また机の上に『American Machinist』が乗ってる。半年ほど前からだと思うが、回覧されるようになった。研究所にいたときは、新奇な情報はないかと辞書を引き引き読んでいた。自分から読みにいっていた雑誌が、何もしな
本文を読む藤澤豊の執筆一覧
そう、オレの車?―はみ出し駐在記(54)
著者: 藤澤豊代理店のプライベートショーをサポートするためにセントルイスに出かけた。ショーのために買ったとは言っていたが、地場の小さな商社が販売在庫など持つわけがない。客先の付いている機械を自社のショールームでちょっと動かしてしまおう
本文を読む高速道路から落ちる―はみ出し駐在記(53)
著者: 藤澤豊決してインドア派とは思わないが、少なくともアウトドア派ではない。キャンプだの屋外バーベキューだのは、呼ばれて行くだけでも気が重い。街にはちょくちょく出かけても、足は決まって電車。都心でうろちょろするには地下鉄も含めて電車
本文を読む痛みすぎた工場 ―はみ出し駐在記(52)
著者: 藤澤豊ハリスバーグの近くの客で修理作業が終わった。ほっとして事務所に電話したら、ピッツバーグのウェスティングハウス・エレクトリック社に回るよう指示された。機械の据付準備ができたからということだった。ハリスバーグまで車できていた
本文を読むメトロポリタン美術館―はみ出し駐在記(51)
著者: 藤澤豊たまに応援者のテイクケアもなく、特別しなければならないこともない週末があった。そんなときは、下宿で溜まった本を読むようにしていた。溜まる一方の本を処理しなければならないのだが、あまりに天気がいいと外が気になる。 こんな天
本文を読むメキシコ出張-その5―はみ出し駐在記(50)
著者: 藤澤豊アルゼンチン人マネージャーの子気味のよい仕事っぷりには見ていて気持ちのいいものがあった。工場の作業者との間には若いメキシコ人をアシスタントマネージャのように使って、定型化した事務仕事は秘書に振ってマネージャーとしての時間
本文を読むメキシコ出張-その4―はみ出し駐在記(49)
著者: 藤澤豊送り迎えしてくれた代理店のサービスマンの都合だと思うのだが、夕方五時ちょっと過ぎにはホテルに戻っていた。そんな時間にホテルにいても何もすることがない。テレビでもあればまだしも、何もない狭い部屋で、ぼーっとしていらるような
本文を読むメキシコ出張-その3―はみ出し駐在記(48)
著者: 藤澤豊二軒目の客は、メキシコの会社というよりアメリカ企業のメキシコ工場だった。なんでこんな大きな旋盤をと思っていたが、パイプラインのバルブを加工すると聞いて納得した。経営陣はアメリカで教育を受け人たちで、彼らと話をしている限り
本文を読むメキシコ出張-その2―はみ出し駐在記(47)
著者: 藤澤豊観光シーズンで、まともなホテルが取れなかったと代理店のサービスマンが言い訳していた。確かに小さな寂れたホテルで、進んで泊まりたいとは思わない。それでも、メキシコ市の中心からさほど遠くないところにあって、立地はよかった。寝
本文を読むメキシコ出張-その1―はみ出し駐在記(46)
著者: 藤澤豊金曜の午後、ボストンで二日がかりの機械の修理が終わった。客の電話を借りて上司に報告したら、「簡単な修理、終わって当たり前だ。細かな報告はいらない」と言われ、なんか変な感じで副社長に電話を回された。 副社長と
本文を読む二匹目のドジョウ―はみ出し駐在記(45)
著者: 藤澤豊上司に釣りに行こうと誘われた。同じコンドミニアムに住んでいる知り合い(歯医者)と行くのだが、三人乗りのボートなので二人ではもったいない。週末暇だろうし、たまには釣りもいいじゃないかと言うお誘いだった。知り合いが釣りを趣味
本文を読むミサイルにコバンザメ―はみ出し駐在記(44)
著者: 藤澤豊数少ないボストンの客にレイセオンがあった。古いフライス盤の修理で出張するまで、エアラインの予約システムや航空宇宙関係の会社だと思っていた。 レイセオンの受付に着いたら、会社名や氏名に国籍と米国市民かどうかを
本文を読む立小便とお廻り―はみ出し駐在記(43)
著者: 藤澤豊応援者と一緒にペンシルベニア州の州都ハリスバーグの近くに出張した。修理部品を持ってゆく必要もあってニューヨークから車を走らせた。会社が用意したアパートで応援者(一年先輩)を拾って、スピード違反で捕まらない速度でさっさと走
本文を読む戦車と機関砲と電子レンジ―はみ出し駐在記(42)
著者: 藤澤豊セントルイス(ミズーリ州)にあるエマソン・エレクトリックにタレット旋盤の据付に行った。出張の話を聞くまで、エマソン・エレクトリックは、その名前すら知らなかった。名前から電機関係の会社だろうと想像はつくが、聞いたこともない
本文を読むどこにいるのか?―はみ出し駐在記(41)
著者: 藤澤豊毎週のように知らないところに出張していれば、必ずどこかで道に迷う。慣れはしないが、しょっちゅう迷っていると、多少のことでは驚かなくなる。事故でも起こさなければ、人に聞きながらでも目的地にはたどり着ける。 ち
本文を読むそれでも日本メシ?―はみ出し駐在記(40)
