さよなら原発!小金井パレード : http://koganeiparade.jugem.jp/
きっかけは一人の母親の想いでした。東京電力・福島第一原子力発電所の事故後、いままで原発に無関心だった自分を反省し、子連れでデモに参加。ところが、警察には追い立てられるし、子どもたちは泣き出すしで、散々な結果に。子どもと大人が一緒に歩けるパレードをしたい!という母の一念で始まったのが「さよなら原発!小金井パレード」です。私たちは今までに3回、武蔵小金井周辺を歩いてきました。
昨年6/12には500名(うち お子さん150名)の方と、9/19には都心で大きなデモがあったにも関わらず200名(うち お子さん90名)の方と一緒に歩きました。そして第3回目となった3/18は、小雨が降る中でしたが、150名の方(うち お子さん30名)と共に、鎮魂の祈りも込めてのパレードとなりました。小金井パレードは、副題「子どもと一緒に歩こう」のとおり、お子さんの参加率が高く和やかな雰囲気のパレードです。お子さんがマイクを持って「こどもをまもろう いのちをまもろう ちきゅうをまもろう」とコールを先導するのですから、オトナの一人として、ちゃんと子どもたちと地球の未来をしっかり守っていかなければと感じます。
“原発にさよなら”した社会への道のりもあと一歩。現在、稼働している原発は北海道電力・泊原子力発電所3号機の1基のみとなりました。5月5日定期検査の為、稼働を停止すれば日本にある54基の原発が全て停止することになります。しかし一方で、大飯原発の再稼働の動きが懸念されます。経済産業省原子力安全・保安院は再稼働について、「妥当」との判断を下していますが、原発事故から1年たった今、事故の検証をしているメディアによると、事故当時は政府も混乱していたことが徐々にわかってきました。もう「想定外」という言葉は聞きたくないですし、これ以上人や地球を傷つけたくはありません。今回の事故で原子力発電所は人の手に負えないモノであることがわかったのです。再稼働している場合ではないと私は思います。
それに全ての原発の稼働をしても、20~30年かかると言われている廃炉や10万年ともいわれる使用済み核燃料の処理など課題は山積みです。ホントの意味での“原発にさよなら”した社会への道のりは長いですが、せめて、私のいのちがつきる前に全ての原発を廃炉にしたい、そう思います。
東電は、政府へ1兆円の資金投入を要請したとの報道がありましたが、金融機関も東電への融資の動きを見せています。『原子力損害賠償支援機構が大手金融機関に要請した東京電力への総額1兆700億円の追加融資について、三井住友銀行などメガバンク3行は条件付きで応じる方針を5日までに固めた。電気料金の引き上げや、原発の一部稼働再開などで確実に収支を改善させることを条件とし、機構が設定した回答期限の7日までに正式に伝える』(時事通信社2012/3/5)。私たち市民は、どこにお金を預けるのかも今一度立ち止まって考える必要があると思います。
原発を動かそうとしている人たちは、お金だ、経済だ、雇用だ、と言いますが、それらは全ていのちあってのことです。私たちは原発がなくても生きてゆけるでしょう。しかし、私たちは地球なしには生きていけません。
そう。気づいた人達は動き始めています。事故以降、ドイツ・イタリア・スイスでは脱原発に向けての動きが急速に高まりました。国内の経済界では『全国の中小企業や団体の経営者らが脱原発を掲げ「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」を立ち上げることになった』(東京新聞 2012/3/15)との報道がありました。国政においては『全原発廃炉を目指す民主、自民両党などの有志議員が27日、超党派の勉強会「原発ゼロの会」を立ち上げた』(Sankei Biz 2012/3/27)という動きや、前首相の菅直人氏らは、『脱原発を目指す勉強会「脱原発ロードマップを考える会」を来週発足させることを決めた』(時事通信社 2012/3/28)とありますし、各国で脱原発をけん引した緑の党を2012年7月に日本でも立ち上げようと動いている人達もいます。私はこれらの動きに希望を見出します。
それぞれの場所で、気づいた人から声をあげ、行動に移し、皆と繋がり、そして社会を変えていく。パレードだけでは社会は変わらないかもしれないけれど、社会を変えるためにはパレードも必要です。皆の想いは同じ「いのちと地球を守りたい」。これ以上、負の遺産を増やさないためにも、孫の孫のそのまた孫・・・まで、この青い地球で暮らしていけるためにも、私たちはこれからも小金井を歩いていきます。
*小金井パレードは市民の手作りで行われています。一緒にパレードをつくっていきたいという皆さまのご参加をお待ちしております。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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