1月10日二国間、12日NATOロシア理事会、そして13日全欧安保協力機構(OSCE)にて米露が立て続けに直接協議した。成果なし。米国は、ウクライナ国境近くに集結する露軍十万の撤退を求め、露国は、NATOの東方新拡張企
本文を読む岩田昌征の執筆一覧
那須川天心と武尊の対決――日本神話から考える――
著者: 岩田昌征那須川天心対武尊(たける)の試合決行が決まった。大晦日のフジテレビ、RIZIN33中継で二人の対決が見られると多くの格闘技好きは期待していたものだが、結局実現しないことが早々にわかってしまった。ところが思いがけず、年末
本文を読む労働価値論と効用価値論
著者: 岩田昌征編集部 注:本稿は昨年の 11月27日(土)■世界資本主義フォーラム:伊藤誠 連続講座「『資本論』と現代世界」第1回 「1968年革命」とマルクス・ルネッサンス での質疑時における筆者の質問部分である。 詳細は「11.
本文を読む一般均衡理論に対する素人的疑問――丸山徹教授の新著『経済の数学解析』を読んで――
著者: 岩田昌征丸山徹著『経済の数学解析』(丸善出版、令和3年・2021年5月)を一読した。 本書「序」によると、慶應義塾大学経済学部初年級にも、早慶院経済学研究科と東大院数理科学研究科においても使用できる教科書である。丸山徹教授が
本文を読むワクチン地政学――セルビアの事例――
著者: 岩田昌征コロナウィルスに対する第3回目の、所謂ブースター接種が北米、西欧、ロシア等ですでに実行されている。我が日本ではようやく12月に始まると言う。バルカン半島のセルビアでもすでに始まっている。 コロナ・ワクチンに関する面白
本文を読むロシア古儀式派に関する素人談義――下斗米教授の講演に触発されて――
著者: 岩田昌征10月9日(土)、世界資本主義フォーラムのオンライン研究会で、神奈川大学特別招聘教授下斗米伸夫氏による講演「ソ連崩壊30年――プーチン・ロシアの世界戦略を理解するために」を聴いた。 非専門家の私=岩田の印象では、ロシ
本文を読む「カナダ先住民寄宿学校の闇」とエンゲルス論説――普遍的価値(自由、人権、私有、民主)定着の必要条件――
著者: 岩田昌征『朝日新聞』(令和3年2021年9月29日)に「カナダ先住民学校の闇に衝撃」記事は伝える。1867年カナダ建国前から1996年まで存続した、先住民(アメリカインディアン)同化政策を目的とする先住民寄宿学校の敷地内で続々
本文を読む白肇黄醒黒躍これ資本主義的近代・現代・近未来なりーー市場・計画・協議/白=黄=黒の〈三種節合経済〉への転形を目指すーー
著者: 岩田昌征河村氏の「近代社会の構成の異なる5つの基本ロジック」は、まことに生産的である。 《以下9月25日開催・世界資本主義フォーラム/河村哲二報告【アメリカ資本主義の現状とパックス・アメリカーナの変質】におけるスライド》 ★近
本文を読むファイザー・ワクチン(米国)とシノファルム・ワクチン(中国)の正負――素朴な対比――
著者: 岩田昌征新型コロナワクチンについてNHKテレビの科学番組を観て、また何冊かの解説新書を読んで、ファイザー/ビオンテックとモデルナのmRNAワクチンがアストラゼネカやヤンセン、そして中国の所謂ワクチン外交の主役シノファルム(国有
本文を読むウサマ・ビン・ラディン裁判の欠如――素朴な疑問――
著者: 岩田昌征米軍がアフガニスタンから撤退し、タリバン支配が復活しつつあると言う。 かつて、2001年、ウサマ・ビン・ラディン一党が9.11事件を惹き起こし、アフガニスタンに逃げ込み、タリバンに保護されたことがあった。アフガンの武
本文を読むインディアン・ジェノサイドと普遍的価値(自由・人権・私有財産)定着の表裏一体性――酒井隆史氏のグレーバー講義に刺戟されて――
