経産省前脱原発テント座り込み日誌10月17日版
- 2024年 10月 21日
- 時代をみる
- 木村 雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2024年10月17日は、座り込み4,786日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ これからは寒くなるが、今日はいい天気だった 10月11日(金)
今日、金曜日は座り込みメンバーに体調が悪い人が複数いたが、そのうちの一人に頼まれたEさんが事務所まで来て。運び出しから手伝ってくれたため設営がスムーズにできた。金曜日は後半に集会があるため、他の曜日より椅子を多めに運んでいるが、椅子の数がこれで良かったかどうか、ちょっと気になった。
今日は天気が良く、座り込みには打ってつけの日となった。これから寒くなる時期になるが、いつも今日くらいの天気であれば良いのだが…。久しぶりに埼玉県のSさんが来られた。地域の方で活動しているので、しばらく来られなかったとのことだった。 (H・S)
◎避難住宅追い出し訴訟不当判決糾弾、伊方・美浜で原子炉停止、原発は脱炭素電源ではない 10月11日(金)
文科省抗議行動の声が静まる中、杉崎さんの「原発じゃ明日は無い」と「原発無くして花咲かせよう」と訴える替え歌で抗議行動を開始。
K.M:9日に伊方3号の原子炉停止、10日に美浜3号原子炉手動停止を確認、日頃私たちが心配した核発電のトラブルで何が起こっているのか?
橘さん:避難住宅追い出し訴訟(7日)の判決の報告、東京都が立ち退きと損害金を認める提訴と東京地裁が鴨下祐也さんに対してあまりにひどい不当判決に怒り。経産省の悪政策を止めさせるべく選挙で頑張ろう。
コール:脱原発、伊方が止まったぞ、美浜が止まったぞ、老朽原発動かすな、事故は必ず起こる、原発を動かすな、命を守れ、地球を守れ、未来を守れ、原発は脱炭素電源ではないぞ、…。
一週間振り返り:6日にガザ虐殺反対銀座デモ、7日に追い出し訴訟東京地裁不当判決、8日に経産省基本政策分科会で原発を脱炭素電源視がひどい、9日に原子力規制委員会が事業者と技術意見交換強化、国民と意見交換しない、衆議院解散、伊方・美浜で緊急原子炉停止、11日に国葬裁判、昨夜遅くにフランス再処理で出る「核のごみ」を青森知事「施設未稼働で協力できない」報。
平岡さん:いつもお和見られない得られない下村博文候補を見た、悲壮な顔、野党よしっかりせよ、日本で原発が古いのに無理に運転することに問題、粘り強く脱原発を訴えよう。
火炎瓶鉄さん:選挙で政策の話が聞こえない、原発問題が聞こえない、毎週金曜日の行動に意義あり、3.11前に戻してはいけない、自民党に逆風と言っても4割近くが支持、原発の現状を経済産業破壊省の人が知っているはず、デブリ取出しに13年間失敗続き、原発続ける資格無し。
コール<経済産業破壊省、原子力亡者恥を知れ、フクイチ事故はどうなっている、答えて見せろ経産省、フクイチ事故は終わってないぞ、終わらす方法も分かってないぞ、どの面下げての原発推進、どの面下げての再稼動、原発推進絶対反対、もういい加減に目を覚ませ、原子力は滅びの道だ、脱原発、核廃絶、…>
守屋さん:「座り込め、ここへ」、「水に流すな」を歌い、選挙で原発が無くても電気が足りていることと戦争が起こると若い人たちが戦争させられることを伝えよう。ZOOM集会「核のごみをめぐる抵抗の歴史と現状」(10月23日)を紹介。
白倉さん:原発に反対する人を選挙で選ぼう、7日に鴨下祐也さんが国の代理で東京都に訴えられた裁判で273万円近くの賠償を命じるひどい判決、被害者が国に追い出され高額の請求があまりにひどい、被害者訴訟が続くので防潮しよう。大石さんの講演録と樋口さん集会(11月23日)の告知。
堀江さん:NONUKES、衆議院解散で自民党候補を落選させよう、憲法審査会でNOを、福井の稲田朋美候補も公認取り消しだ落選させよう。
三上さん:選挙になった、安倍との対立していた石破、高市よりましと言われていたが、石破は「花瓶に刺したら、しおれた野の花」、非公認候補も当選したら公認するだろう、国民民主が原発推進と書いていて信用できない、最低限裏金議員を阻止し落選させよう、選挙でできることをやろう。(裏金議員・統一教会議員を落選させよう、八王子萩生田候補も。)
奥内さん:原発反対を訴え続けて13年。本日の「国葬裁判」陳述が安倍政権の数々の悪事を思い起こさせてくれた、皆で思い起こそう、次回は12月13日。
乱鬼龍さん:今晩は、やっと涼しくなった。安倍の国葬で騒いだ自民政治家が衆議院選挙で騒いでいる、野党共闘が不成立か、出来ることをやり続けよう。
コール:原発は脱炭素電源ではないぞ、伊方で事故が起こったぞ、美浜で事故が起こったぞ、再稼動反対、老朽原発動かすな、核のゴミ増やすな、死の灰を増やすな、裏金議員を許さないぞ、統一教会癒着議員を許さないぞ、NONUKES、NOWAR。 (K.M)
◎ 矛盾した言動にびっくりは、いつものことだが 10月12日 (土)
・山の天気じゃあるまいし、大丈夫?
