岩田昌征の執筆一覧

自主管理社会主義の教訓――協議経済論・アソシエーション論の盲点と資本主義幻想の霧消――

著者: 岩田昌征

1.協議経済化過剰の無理  ソ連東欧の集権制計画経済の危機が表面化して以来,特にその全面的崩壊以後,資本主義に降伏せず,その批判者としての社会主義に思想的意味を認める人達の間に,資本主義市場経済と対置されるべきは,官僚的

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書評 岩田昌征著『二〇世紀崩壊とユーゴスラヴィア戦争―日本異論派の言立(ことだ)て―』

著者: 鶴田満彦

1.本書の構成 本書は、比較経済体制論、ユーゴスラヴィア地域研究については世界レベルの専門家である著者が、ソ連型集権的社会主義・ユーゴスラヴィア型自主管理社会主義の成立と崩壊を総括した最近の論文集である。多くの社会主義経

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退避勧告のうみだすプラス・マイナス/危険情報開示のプラス・マイナス

著者: 岩田昌征

退避勧告のうみだすプラス・マイナス 日本に留学していた外国人留学生が3月11日の大震災・原発大災後数日で日本を自主的に去った。アメリカ国務省は3月16日に自主的国外退避勧告を出したと言う。実は、我が家もそんな動きと無縁で

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福島原発・作業員の放射能汚染と、さる大学教授の国外避難

著者: 岩田昌征

昨日3月24日、福島第一原発の危機対処中に下請け会社の現場作業員が放射能で火傷した。東電の説明によれば、装着した警報器が現場に入った瞬間になったが、作業員が誤作動だと判断して、そのまま作業に入ったからという。さすがに作業

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コソヴォ生体臓器密輸出に関する欧州評議会議員会議の1月25日決議

著者: 岩田昌征

ポリティカ紙〈2011年1月26日〉によれば、ディック・マーティ〈スイス人、検察官〉の調査報告書(ちきゅう座における岩田による関係論述を参照)に基づいて1月25日、ストラスブルグの欧州評議会議員会議は「コソヴォにおける非

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旧ユーゴスラヴィアの経験と日本のアソシエーション論

著者: 岩田昌征

基礎経済科学研究所編『未来社会を展望する 甦るマルクス』(大月書店、2010年)の合評会に出席する機会があった。「よみがえる」という和語を使い、例えば「マルクスのルネサンス」のようなカタカナ語を用いていないところが気に入

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ユーゴスラヴィア自主管理社会主義の歴史実験:その意味とよみがえり(ルネサンス)の兆し(2)~(1)

著者: 岩田昌征

ミーラ・マルコヴィチ「自主管理者の反乱」(1993年1月26日) ここ数日ベオグラードで、権威ある諸施設のトップが政府決定によって新しく任命されることに関して苦情が増えている。クリニック・センター、博物館、劇場などの責任

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書評:内田弘の快著『啄木と秋瑾』の印象的評

著者: 岩田昌征

内田弘教授から『啄木と秋瑾』(社会評論社、2010年)を去年の末に贈られた。記して感謝する。副題に「啄木歌誕生の真実」とある。真に気になる題名である。私は短歌というより和歌が好きである。時にふれて詠歌することもある。拙著

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60年安保闘争私史―60年安保闘争50周年に寄せて

著者: 岩田昌征

今年は60年安保50周年である。半世紀間顔を合わせたことがなかった山田恭暉氏から様々な50周年記念行事の案内が届いた。また雑誌『情況』のアンケートにも答えた。肝腎の6月15日前後は、義理の叔父、叔母と義母の墓参でパンチェ

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読書感想:片桐幸雄著『スラッファの謎を楽しむ』(社会評論社刊)について

著者: 岩田昌征

片桐幸雄著『スラッファの謎を楽しむ』(2007年、社会評論社)を著者からいただいた。精読とはいえないまでも通読した。役に立った。面白い。私も1980年前後にスラッファの『商品による商品の生産』を手にし読解を試みたが、途中

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