・ソンロク)
・原発敷地内の「核廃棄場」建設計画に、101の市民団体が総力対応を予告(ヨン・ソンロク)
・放棄されたフィリピンの原発に再び脚光(レベッカ・タン)
・海と共に生きる人々、未来の人々のために 汚染水は流さないで(片岡輝美)
・技術者としての姿勢 ― 東京電力データ流用問題 ―(竹内英子)
・「子ども脱被ばく裁判」仙台高裁2023.2.1棄却判決NO!
裁判長は、なぜ法を整備して、子どもを守ろうとしないのだろう?(水戸喜世子)
・さようなら原発1000万人アクションの今後のとりくみ(井上年弘)
・東電原発事故から12年―原子力発祥の地・茨城から原発ゼロに(玉造順一)
・「関西電力 闇歴史」 へのご招待(吉田めいせい)
・老朽原発事故から1450万人の命の水源:びわ湖を守れ(稲村守)
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■ ノーニュークス・アジアフォーラム通信(No.1~180)
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