著者: 藤澤豊ニューヨークから北に百キロほど、車で二時間ちょっと行ったダンバリー(コネチカット州)にAMBEL Precisionという町工場があった。タンバリーから二十キロも南東に行けば、大西洋に面したブリッジポートがある。ブリッジ
本文を読むまた車が新しくなる―はみ出し駐在記(39)
著者: 藤澤豊月曜日、いつものように出社したら、E先輩がM先輩と車が盗まれたと話していた。そういえば事務所の前の駐車場にE先輩の車がなかった。E先輩の車はマーキュリーの最高級車で、その大きさと、いかにも高そうな外観で人目を引いた。車を
本文を読むトイレットボール・レース―はみ出し駐在記(38)
著者: 藤澤豊ミネアポリスから車で一時間くらい西にいった田舎町に出張した。地道を走っていて見えるのは畑か牧草地で人より牛の方が多い。そのなかに雑貨も多少は置いているガススタンドがあった。そこが町の中心で周りには何もない。一番近いダイナ
本文を読むジャマイカ人のパーティー―はみ出し駐在記(37)
著者: 藤澤豊今度の土曜日にジャマイカ人のパーティがあるから一緒に行こうと言う。アッシーだったら、いくらでもいるだろうし、ジャマイカ人でもないのが場違いじゃないかと遠慮した。そんな堅苦しいパーティじゃないし、日本人でもかまやしない、行
本文を読むオレの息子じゃない―はみ出し駐在記(36)
著者: 藤澤豊応援者のテイクケアなど野暮用にさく時間を調整して、週末モニカのアパートに行って英語を教えてもらっていた。一時間もNew York Timesを読んで、発音を直されて、分からない言葉や文章の意味を聞いていれば疲れてしまう。
本文を読むモニカ-ジャマイカ人社会へ―はみ出し駐在記(35)
著者: 藤澤豊いつものように“扇”行って、がっかりしたというのか気が抜けた。客の顔ぶれも何も変わらないが、ローラがいない。先週まではいたし、いなくなるような感じはなかった。マスターと何かあったのだろう。気にしているのを知っているのに何
本文を読む日本語なら分かりっこない―はみ出し駐在記(34)
著者: 藤澤豊気の合った男同士の丁々発止のやり取り、それが日本語だったら、ついてこれる外国人はまずいない。分かったところで単語まで、話しの内容までは分からない。日本にいては人前で話せないことでも、海外に出るとつい周囲を気にすることなく
本文を読む部屋に帰ったら人がいた―はみ出し駐在記(33)
著者: 藤澤豊ボストンで珍しく早めの時間に仕事が終わった。早めといってもニューヨークに戻れる時間ではない。予定通りモーテルで一泊して、翌朝の便でニューヨークに戻ればいい。駐車場から昨晩泊まった部屋に行って、ドアを開けてびっくりした。中
本文を読むサインの目的―はみ出し駐在記(32)
著者: 藤澤豊口座を開いて半年ちょっと経った頃、銀行から事務所に電話があった。登録したサインと最近のサインが違いすぎるので、サインの再登録に来て欲しいとのことだった。 赴任するまでサインなどしたことがなかった。慣れていな
本文を読む痛んだ紙幣と歪んだ硬貨―はみ出し駐在記(31)
著者: 藤澤豊日本ほどではないが、自動販売機(以下、自販機)の先進国、ちょっとしたところには置いてある。私生活ではたまにタバコぐらいだったが、客の工場ではしばしば自販機が食べ物の全てだった。作業の目処が立たないため、昼食や夕食に外に出
本文を読むアフターアワー―はみ出し駐在記(30)
著者: 藤澤豊マンハッタンで飲食店やバーが酒を出せるのは午前二時までと規制されていた。二時を回れば、きちんとした飲み屋は閉店への準備にかかる。もうちょっとと思っても酒の出ない飲み屋に何時までもいられない。ただ二時にお開きは早すぎる。そ
本文を読む安モーテル―はみ出し駐在記(29)
著者: 藤澤豊出張先ではしっかりしたモーテルに泊まることもあったが、地場の安いモーテルに泊まることが多かった。しっかりしたモーテルと思っても、出張先の近間にはそんなものないところも多い。出張手当はかかった費用に関係なく定額だったから、
本文を読むローラ―はみ出し駐在記(28)
著者: 藤澤豊”扇“はカウンターだけの細長い狭いバーで、ピアノを置くスペースはなかった。置く気になればカラオケくらい置けただろうが、マスターの拘りがあった。歌いたいのならピアノバーに行けばいい。そこは気の置けない男仲間が一杯やりながら
本文を読む二軒隣のアイリッシュバー―はみ出し駐在記(27)
著者: 藤澤豊“扇”で飲んでいるとジョニーがちょくちょく顔をだす。コック?の制服を着たまま厨房から抜け出て一休みなのだろう。タバコを吸わないのに入ってくるなり決まって「誰かタバコ(cigarette)はないか」、ジョニーの口癖というよ
本文を読むアンアン-ガラにもなく文通―はみ出し駐在記(26)
著者: 藤澤豊何かの都合で行かないときもあったが、週末フラッシング(クイーンズ区のなかの町名?)の日本食料品店に行っては、その足で日本の本屋に立ち寄った。裏に大きな駐車場があるので食料品店が先になった。自炊するわけでもなし、買うのはな
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