核のない世界を究極的にはつくりたいが、現実として核抑止は機能している。核抑止から目を背けてはいけない。核のない世界とどう両立させるかだ。何が言いたい?両立するわけがなかろう。党首討論会で核抑止を正当化した翌日には、核兵器禁止条約締結国会議へのオブザ-バ-参加を真剣に考えると言い出す始末。茶番アズナンバーワン。
・イスラエル兵役拒否者からの手紙
彼等が拒否したのはガザ地区や西岸地区の占領任務、レバノン侵攻という不正に加担することだった。イスラエルの防衛を拒否したのではなかった。逃亡や仮病という手段を使わず、処罰を覚悟で上官に任務の拒否と理由を伝えた。そして軍刑務所に投獄された。
著者 ペレツ・キドロン
ISBN4-14-080753-9 C0095
NHK出版 2003.1.30 (O・O)
◎ 10月13日(日)
今日は天気が良くて暖かく半袖でもいいくらいの陽気でした。三連休ということもあっていつもの日曜より通行人が多かったです。
藤原さんのおにぎりは、今日は、マグロのカマ肉入り千葉のコシヒカリ新米酢飯です。それなのに食べてくれる参加者が5人と少なく藤原さんを残念がらせていました。
今日は三里塚で総決起集会があるそうで、そのせいで参加者が少ないのかも?という推測が出ました。(ただ単にせっかくのお握りが売れ残ったことの愚痴なのですが。)
経産省の巡回警備員の人に、立ち入り禁止の黄色い立札(工事の人が忘れたもの)を早く片付けるようにと藤原さんが言いましたが「連絡してありますから」と取り合ってくれませんでした。
通りかかりの女性が声かけてきて、「皆様のおかげでノーベル賞をいただきました。座り込んでいる姿を見て、心の励みになります」と丁寧に挨拶してしてくれました。
ハーレーダビッドソン5-6台が、エンジン音響かせながら、しばらくポストのところに縦列で停車していました(カッコいい)。遠目には何か物々しかったけれど、よく見たら先頭の人が一生懸命にナビ?スマホ?を操作していて、単に道を探していただけのようでした(かっこ悪い)。
藤原さんが突然縄跳びを始めました。持つところが金属製で重くて、縄も重くて、トレーニング用のものなのだそうです。午後2時ごろから霞が関ビルの影に入ると蚊がひどくたくさん出てきました。峯島は7匹叩きました。はしゆきは笛の練習をしていたので蚊を叩けず、食われまくりでした。(文章:峯島 写真:はしゆき)
◎ 陽気な外国人と出会えた 10月14日(月・祝)
きょうは三連休の最終日。天気は快晴だが、気温が25℃もあるので、汗かきの私には暑すぎる。セッティングを終えて直ぐに木陰に避難した。
いつものように反原発ソングを掛けていたら、相棒のSaさんが韓国の労働歌のCDを持って来ていたので、久し振りに聴いてみた。5年前のサンケン電機本社前では、抗議行動の前後に掛けて、出勤して来る労働者にアピールしていたので、懐かしく、まるできのうの事のように脳裏に蘇ってきた。しかし、この抗議闘争の過程で不当逮捕された尾澤さんの裁判はまだ終わっていない!
