兼題【雨水】 除染土の拡散しゆく雨水かな 新海あぐり むつかしき顔提げて行く余寒かな 守屋明俊 果樹園の地面膨らむ春時雨
本文を読む公子の執筆一覧
ささや句会 第112回 2025年1月20日 月曜日
著者: 公子兼題【独楽】 負け独楽が「フン」とつぶやき止まりけり 新海あぐり はぐれ来て炬燵に入る小熊かな 新海あぐり 老いてなほ老後を語る冬の午後
本文を読むささや句会 第111回 2024年12月20日 金曜日
著者: 公子兼題【帰り花】 帰り花すぐに消えゆく名句かな 丑山霞外 山霧やマリア地蔵の首失せて 新海あぐり 憂きこともともに温もる日向ぼこ
本文を読むささや句会第110回 2024年 11月20日 火曜日
著者: 公子兼題【白鳥】 白鳥の野太き声や湖に満つる 小宮桃林 手挙げたる埴輪の背や冬ぬくし 丑山霞外 これよりは手酌といたす新走
本文を読むささや句会 第108回 2024年9月20日 金曜日
著者: 公子兼題【名月 及び傍題】 仲秋のころがり出づる金平糖 丑山孝枝 こぼれ萩雨の匂ひの墓二つ 丑山霞外 名月や地球は傷だらけなのに
本文を読むささや句会 第107回 2024年 8月20日 火曜日
著者: 公子兼題【終戦日 およびその傍題】 伸び切ったパンツのゴムや敗戦忌 新海あぐり 缶切りに昭和の油垢終戦忌 守屋明俊 終戦日戦後生まれの喜寿傘寿
本文を読むささや句会 第106回 2024年 7月20日 土曜日
著者: 公子兼題【向日葵】 向日葵畑無言の怒気を放ちけり 新海あぐり ルピナスや工事現場の外国語 中代曜子 豊島園ほどに自由な金魚鉢
本文を読むささや句会 第105回 2024年6月20日 木曜日
著者: 公子兼題【鮎】 産土の水のにほひや鮎の籠 丑山孝枝 青田風わが強情を剥がしゆく 新海あぐり 幸せはメロンの果肉ひと掬い
本文を読むささや句会 第104回 2024年 5月20日 月曜日
著者: 公子兼題【青嵐】 推敲のインク藍色青嵐 丑山孝枝 母の日や食卓塩の赤い蓋 守屋明俊 プリンター紙吐きつづけ薄暑かな
本文を読むささや句会 第103回 2024年 4月21日 日曜日
著者: 公子兼題【啄木忌】 漁火に火宅忘るる啄木忌 守屋明俊 牝犀の太き放尿春の昼 丑山霞外 たんぽぽの点滅貨車と貨車の間(ひま)
本文を読むささや句会 第102回 2024年 3月20日 水曜日
著者: 公子兼題【菜の花】 菜の花の果てにさみしさ浸しをり 中代曜子 啓蟄や二枚跳び出るトースター 守屋明俊 空っぽの深き音知る春の闇
本文を読むささや句会 第101回 2024年 2月20日 火曜日
著者: 公子兼題【余寒】 温暖化残る寒さも愛おしく 新海あすか 赤べこの首振り止まぬ春の闇 丑山孝枝 春は茶漬け永谷園の封を切る
本文を読むささや句会 第100回 2024年 1月20日 土曜日
著者: 公子兼題【蠟梅】 蠟梅一枝マーマレードのお返しに 奥野 皐 音を消し時を消し去り雪降れり 中代曜子 月光へ投網のごとく
本文を読むささや句会 第99回 2023年12月20日 水曜日
著者: 公子味噌蔵に豆熟れてゆく冬銀河 丑山孝枝 冬夕焼つぶやくやうに反戦歌 新海あぐり 乗り換への長き地下道去年今年 丑山霞外
本文を読むささや句会 第98回 2023年11月20日 月曜日
著者: 公子賽銭の電子決済神の留守 丑山霞外 山茶花や熊野三山雨ざんざ 守屋明俊 塗りたてのネイルに映える冬茜