著者: 岩田昌征令和3年・2021年葉月10日(火)に個人用電算機画面を介してルネサンス研究所の研究集会が行われた。報告者は酒井隆史氏である。デヴィッド・グレーバー/アントレイ・グルバチッチ「新版クロポトキン『相互扶助論』(近刊)序文
本文を読むしめのほかころな神禍々しきに しめのうちオリンピア大夏祭をたのしむ これ人の代なり
著者: 岩田昌征ころな神しめはりふせくまほらまに からだわざこそ千種ちぐさ競へれ 蝉嵐葉は黒光る葉月かも も*もやそ国ゆと** もゑう***しわか ころな禍に負けじきたへしたたかひて くがねの姉妹ゑみ
本文を読むジェノサイド語のインフレーション――ユダヤ人インテレクチュアルがボスニア・セルビア人と協力し始めた理由――
著者: 岩田昌征『ポリティカ』(2021年7月10日)に「スレブレニツァはアウシュヴィッツではない」と題する論説がスウェーデン・ウプサラ大学教授シェル・マグヌソンによって発信されていた。要約紹介しよう。 前回の私の小文(『ジェノサイ
本文を読むジェノサイド(族戮)罪――多民族戦争を多面的に考察させない概念装置に堕落させない為に――
著者: 岩田昌征2021年6月8日から10日、セルビアの日刊紙『ポリティカ』の主要記事は、旧ユーゴスラヴィア多民族戦争のBiH(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)段階、すなわちボスニア戦争(1992年4月-1995年9月)の最終局面、199
本文を読むNATO大空爆の肯定(善)と否定(罪)で分かれる二人のチェコ大統領――リベラリスト純文化人と元「スターリニスト」実文化人の国際外交――
著者: 岩田昌征ベオグラードの日刊紙『ポリティカ』(2021年5月19日、20日、21日)の第一面は三日間チェコ大統領ミロシ・ゼマンへの感謝感激で一杯である。何故か。 5月18日と19日の二日間、セルビア大統領アレクサンダル・ヴゥチ
本文を読むコロナ禍中の店仕舞――理不尽に追い詰められた日本常民の切なき怒り――
著者: 岩田昌征悲痛な叫びを聞いた。 昨日6月15日午後1時、樺さん追悼南通用門集会にて例年の如く献花し、黙禱し、インターナショナルを斉唱し、61年前の自分をほんの一瞬想い起こした。 その夕辺、私は近所のはんこ屋さんに行って、名刺
本文を読む原発処理水の海洋放出禁止を国際ルールに――中国外相王毅発言に関連して――
著者: 岩田昌征福島第一原発処理水の海洋放出方針が日本政府によって決定されると、ただちに韓国から非難の声が上がった。『朝日』(夕刊、6月2日)によれば、中国外相がBRICSのオンライン外相会合で日本の海洋放出問題を国際問題と見て、「利
本文を読むなぜセルビア大統領は中国のコロナワクチンを打ったのか――新黄禍論に無縁なヨーロッパ人――
著者: 岩田昌征我国でもコロナワクチンの大規模接種は、自衛隊を動員するほどの重大問題である。とは言っても、人々の接種に対する歓迎と拒絶が政権党支持と反対党支持に連動する傾向をくっきりと示すような質の政治問題ではない。 米国では、民主
本文を読む「廃炉・汚染水・処理水対策チーム」の死角――ALPS処理水と日本アルプス源水――
著者: 岩田昌征令和3年4月、「廃炉・汚染水・処理水対策チーム事務局」が出した資料「福島第一原子力発電所における多核種除去設備等処理水の処分に関する基本方針(案)の概要」に「ALPS処理水の海洋放出の具体的方法」が次のように整理されて
本文を読むコロナ・ワクチン接種の世代間不公平感――あわせて政策説明の合理性を考える――
著者: 岩田昌征ある理髪店で、若い理髪師と御主人を相手にこんな会話を交わした。 「お客さんのところへコロナ・ワクチン接種券とどきましたか。」 「うん、とどいたよ。」 「どう思いますか。老人達ではなく、毎日毎日通勤電車で仕事に行く
