岩田昌征の執筆一覧

柴垣経済学の射程――会社主義と自主管理社会主義との距離は?

著者: 岩田昌征

柴垣和夫(東大名誉教授)氏の現代資本主義論を現代史研(合澤清氏主宰)第292回研究集会ではじめて拝聴した。 私にとって着目に値する二論点がある。第一は、日本的経営・生産システム(会社主義)に関する氏の評価である。第二は、

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ポルトガル外交官のボスニア・ヘルツェゴヴィナ多民族戦争回避努力

著者: 岩田昌征

セルビアの日刊紙『ポリティカ』(2015年12月12日)に私にとって見過ごせない記事がのっていた。ポルトガルの外交官ジョゼ・クティリェロが旧ユーゴスラヴィア戦争犯罪ハーグ国際法廷でラトコ・ムラディチ裁判において最近行った

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朗報・自殺者減はアベノミクスの効果か?

著者: 岩田昌征

私が近現代の経済社会を考えたり、観察したりする時、近代以前の経済社会的統合作用系である交換、再分配、互酬から出発する。それぞれが近代文明開化の理念である自由、平等、友愛によって牽引されて、市場メカニズム、計画システム、協

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映画『ワルシャワ蜂起』とルーズヴェルト主義

著者: 岩田昌征

ポーランド映画『ワルシャワ蜂起』を二度観た。去年7月ワルシャワで、今年新宿の映画館で開催された「ポーランド映画祭2015」で。 1944年8月1日、ロンドン亡命政府のポーランド国内軍は、ソ連軍の手によってではなく、自分達

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パリにおける不幸:民衆による民衆殺し

著者: 岩田昌征

無差別テロが「流行」している。不謹慎な言い方だが、そう感じる。世の識者は、自称イスラム国と関連付けて論じる。イスラム国もそう公言している。 私の実感では、あくまできちんとした分析をふまえた判断ではないが、無差別テロの「流

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シリア人等難民問題――生命から生活へ――

著者: 岩田昌征

「ちきゅう座」で現在進行中のシリア人等難民大量移動事件について何人かが書いている。いずれもスペイン在住、ハンガリー在住、ドイツ旅行中の人だ。日本国内の新聞やテレビ報道だけでは、何かを述べる材料としては不十分なのかも知れな

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「土と汗」か「お金」か――シリア難民に思う

著者: 岩田昌征

かって四半世紀前湾岸戦争があった。1991年1月クウェートを武力征服したサダム・フセインからクウェートの主権を回復するべく、国連決議の下にアメリカ軍主導の多国籍軍がイラクを攻撃した。日本は、出兵せずに、130億ドルを戦費

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ホッブス、自然法、孔子――水田洋教授の見落としと経産省前テント

著者: 岩田昌征

ある必要があって、ホッブズの『リヴァイアサン』(1.水田洋訳 岩波文庫)を読んでいて、思いがけない事実を発見した。一つの社会思想史的事実である。 周知のように、ホッブスは、人間の始源的状態を無制約的自由の状態、結局は、各

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アウシュヴィツ強制収容所解放70周年式典の謎

著者: 岩田昌征

東京新聞夕刊(平成27年1月28日)に「アウシュビッツ70年式典」が報じられ、「ポーランドのコモロフスキ大統領、ドイツのガウク大統領、イスラエルの閣僚ら欧州を中心とする関係国が出席。日本政府からの出席者はなく、ロシアのプ

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