本文を読むささや句会 第97回 2023年10月20日 金曜日
著者: 公子秋雨や物みな歪むキュビスム展 奥野 皐 大過なく後期高齢栗ごはん 丑山霞外 抱きとりし赤子の重さ秋日和
本文を読むささや句会 第96回 2023年 9月20日 水曜日
著者: 公子白露とや三途の川は兵に満ち 守屋明俊 針箱の銀の指ぬき月今宵 丑山霞外 窓を打つ風や夜食の豆腐粥
本文を読むささや句会 第95回 2023年 8月20日 日曜日
著者: 公子晩年や熟れし苦瓜(ゴーヤ)のあかんべい 守屋明俊 ゴーヤ棚昼のほてりを残しをり 小宮桃林 闇を呼ぶ線香花火の球は落ち
本文を読むささや句会 第94回 2023年 7月20日 木曜日
著者: 公子足もとの不在確かむ昼寝覚め 新海泰子 海の日や溺れかけては今日も生き 守屋明俊 雲切れて夏満月の兎かな
本文を読むささや句会 第93回 2023年 6月20日 火曜日
著者: 公子恋縦横蛍は闇を知り尽くし 守屋明俊 走る蟻子の眼差しを吸い寄せる 小宮桃林 青バナナウィトトの子らの生きる術
本文を読むささや句会 第92回 2023年 5月20日 土曜日
著者: 公子黙想の如き手仕事辣韭かな 小宮桃林 元気かと問へぬ友あり鯉のぼり 合沢舞祥 しなやかに潮風いなし島辣韮
本文を読むささや句会 第91回 2023年 4月20日 木曜日
著者: 公子飛花落花背に羽もつ迦楼羅仏 丑山霞外 日本たんぽぽ縄文遺居に火の気あり 守屋明俊 諸葛菜満州開拓殉難碑
本文を読むささや句会 第90回 2023年 3月20日 月曜日
著者: 公子春の雨仁王の指に朱のかすか 丑山霞外 初花や産湯に解ける掌 合沢舞祥 今はまだモスラの卵入学す
本文を読むささや句会 第85回 2022年10月20日 木曜日
著者: 公子一筋に延びゆく潮目鳥渡る 丑山孝枝 鬢白き弟と会ふ良夜かな 奥野 皐 三國志の古地図を辿る夜長かな
本文を読むささや句会 第83回 2022年 8月20日 土曜日
著者: 公子日雷しづかに人の死を怒る 丑山霞外 片足は宙に浮いたる茄子の牛 新海泰子 松葉ボタン庭を彩るチアリーダー 新海あすか 水
本文を読むささや句会 第82回 2022年 7月20日 水曜日
著者: 公子包丁に一瞬はずむ茄子の紺 奥野 皐 商店街抜けて売り家の茂りかな 中代曜子 心太何か忘れてゐるやうな 丑山孝枝 あを
本文を読むささや句会 第81回 2022年 6月20日 月曜日
著者: 公子更紗裁つ一直線に夏来る 中代曜子 夏の月能登に伝はる夜叉の面 丑山孝枝 竹皮を脱ぐ曾良芭蕉草鞋脱ぐ 守屋明俊 ほう
本文を読むささや句会 第80回 2022年 5月20日金曜日
著者: 公子桜蕊降るや軍馬の慰霊塔 新海あぐり 好取組さばく行司の夏衣装 奥野 皐 踏切の音の高らか立葵 中代曜子 母
本文を読むささや句会 第79回 2022年 4月20日水曜日
著者: 公子道具屋の硝子の引戸春の雷 丑山孝枝 ふらここや跳んで着地は自由の地 新海泰子 鞦韆を降りる手のひら鉄鎖の香 川瀬範子 平家
本文を読むささや句会第78回 2022年 3月20日 日曜日
著者: 公子卒業や遥かな知へのひとり旅 小宮桃林 嫁菜飯長押に並ぶ遺影かな 丑山孝枝 戦火迫るリビウの露店のチューリップ 小宮桃林 おだやかな日や草
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