本文を読む木村三浩氏 戦争犯罪裁判論の実例――『情況』(2021年春)を読む――
著者: 岩田昌征新左翼系季刊誌『情況』2021年春号が「国防論のタブーをやぶる」なる特集を組んでいる。20世紀末、平成19年度と平成20年度、千葉大学博士課程大学院=社会文化科学研究科(「日本研究専攻」と「都市研究専攻」から成る)の科長
本文を読む原朗著『創作か盗作か』の一読感想――小林版も読みたい――
著者: 岩田昌征私の手元に東京国際大学大学院経済学研究科の学術誌『経済研究』第12号(2010年・平成22年)がある。原朗教授の最終講義「開港百五十年史――小江戸・大江戸・そして横浜」(pp.1-31)と私=岩田昌征の最終講義「党社会主
本文を読む日の本東なゐふる(東日本大地震)
著者: 岩田昌征平成廿三年弥生十三日 日の本東なゐふる 一 なゐふりて またなゐふりて 日の本の 底津岩根の 岩床の千々によろづに ひびわれつ つひにくだけぬ わたつみの 神の怒りて 水壁と なりて襲ひぬ 大和児の 田人町人
本文を読む内田樹『日本習合論』における『君が代』論寸評――「君が代」はフェントン作曲・エッケルト改作ではない――
著者: 岩田昌征内田樹『日本習合論』(ミシマ社、2020年・令和2年)を通読して思った。神仏習合、更に神仏儒習合が日本社会生成の内的潜在力によるとすれば、馬克思(マルクス)主義もまた習合されて、神仏儒馬習合が日本の未来かも知れない、と
本文を読むセルビアはコロナ・ワクチンを去年12月24日に接種開始――国家社会の独立の具体的意味――
著者: 岩田昌征ロシア、中国、アメリカ、EU諸国、イギリス、インドネシア、トルコ等でコロナ・ワクチン接種が国民的規模で始まった。治療薬が開発されるまでに人類がコロナ・ウィルスに対して出来る唯一の積極的対応である。 我が祖国日本ではワ
本文を読む上野東照宮境内の「広島・長崎の火」記念碑の運命――二つの石碑の日本史的意味の差は如何に――
著者: 岩田昌征正月5日に上野東照宮に初詣した事は前に記した。 今年の東照宮には、去年まで存在していたある物が姿を消していた。それは、「広島・長崎の火」記念碑である。 「ぼたん苑」を出ると、参道の向こう側に何やら千羽鶴で飾られた石
本文を読む初詣雑感――セルビア常民の幸を日本常民の神々に祈る――
著者: 岩田昌征今年の初参りは、神社境内の三蜜を避けて、正月5日と6日にした。静にして吉(良、善)かりき。 例年ならば、1月1日零時頃、代田八幡前の参道ならぬ普通道路で善男善女の一人として行列をし、参拝を待つ時間を楽しむ。深夜運転の
本文を読む『人新世の「資本論」』の脱成長コミュニズム論への個人的感想
著者: 岩田昌征斎藤幸平著『人新世の「資本論」』(集英社新書、令和2年・2020年)を一読した。 資本主義の圧倒的生産力と言う形をとった人間活動が新しい地質時代、人新世を形成しつつある。すなわち、資本主義のエネルギー・物質使用量が地
本文を読む三島由紀夫 同世代の知識人による憲法侵犯――信書開封・英訳と安保堅持心性――
著者: 岩田昌征前述したように、アメリカ占領軍の占領行政の要として、CCD・民間検閲局が設置され、昭和20年・1945年9月から昭和24年・1949年10月まで日本各地の主要郵便局を拠点と定め、日本国民の信書(手紙・葉書)・電報を検閲
本文を読むCCDの終焉と、戦後知識人の原罪、そして日本学術会議の発足――山本武利教授の著書に学ぶ――
著者: 岩田昌征日本学術会議は昭和24年・1949年1月に発足した。令和2年・2020年の秋日本国政府は、学術会議の人文社会系学者に行政権力的圧力を正門から放って、骨の無い御用学者を育成しようと決意したかの如くに見える。 日本学術会
本文を読む