東京高裁での不当判決に抗して最高裁判所に上告中である。
午後1時半過ぎに?担当の?さんが来られた。近くに用事があったので寄って下さったとのこと。担当の曜日が違うので、これまで、まともに話をしたことがなかった。きょう色々な問題について意見交換出来たので良かった。私が読んだことのない資料を貰ったので、今夜じっくり読んでみる予定である。
きょうは三連休ということもあって人通りは少なかったが、陽気な外国人に出会えたことが収穫であった。女の子のバナーとのぼり旗を見て、直ぐに「やあ!」というように片手を挙げて挨拶してきた。ここで我々が座り込んでいる訳を直ぐに理解したのであろう。親しみの籠った挨拶だったので嬉しかった。 午後3時になったので3人で片づけをして撤収した。(保)
◎ 脱原発関係の本の寄贈があった 10月15日(火)
午前、神奈川から事務所にIさんが訪ねて来た。このIさん、故・渕上太郎さんの友人で「テントひろばで利用して欲しい」と言って、脱原発関係の本を20冊以上、置いていかれた。近いうちに、ブックリストに纏めて、希望者へ貸し出したいと考えています。
事務所では、それから299号テントニュースを印刷して経産省前に行き、20分ほどかけてEさん、Oさんと三人で椅子を並べて幟旗を掲げた。この日は衆議院選挙の公示日で、地元の候補者応援でYさんは一日活躍することになり、3人で座り始める。そこにBさん、Fさんもやってきて、それぞれに選挙の話、裁判の話などをする。
午後1時半過ぎになって、日本祈祷団47士の方が来て祈祷会の準備を始めると、Sさん、Mさんら祈祷会に参加される顔なじみが集まり、賑やかになる。午後4時近くに祈祷会が終わり、テントニュース299号をたんぽぽ舎へ届けて帰宅する。10月だというのに気温が25℃以上になって、動くと汗が出るほどの暑い一日だった。(EO)
◎ いろんな地方の人と論議ができた 10月16日(水)
曇りの天気。セッティングの後、当番が座り込みを始めたところに、神奈川県の人と旭川の人が、連れだってテントに来てくれた。この方たちは予告済みだったが、2人の方は会うのが久しぶりなので積もる話があるのでと、食事に行かれた。そのあと、女性が京都から座り込みに参加してくれた。現在はアジアの国に移住しているのだけれど一時帰国されたそうだ。以前、東海第二再稼働やめろ行動の時、木村ゲタさんに会って、それで、今日は木村ゲタさんが規制庁闘争とテント前闘争に来るのじゃないかと思って来たそうだ。京都のヤツハシをお土産に持ってきてくれて、みんなで美味しくいただいた。選挙の話になり、当然、石破と自民党の批判になった。
2人の人がテントに戻って来られて、いろいろの話になった。自民党も維新も国民民主も原発に積極的で、福島の原発災害の深刻さがわかっていないことを話した。また、若い人たちは選挙に行ってほしいねと言いあった。修学旅行の中学生の一団が通ったので、テントのチラシを配った。和歌山県からだそうだ。そしたら、京都の人が「私は和歌山県出身だ」と自己紹介して、若干交流できた。引率の先生は離れたところおられたが、チラシ類をお渡しした。
遅番のWさんやAnさんが来たので、みんなで一緒に話すことにした。7人で。Anさんが、川口市のクルド人ヘイトの話や、アイヌへの差別の話をしたので、旭川から来られた人が、旭川市が「北の守り」の屯田兵村と殖民でつくられた町で、そこに住んで生活していたアイヌなどを抹殺する明治政府の政策、特に、日本資本主義の形成の話などになり、「民族」や「階級支配」「旧土人法」についての論議になった。ここでは紹介しきれない。ともかく、旭川から来た人は、何十年ぶりかで、そんな「論争的論議」が出来たことに驚いた、よかったと言われた。16時の終了時間まで、そんなこんな話をした。今度また東京に来たら寄りますと、みなさん言われて帰られた。 (T・I)
◎ 原発はクリーンエネルギーではない 10月17日(木)
Hnさん、Yoさんと3人で設営。Yoさんは「昨日、有明で開催中の国際航空宇宙展でのガザ虐殺加担抗議行動に参加してきた」という。いつものようにYoさんが持参して来た東京新聞を借りて読む。Yoさんが「クリーンエネルギーに原発が含まれちゃっているよ」と言うので、よく見ると「低炭素エネルギー2030年代の主役にIEA予測 石油需要は減少」という見出しで以下の記事が載っている。
