ベオグラードの日刊紙『ポリティカ』(2014年4月19‐20日)にセルビアの有力な軍事外政記者ミロスラフ・ラザンスキが4月17日に放映されたプーチンのTVショーに関して、興味深い解説「ヴラディミル・プーチン・ショウ」を書
本文を読む岩田昌征の執筆一覧
ウクライナ問題:米攻露守の深層
著者: 岩田昌征朝日(3月28日朝刊)耕論面に二人の識者がクリミア・ショックに関するインタビューを受けていた。説得力ある諸見解を示していたが、二人に共通して全く触れていない二つの論点があった。NATOとコソヴォ問題である。 冷戦期は、N
本文を読むウクライナ・クリミア問題:アメリカの博愛(攻)とロシアの友愛(守)
著者: 岩田昌征ミロスラフ・ラザンスキなるセルビアの国際問題・軍事問題の専門家がいる。ベオグラードの『ポリティカ』紙に何回となくウクライナ・クリミア紛争に関して解説記事を書いている。特に「ヤルタ、ヤルタ」(2014年3月10日)と「クリ
本文を読む60年安保 唐牛健太郎とは
著者: 岩田昌征3月4日(火)憲政記念館で「没後唐牛健太郎を問う」会が開かれた。呼びかけ人のなかに加藤尚武や田中学等旧知の名前を見つけて出かけてみた。 私と唐牛健太郎との接点は、1960年4月26日の国会正門デモだけだ。個人的にも政党
本文を読む賠償請求権と集団的自衛権 その保有と行使
著者: 岩田昌征『朝日新聞』(夕刊、2月26日)に「強制連行の中国人元労働者ら日本企業を集団提訴」が大きく報道された。第二次大戦中に中国から強制連行され、日本各地の鉱山等で労働を強いられた中国人元労働者や遺族等が損害賠償と謝罪広告を雇用
本文を読む公共放送の不偏不党性とは何か
著者: 岩田昌征NHK新会長やNHK経営委員の言動が世人の心をゆさぶり、くさぐさの批判や批評がなされた。 新会長籾井氏の発言は、世人が公共放送NHKのトップとしての氏の資質を疑うに十分な根拠を提供した。しかるに、氏の地位は安泰のようであ
本文を読む経済システムのトリアーデと社会主義
著者: 岩田昌征〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/ 〔study609:140214〕
本文を読む日中「戦争」と原発
著者: 岩田昌征安倍首相が欧州上流社会の貴顕紳士淑女の前で現在の日中関係を第一次欧州大戦直前における英独関係に擬して、戦争勃発の可能性に言及したという。欧州大戦開戦百周年の今年、欧州でかかる発言をあえてしたのには、大型宰相たらんとして、
本文を読むポーランド公安と英雄ワレサ
著者: 岩田昌征去年の11月末、数日滞在したワルシャワの映画館アトランティックで映画「ワレサ 希望の男」を観た。巨匠アンジェイ・ワイダのワレサ三部作の最終作品である。「大理石の男」、「鉄の男」、「希望の男」と言う次第である。 ワイダが語
本文を読む政治と研究
著者: 岩田昌征社会主義理論学会と慶応大学東アジア研究所が開催した日中社会主義フォーラム(平成25年12月21-22日)で引退共産党幹部Q氏に会った。帰路、Q氏から日本共産党とユーゴスラヴィア共産主義者同盟の党交回復に関する裏話をうかが
本文を読む三つの戦争犯罪
著者: 岩田昌征私は、現在、昭和13年(1938年)に私という赤ん坊が産婆さんによって取り上げられた家の八畳間で生活している。前世紀末・今世紀初に千葉県内の公務員住宅から母の介護のために引越して来て以来そうである。数年して母が亡くなった
本文を読む大人国か小人国か
著者: 岩田昌征安倍首相が年末に靖国神社参拝を決行した。特定秘密保護法採決等と関連して、諸外国からの風圧が強まっている。 私見によれば、文武強国の国家指導者たる者は、まず大人(たいじん)であるべきであり、自国民の心を心とするだけでなく、
本文を読むサライェヴォ事件とヒトラー誕生日
著者: 岩田昌征セルビアの首都ベオグラードから出ている市民主義週刊誌『ヴレーメ』が久しぶりに読むに値する記事と写真を載せた。10月31日号である。 2014年7月は、第一次世界大戦勃発百周年である。大戦の契機となった1914年6月28日
本文を読む二千数百年前のヘイトスピーチ罪
著者: 岩田昌征『朝日新聞』(平成25年10月7日、夕刊)第一面に「ヘイトスピーチは差別」の大文字が踊っていた。 東京都新大久保における他民族に対する憎悪言論示威行動と憎悪言論粉砕行動のニュースが私達を驚かせてから久しい。憎悪言論の内容
本文を読む安保の悪夢と九条の悪夢
著者: 岩田昌征昨夜、近未来の悪夢を二つ見た。 一つは、日本国防軍が友軍の米軍と共に南米でブラジル(?)軍とその同盟国軍とに対して戦闘している夢である。世界第6位の経済大国・地域大国に成長したブラジル(BRICsの中で唯一原爆を持たない
本文を読む原爆B29撃墜の夢
