抗議・要請文 御岳山噴火は川内原発再稼働をやめよの警告である

著者: kaido : 福島原発事故緊急会議
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9月27日に御嶽山(長野・岐阜県境)が大噴火。犠牲者数は1991年の雲
仙・普賢岳の噴火時の43人をはるかに上回る「戦後最悪」の噴火災害と、マス
コミは報道している。この噴火は、「原子力規制委員会」が川内原発再稼働をパ
スさせた前提、「火山噴火は予知可能」という論理が、まったく根拠のない、非
科学的知見であることを事実をもって白日の下に示した。御嶽山の噴火警戒レベ
ルは「平常」を意味するレベル1である状況下での大噴火だったのである。「前
兆と言える変動はなかった」「今回のような規模の噴火は予測できなかった」。
これが気象庁の見解である。

すでに火山学者の多くが、「予知は不可能」という声をあげ、「規制委」に抗
議の声をぶつけていた直後の「大噴火」である。これは、カルデラ噴火地帯にあ
る川内原発再稼働を目前にした今、日本列島住民に対する〈最後の警告〉と私た
ちは受け止めるしかない。

この火山噴火予知をめぐる「規制委」と「九州電力」が組んだ、目先の原発利
権にむらがるだけのまったく無責任でデタラメな姿勢は、本当に許しがたいもの
である。

7月25日の『東京新聞』は、すでにこのように報道していた。

「『これから何年動かすか分からないが、せいぜい三十年くらい。その間に噴
火は起きないだろうと。ただし監視はしようと。今回はそれで良しとした』。規
制委員会が川内原発の審査結果を示した十六日、田中俊一委員長は自ら記者向け
の説明会を開き、こう話した。科学的な証拠を重んずるはずの規制委トップから
『だろう』との発言が飛び出した。/火山の噴火を予知するのは非常に難しい、
火山噴火予知連絡会をはじめ何人もの専門家が明言している。それにもかかわら
ず、九電は衛星利用測位システム(GPS)で周辺の地面のずれを監視し、地震
などと考え合わせれば予知可能だと主張し、規制委は認めた」。

「九電は巨大噴火の危険を察知すれば、原発から核燃料を緊急に運び出す約束
をしたが、その方法や具体策は練っていなかった。核燃料は原発を止めても冷却
などが必要で、搬出には少なくとも二年数ヶ月かかる。搬出先も事前に確保して
おく必要がある」。

規制委も九電も大噴火なんかない「だろう」という、利権に目がくらんだ(住
民の命や安全など考えない)判断で突き進んでいるだけなのだ。

予知どころか、誰も予想さえしていなかった御嶽山大噴火は、「ないだろう」
という判断が、いかに無責任なものであるかをこそ明示している。

それでも、再審査必要を認めず、再稼働へ突き進んでいる「規制委」(そして
九電)は、人々の命を利権のためのオモチャにして恥じない、許しがたい組織で
ある。

あなた達に残されている道は一つである。今までの再稼働暴走を謝罪し、その
責任を取って組織を解散する。これしかあるまい。

2014年10月15日
(「再稼働阻止全国ネットワーク」呼びかけの規制委抗議行動の日に)

福島原発事故緊急会議

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