【ブリュッセル共同】国際エネルギー機関(IEA)は16日、2024年版の「世界エネルギー展望」を公表した。太陽光など再生可能エネルギーの普及により、2030年代半ばに原子力を含む低炭素のクリーンエネルギーが「最大のエネルギー供給源になる」との予測を示した。
「東京新聞の記事としては、これはひどい」と思った。
IEAが言ったことをそのまま伝える形の記事だが、これでもクリーンエネルギーであるかのように読者をミスリードしてしまう。
13:15「お久しぶり」と言ってShimさんが現れた。続いてSuさんが参加。13:40 Okさん、Taさんが参加。Taさんも開口一番「今日の東京新聞はひどいね」と言った。「原発が原爆になる恐ろしさ」のノボリバタを見上げながら、私はOkさんと以下のような話をした。
原発は、ある意味、原爆より恐ろしい。原爆は一瞬の核反応だから生成される放射性物質の半減期が短く、広島も長崎も数十年後の今人が住むことができている。しかし、原発でできる死の灰は半減期がはるかに長いから、それが拡散された場合、影響は原爆よりもはるかに長期間残る。原発はよく「トイレなきマンション」と言われる。これは的を射た表現ではあるが、原発の危険性を訴える上では生ぬるい。トイレのないマンションなら外に出て用を足せば済むが、原発から出る放射性廃棄物は放置すれば人の死に直結する。その恐ろしさを的確に表現できるスローガンはないものだろうか。来週までの宿題にしましょう、ということにして後半担当のSuさん、Taさんにバトンタッチした。 (M.U)
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いつの間にか展開中の総選挙だが (三上治)
自民党議員の内部では今一つの人気だった石破茂が総裁になった。石破は自分が総裁に選ばれることはないという想定の上で、「もし自分が総裁に選ばれるなら、自民党がどうにもならなくなった時」と書いていた。『保守政治家 石破茂』でだ。文字通り、こういう危機感を自民党の議員の面々は持っていたのだろうか。自民党の議員たちは長期政権だった安倍晋三の政治の実体が暴露される中で、危機感を持ち、否応なしに反安倍であった石破を選んだのだろうか。それはいうまでもなく、統一教会との癒着の露呈であり、裏金の暴露であった。次々と露呈する安倍政治の裏、というよりは実態へのあきれが、彼を選ばせたのであろう。
石破は安倍に干され、自民党の内では異端であり、それだけに冷遇されていた。その中で石破は安倍政治を批判し、しばし正論というべきものをはいていた。自民党という荒野に咲く花のように思われていた。ある新聞は石破の総裁後の動きを「野に咲く花を花瓶さしたら枯れてしまった」と評していた。言い得て妙であるが、そう思わせる総裁後の石破の言動だった。少しでも人気のあるうちにと踏み切った総選挙であるが、裏金議員の公認問題を含め拙速の観を免れない。
裏金問題や統一教会問題は慣習的(惰性的)な自民党政治の露呈であり、根が深い問題であり、石破では解決の方向は見いだせないと思う。裏金議員で自民党が公認しなかった議員でも当選すれば、当選後は公認にし、役職も用意するという。選挙で裏金を必要とし、当選すれば裏金をつくらざるを得ない悪循環を繰り返すだけである。これでは金力を政治力とする自民党政治を根本から変えることにはならないと思う。自民党政治は裏政治(金と利益誘導)という慣習(惰性)を本質としてきた。これが金権政治(ロッキード事件やリクルート事件など)の露呈の度の政治改革が叫ばれてきたが、それは現実化するものではなかった。政治資金の出入りを規制する政治資金法をつくったが、これは抜け穴の横行するザル法であった。石破はこれをルール違反として指摘するが、裏政治という現実がルールを無視するのである。
安倍政治は戦争法や共謀法などの戦争ができる体制に国家を変えて行く政治(権威主義的で国家主義的政治)の推進であったが、議会を無視し、民主的な政治を破壊する政治だった。これは形式とは別に討議による統治(合意形成)という民主政治の破壊だった。安倍が取った政治手法としての非民主的な政治は批判の強かったのだが、これは議会でまともな討論をせず、強行採決と閣議決定で法案をつくり、それに沿った政治を行ったのである。これは、彼らが口にする法の支配とか、法に沿った政治なるものの実体をよく示している。立法府における討議による合意というのは、その手続きを含めて近代民主政治の根幹をなすものであるが、この実際の形骸化してきたのが安倍政治である。表でいえば、議会での採決(自民党というより保守政治の常套手段)と閣議決定で法をつくり、政策を現実化していく政治である。議会での討議すべき法案(例えば原発ゼロ法案、議員立法として提起)などは塩漬けにしたまま、取り上げもしなかった。