著者: 岩田昌征八月は戦争を思い、考え、語る月のようだ。大東亜戦争開戦の月、十二月よりも心にかかる負担は、やや重いようである。 私は、昭和13年7月生まれであるから、終戦の年、昭和20年は、国民学校1年生であった。昭和19年に東京世田谷
本文を読む「赦して、忘れまい」と「赦して、忘れよう」の間
著者: 岩田昌征椎名重明『カタリスとアモール』(御茶の水書房)の「Ⅴ.自己愛 友愛 隣人愛」に言う。日中戦争を「侵略」と見なし、検挙され、教団から資格剥奪されたまま2007年に至り「名誉回復」された真宗大谷派僧侶「竹中彰元が生きていたら
本文を読むセルビアのNATO加盟反対論
著者: 岩田昌征『ポリティカ』(ベオグラード、2013年7月21日)に「私達は『民族主義者』であると非難される」なる記事があった。かの有名な旧ユーゴスラヴィアの反チトー主義者の異論家ミロヴァン・ジラスの息子、社会学者アレクサ・ジラスへの
本文を読むテント広場裁判とハーグ旧ユーゴ戦犯法廷
著者: 岩田昌征『朝日新聞』(7月23日、14版、37面)、経産省前テント広場裁判で「国が被告間違え証拠提出か」の記事に国が提出した証拠写真3枚のいずれにおいても被告の一人が別人だった、とある。 早速「ちきゅう座」を開いてみると、「時代
本文を読むブルガリアの大量焼身自殺再論
著者: 岩田昌征4月21日の「ちきゅう座」「評論・紹介・意見」欄に小論「自由主義メディアとEU加盟国の焼身自殺」を発表した。旧社会主義国でEU加盟を果たしたブルガリアにおいて2月から3月にかけて連続8件の焼身自殺が発生した。これはまこと
本文を読むテント出現の意味
著者: 岩田昌征霞ヶ関経産省の一角、同省管理の未利用国有地に正清、渕上両氏を含む一群の人々が脱原発テントを打ち建てた。現在、その土地を明け渡すよう訴訟が両氏に国によって提訴されている。不法占有、不法占拠と言うことであるらしい。 この事件
本文を読む白鳥事件偽冤罪の講演を聴いて
著者: 岩田昌征明治大学自由塔において4月20日(土)『白鳥事件 偽りの冤罪』出版記念講演会が開かれた。大教室は満員であった。年配者が多く、自分たちの青壮年期に直接間接にかかわった白鳥事件解明・村上冤罪証明運動への関心が今日においても維
本文を読む自由主義メディアとEU加盟国の焼身自殺
著者: 岩田昌征4月19日(金)午後、明治大学自由塔において中国人独立ジャーナリストの喩塵氏の講演を聴いた。土地収用・移転問題等共産党権力の暗部を勇敢かつ慎重に報道している。例えば、2008年来自焚を含む54人の抗議的自殺が知られている
本文を読むチトーのマイナス・イメージ──米英軍大空襲と二つの解放軍
著者: 岩田昌征故チトー大統領に対してセルビア人労働者がポジティヴな感情をいだいていることを「ちきゅう座」で2回ほど紹介した。それでは、今日の中国において大衆的デモにおいて毛沢東の肖像が出現する事が権力者達に有する政治心理的効果を発揮す
本文を読む労働者ラップとチトー大統領
著者: 岩田昌征ラザル・リストフスキというセルビアでは有名な俳優がいる。彼の監督第2作「白いライオン達」が2011年4月にベオグラードで公開され、かなり注目を集めた。 「ちきゅう座」4月8日に「チトー大統領=神様」で紹介したチャチャク製
本文を読むチトー大統領=神様、医者=お金
著者: 岩田昌征『ポリティカ』紙(セルビア共和国ベオグラード発行の日刊紙)にこのところチトー大統領の名前が肯定的に言及される。大政治問題の文脈ではなく、一般民衆の“反”or“厭”資本主義の問題に関連してである。 一例を紹介したい。 『ポ
本文を読む尖閣問題の発端の発端
著者: 岩田昌征矢吹晋の尖閣問題に関する講演を二度聞いた。去年10月27日(土)と今年の2月23日(土)である。両日とも明治13年(1880年)の「分島改約」問題──日本案の沖縄二分割、清国案の琉球三分割案──をかなり詳しく説明した。流
本文を読む「尖閣列島問題」に寄せて
著者: 岩田昌征『情況』(2013年1・2月合併号)に新川明が「『尖閣』は沖縄に帰属する」を発表している。真に重要な知見を提示されている。 新川は中国尖閣諸島領有論を否定して、琉球による領有の実質があったという。琉球王国と中国(明・清)
本文を読むワルシャワに旧知を尋ねて想う、「喪失」
著者: 岩田昌征今年は8月にワルシャワを数日訪ねた。目的は、旧知のタデウシ・コヴァリク教授に会って、彼の新書(Polska Transformacja 2009、その英訳 from SOLIDARITY to SELLOUT 2012)
本文を読む「時間文化集団」から考える「年号」尊重論
著者: 岩田昌征二昔前ある旧帝大系研究所で研究者総会が開かれた時、議長を務めていたリベラル文化人の所長が「諸氏は世界に開かれる市民社会をとよく言われるが、学内の文書で年号を抵抗なく用いているではないか」と多くのリベラル的・左派的研究者の
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