大田一廣の執筆一覧

【模倣と経験――戦後精神史序説(3)】  喩の技法と型の論理 ――塚本邦雄・大岡信《方法論争―1956年》をめぐって(Ⅰ)――

著者: 大田一廣

歌人・塚本邦雄(1920-2005)と詩人・大岡信(1931-2017)との間で1956年3月から7月にかけて行われた短歌、ひいては詩歌としての〈現代-詩〉にかんする《方法論争》(『短歌研究』1956年3月号~7月号)は

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短詩型文学にとって〈1956年〉とは何か ――〈戦後短歌〉をめぐるある匿名批評によせて――

著者: 大田一廣

短詩型文学にとって〈1956年〉とは何か――このような設問が成り立つかどうかはわからない。 そうではあるが、〈1956年〉が“世界史的な”画期と見做される根拠はないわけではない。1956年2月のいわゆる「スターリン批判」

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【模倣と経験――戦後精神史序説】(1) 塚本邦雄と“シュルモデルニスム”

著者: 大田一廣

革命歌作詞家に凭りかかられてすこしづつ液化してゆくピアノ ――塚本邦雄『水葬物語』   〈戦後短歌〉ということばが適切かどうかはわからない。だが、正岡子規以来の〈近代短歌〉がみづからの立つ瀬の根柢に画然たる裂け

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書評、ジル・ド・スタレール、ベルナール・マリス著、斉藤日出治訳『資本主義と死の欲動――フロイトとケインズ』藤原書店、2017年、259頁

著者: 大田一廣

「死に赴かんとする者(モリトゥリ)」――本書の冒頭に掲げられたこの「モリトゥリ」は、これを現代経済学の一部になお根強い〈ホモ・エコノミクス〉仮説に擬えれば、差し詰めホモ・モルタリスということになるだろうか。本書にはことほ

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