「関西電力株式会社大飯原子力発電所の運転停止を求める意見書(要旨)」など-地震と原発事故情報
- 2012年 12月 23日
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1702】
2012年12月22日(土)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1. 関西電力株式会社大飯原子力発電所の運転停止を求める意見書(要旨)
関電は,自らの判断で,稼働中の大飯原発を直ちに停止するべき
日本弁護士連合会
★2.新聞・雑誌から
◇関東、大地震の確率上昇政府予測地図 30年内に震度6弱
◇自民圧勝 それでも脱原発 選挙後初の抗議行動
★3.<テント日誌 12/19(水)――経産前省テントひろば 465日目>
衆議員選挙を終えて緊張感が強まってきている
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┗■1. 関西電力株式会社大飯原子力発電所の運転停止を求める意見書
│ 関電は,自らの判断で,稼働中の大飯原発を直ちに停止するべき
└──── 2012年12月20日 日本弁護士連合会 (要旨)
全文は(長いので)HPをご覧ください
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/2012/opinion_121220.pdf
第1 意見の趣旨
1 関西電力株式会社は,自らの判断で,稼働中の大飯原子力発電所を直ちに停
止するべきである。
2 原子力規制委員会又は経済産業大臣は,関西電力株式会社に対して,稼働中
の大飯原子力発電所の停止を直ちに命ずべきである。
第2 意見の理由
1 はじめに
原子力規制委員会は,日本原子力発電株式会社の敦賀原子力発電所について,
原子炉建屋直下の断層が活断層の可能性が高いと有識者会合が判断したとの報告
を受け,再稼働のための安全審査をしない見通しであるとされている。これは,
事実上,敦賀原発の廃炉を決定するものであるが,後記国の指針においても,活
断層の真上に原子炉建屋などを建てることを認めておらず,これに照らして,極
めて適切かつ正当な判断であるというべきである。
一方で,関西電力株式会社大飯原子力発電所(以下「大飯原発」という。)の
敷 地内の「F-6断層」については,複数の専門家が「活断層である」又は
「活断 層でないとは否定できない」と述べているにもかかわらず,原子力規制
委員会は, 結論を先送りし,調査の継続を決めた。その一方で,大飯原発は停
止されることなく,稼働し続けている。
そもそも,原子力規制委員会は,福島原発事故を受けて,安全指針類を改訂中
であり,これらの安全指針類は2013年7月をめどに策定し,その後に既存の
原発の適合性を審査する旨述べており,新指針に適合すると認められた後でなけ
れば,再稼働がされることはあり得ない。大飯原発は,原子力規制委員会が発足
する前に,国内で唯一再稼働されたものであるが,この点において,他の原発と
取扱いを異にするべき合理的な差は見当たらない。かかる事態は,次なる原発事
故災害を引き起こしかねない危険な事態であり,到底容認できるものではない。
以下,現行法において,原子力規制委員会又は経済産業大臣は,大飯原発を停
止させることが可能であり,むしろ,停止させなければならないことを述べる。
2 前提事実
(1) 活断層かどうかについての専門家の意見
(2) 「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審査の手引き」について
3 大飯原発を直ちに停止させるべき法的根拠
(1) 原子炉設置許可について
(2) 伊方原発最高裁判決の帰結
略
「現在の科学技術水準に照らし,右調査審議において用いられた具体的審査基準
に不合理な点があり,あるいは当該原子炉施設が右の具体的審査基準に適合する
とした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査
会の調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤,欠落があり,被告行政庁の判
断がこれに依拠してされたと認められる場合には,被告行政庁の右判断に不合理
な点があるものとして,右判断に基づく原子炉設置許可処分は違法」として,原
子炉設置許可処分を取り消すことができることを明確にしている。
(3) 具体的審査基準の内容について
(4) 現行法の諸規定について
この点,規制法には,「原子炉の停止が命じられる規定はない」などという行
政解釈が示されているが,上記伊方原発最高裁判決は,当然に行政権も拘束する
ものであって,同判決の趣旨からすれば,上記行政解釈は誤りというほかない。
現に,現行の関係各法令にも,原子力規制委員会又は経済産業大臣が,原発の運
転を停止させる根拠規定がある。
一 規制法及び電気事業法の定め
ア 規制法第36条第1項には,以下の定めがある。
「原子力規制委員会は,原子炉施設の性能が第二十九条第二項の技術上の基準
に適合していないと認めるとき,又は原子炉施設の保全,原子炉の運転若しくは
核燃料物質若しくは核燃料物質によって汚染された物の運搬,貯蔵若しくは廃棄
に関する措置が前条第一項の規定に基づく原子力規制委員会規則の規定に違反し
て いると認めるときは,原子炉設置者又は外国原子力船運航者に対し,原子炉
施設の使用の停止,改造,修理又は移転,原子炉の運転の方法の指定その他保安
のために必要な措置を命ずることができる。」
イ -カ まであり (略)
二 大飯原発が,上記基準を満たしていないこと
三 原子力規制委員会及び経済産業大臣には,裁量の余地がないこと
(5) 改正規制法について
1 改正の経緯
2 規制法の改正の内容
ア -ウあり (略)
4 結語
以上のとおりであるから,意見の趣旨記載のとおり,
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┗■2.新聞・雑誌から