これは遠く1960年の安保法案批准過程で安倍の祖父だった岸信介が取った強行採決に淵源するのである。この岸の政治手法は議会での法の成立を多数決の問題に歪め、討議による合意を骨抜きにしたのである。これは戦後の保守政治の常套手段としてきたのであり、安倍は露骨なまでにそれをやったのである。この自民党政治を裏で支えてきたのが金力による政治であり、裏政治だった。表での非民主的な政治を支えていたのが裏政治であったのだ。統一教会問題は自民党のイデオロギーである自由と民主が共産主義への対抗的なもの、反共的なもので、その自由や民主主義が実体を欠くものであったことを示している。いうなら、彼らの自由や民主主義のいい加減さを示しているのが統一教会との癒着である。要するに自由や民主主義は名目であって、それに反することをやってきたのだ。
石破はその著作の中で、安倍政治が議論(討議)を封印し、排除する政治を批判し、国会での討議の背後にかつてはあった自民党内部での討議の不足を指摘する。自民党の総務会での討議は喧々諤々たる議論としてあり、その活力があったという。自民党が近代政党としての意味を存在させていたのは、この総務会で討議であるという指摘は興味をそそるところがある。けれども、これは強行採決と併存していたのである。戦後の保守政治は岸の強硬採決を保存し、国会運営してきたのであり、それは宏池会系の保守も変らないのである。
石破は強行採決や閣議決定は避けるということを明言できるか。それで自民党の総務会の討議も復活させられるか。民主政治というのは国家権力の制限、公平で自由な選挙、討議のよる合意形成であるが、彼はそれを実行きるか。とりわけ慣習による統治でなく、討議による統治をやれるか、そのために戦後の保守がやってきた政治を精算できるか、安倍政治の批判をそこまで徹底できるか。岸信介に淵源する政治手法を精算できるか。
石破は田中角栄の最後の弟子であるという。彼を保守=リベラルの原点でもいうべき政治家であるという。田中角栄は異形の保守政治家であり、その評価は難しい政治家である。西郷隆盛に似たアジア型の政治家である。彼の地方創生は、田中の評価と結びついて出てきたことである。それなら原発問題をどう考えているのか。原発廃止と地方創生は深く結びつい事柄であるが。地産地消というエネルギー創出から生産と消費の構造の変革へという地方の社会と経済を変えて行くには原発問題の解決が不可欠だ、彼の地方創出にはそれがない。空が徒ごとにしか聞こえない。
田中角栄をリベラルな政治家というところは異論のあるところだが、保守とは何かも含めて検討してみたいと思う。彼のアメリカ従属からの脱却(日米地位協定の見直し)、田中角栄の非戦論の評価、彼の国防諭と憲法改正、アベノミクスの批判など、興味そそることが多い。その辺の評価を彼の著作から読み取れるが、彼の言動をもう少し見てみたい。
=====添付資料=====
・原発週報2024.10.09~10.15 編集:漆原牧久
・テントニュース299号
=========デモ、集会==========
◆10月23日(水) 原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動 12時~13時 六本木ファーストビル前
◆10月25日(金) 17時~18時 経産省前抗議集会・(毎週)
経産省前テントひろば経産省正門 ◎経産省前の座り込み行動は、平日:12~16時(月 ~木)、13~17時(金) 土・日・休日:12~15時
◆10月29日(火) 大津漁港不当解雇事件裁判 15時~
東京高裁812号法廷にて 傍聴参加を!
報告会場:全日通労働組合8階大会議室C(定員90名)
◆11月6日(水) 東海第二原発動かすな! 第76回日本原電本店抗議行動 17時~18時 日本原電本店前
◆11月6日(水) 東電は原発事故の責任を取れ 第134回東電本店合同抗議
18時45分~19時45分 東電本店前
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye13919:241021〕
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