カルチャーの執筆一覧

“若い人”の歌集から~戸惑いながら刺激を受ける

著者: 内野光子

 私のような高齢者に、ときどき、若い人の歌集が舞い込んだりする。「若い」といっても歌集をお送りくださる方たちの大方は私より若いわけなのだが、子ども世代、孫世代にもあたる人たちの歌集には、戸惑うことも多いが、刺激を受けるこ

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1903年(明治36年)生まれの亡母は何がしたかったのだろう~わずかに残されていた敗戦直後から晩年の婦人雑誌(2)

著者: 内野光子

 晩年に購読していたらしい、二・三の雑誌  1955年10月号の『婦人公論』は創刊四十周年記念特大号とある。目次で執筆者を一望すると、当時の女性作家、女性論者が総動員されていて、中央公論社時代の面目躍如の感があり、壮観で

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1903年(明治36年)生まれの母は何がしたかったのだろう~わずかに残されていた敗戦直後から晩年の婦人雑誌(1)

著者: 内野光子

敗戦直後の雑誌2冊  長兄の代になって実家が小さなビルに建て替えるとき、屋根裏の物置から母の遺品を持ち出したのだろう。12月の母の命日は過ぎてしまったのだけれど、手元に何冊か半端に遺された「婦人雑誌」を記録にとどめておき

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21世紀ノーベル文学賞作品を読む(4―下) J・M・クッツェー(南アフリカ、2003年度受賞者)の人となり

著者: 横田 喬

 J・M・クッツェーは1940年に南アフリカのケープタウンで、オランダ系白人(アフリカーナ)の父とイギリス人の母の間に生まれた。少年時代をケープタウンと内陸の町ヴスターで、ハイスクールと大学時代をケープタウンで過ごす。こ

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21世紀ノーベル文学賞作品を読む(4―上) J・M・クッツェー(2003年度受賞者)の『少年時代』(みすず書房、くぼた のぞみ:訳)――人の意表をつく物語作家

著者: 横田 喬

 南アフリカ出身の作家J・M・クッツェー(1940~)は2003年、ノーベル文学賞を受けた。受賞理由は「アウトサイダーが巻き込まれていく様を無数の手法を用いながら、意表をついた物語によって描いたこと」。その著書『少年時代

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