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◆ 関東、大地震の確率上昇政府予測地図 30年内に震度6弱
政府の地震調査研究推進本部は21日、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲
われる確率を示す「全国地震動予測地図」の最新版を公表した。250メートル四
方ごとに区切って表した。更新は2年ぶりで、東日本大震災では初めて。
(―中略―)
全国110の主要な活断層による地震や海溝型地震の長期的な発生確率などから
揺れを想定した。都道府県庁所在
地で高いのは静岡89.7%、津87.4%、千葉75.7%など。2010版と比べ、水戸市が
31.0ポイント上がって62.3%となるなど関東で上昇が目立つ。東日本大震災の震
源域の南側で余震活動が活発化していることを考慮したため。
(―後略―)
(12月22日 朝日新聞より抜粋)
◆ 自民圧勝 それでも脱原発 選挙後初の抗議行動
首相官邸前で続く「脱原発」の抗議行動が21日夜もあった。この夏の大きなう
ねりは衆院選の結果につながらず、脱原発に慎重な自民が圧勝。民主政権下の
「動かぬ政治」へのいらだちから始まった街頭での行動に、参加者らは新たな意
味を見いだそうとしている。
最も短い昼が暮れた冬至の夜、官邸前は冷え込んだ。午後6時、ドラムに合わ
せて「再稼働反対!」の連呼が始まった。主催する首都圏反原発連合によると、
今回が36回目になる。
「『脱原発』を進めるなら一人一人が考え、地道に声をあげるしかない」。東
京都内に住むアルバイト橋沢達也さん(20)は初めての選挙で、脱原発を訴えた
候補と政党に票を投じた。だが自民が圧勝したため、半年ぶりに参加した。
(―中略―)
主催団体は「来年も官邸前抗議を続けていく」としている。呼応した抗議行動は、
関西電力本店前(大阪市)や九州電力本店前(福岡市)でも。関電前抗議の主催
者の一人は「僕らの権利は選挙だけではない。ここに来て声をあげることに意味
がある。」と言った。
(12月22日 朝日新聞より抜粋)
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┗■3.<テント日誌 12/19(水)――経産前省テントひろば 465日目>
| 衆議員選挙を終えて緊張感が強まってきている
└────
事前の予想通りの自民党の大勝の衆院選挙であった。14日から福島の方に出掛
けていて期日前投票をして行ったが、帰りのバスで早々に自民党の圧勝が報じら
れているのを知ったから、家に帰ってもいつもと違って選挙結果の報道には目も
向けずに寝てしまった。今回の選挙は棄権ということが多かったのだが、それで
も選挙報道に身向きもしなかったのは初めてだった。正直いって悔しい思いがす
る。今回は別段、民主党を応援したわけではないのだが、自民党の大勝は面白く
ないのだ。
それにしても冷静に票の分析をしてみると、議席獲得数と獲得投票のアンバラ
ンスなどが知れた愕然とするところもある。前々回、前回もこうした傾向が見ら
れたが、今回の結果を思うと小選挙区制度の欠陥が露呈しているともいえるわけ
でこの制度の改定が検討されてもいいのではないかと思う。それよりも選挙の投
票先を見いだせないという有権者が多かったことに注目すべきか。まともな政治
的構想やビジョンを持った政党が不在であったのだ。私もしばしばどこに入れた
らいいのだという質問を受けたけれども答えに窮した。ここが一番重要なところ
だろうか。
国民の意志と政党や政治家の意志の間の乖離がひどくなって、議会制民主制が
制度として危機を深めているのだ。私は選挙と言う形態とは別の政治的意思表示
(大衆的な政治意思表示)がそれだけ重要度を深めているのだと思う。脱原発の
運動の持続はその意味でこれからますますそうなるように思える。
選挙後の最初の泊りということで、いつもよりは緊張して出掛けた。今のとこ
ろ経産省や警察側との大きな変化は伝えられていないが、経産省や警察側の態度
が高圧的になってきている。毎日訪れる経産省の警備員の言葉使いが違う。
これは選挙前からある程度は見られたことだが、テントは創設時の段階にもど
りつつあるといえようか。その意味では首相官邸前の行動も含めて新しい局面を
迎えると思う。
各地の原発で続々と活断層が発見されている。福島第一原発の事故に対して東
電や原子力ムラが想定外の津波ということをいち早く喧伝したことが想起される。
彼らは地震による事故ということを隠したかったのである。地震が原因とされれ
ば、各原発の点検と再稼働の困難さが増すと考えていたのだ。
活断層のことが問題にされることを原子力ムラ等は想定していなかったのだろ
うが、再稼働阻止から廃炉に追い込む道筋を確かなものにすることに全力を挙げ、
他方でエネルギ―と社会の転換を同時的に進め、原発稼働による脱原発時代への
転換を押しとどめることに対抗しなければならない。
12月28日(金)には今年最後の首相官邸前の行動が予定されている。テン
トでは年末年始の催しを企画している。年越しにはテント前での紅白歌合戦から
1月4日の餅つきまで組まれている。
詳細は随時おしらせするが、年末年始のスケジュールに組み入れてもらいたい。
(M/O)
★テント全体会議 12月26日(水)19時~ 日比谷図書館4Fセミナールーム
総選挙と安倍政権の発足を踏まえ、今後予測される事態に対するテントとし
ての構えと備えをどうすべきか討論
年末~年始のイベント 1月以降の運動について
多数のご参加を!
★吉岡史郎君追悼セレモニー 12月28日(金)16時~ テント前
今月4日に急逝した吉岡史郎君の、テントとしての追悼セレモニーをおこな
います。
15時半 集合 16時~
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【編集部より】
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