2013年5月下旬は、後世に残る日々となるかも知れません。 何故かならば、「風が吹けば桶屋が儲かる」式の全国キャンペーンが、敢え無く文字通りに「風前の灯」と化したのですから。
何時かは来ると予想された展開でした。 投資仲間の友人、知人には、データを参照して警戒を呼び掛けてはいました。 「アベ相場」等は、株屋の宣伝だ、と。 実質は、ヘッジファンドの仕手戦だ、と。 (詳しくは、以前の投稿をご参照を。)
債券市場では、黒田日銀総裁の異次元金融緩和を受けても、その見込みどおりに長期金利が低下せず、市場は混乱し、ここに来て、為替も更なる円安が見込めない状況が観られていました。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MMPI5V6TTDS201.html
債券は大幅下落、サーキットブレーカー発動-円安・株高や入札警戒で
5月13日 ブルームバーグ
バブルの崩壊は突然でした。 トピックスで観ると以下のとおりです。(尚、日経平均は、一企業の恣意的指数に過ぎませんので参照はしません。)
http://jp.advfn.com/p.php?pid=qkchart&symbol=JSX^TOPIX
TOPIX チャート (TOPIX)
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE94M06X20130523
「プチバブル崩壊」の日本株、オプション絡みのヘッジ売りで下げ拡大
ロイター 2013年 05月 23日
債券市場でも異変が起きていました。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MN6RN56S972N01.html
債券は大幅上昇。株急落や日銀オペで買い‐米QE縮小観測で朝方下落
5月23日 ブルームバーグ
リスクオフからリスクオンへの世界的な投資環境の変化を受けて、日本市場へ流れていた投機資金が予定どおりのリターンを得て、さっさと日本を離れた瞬間でした。 アベの何とやらには、何の未練も無い、とばかりに。 でも、未だ、彼らハゲタカファンドにとって、日本市場は大きなリターンの可能性があるところでしょう。 何しろ、時の政権が急を告げる国家財政に構わず「どアホノミクス」とやらで、大規模な金融緩和とバラマキをするのですから。 「成長戦略」とやらで、負け組企業の尻拭いもするようですし。 日銀のおかげであぶく銭には困らず、請求書は国民に回せばよいのですから、阿保でも政治家が務まる国です。
今回は、日本発の暴落でした。 中国では、「どアホノミクス」への警戒が強まっています。 巻き添えは御免でしょうから。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0525&f=business_0525_009.shtml
日経平均株価の暴落、元凶はアベノミクスか=中国報道
中国網日本語版(チャイナネット)5月24日 サーチナ
「銀河期貨有限公司の首席マクロ経済コンサルタントの付鵬氏は『量的緩和策の副作用は、国債の利回りの上昇だ。これは日本の債務問題を引き起こす』と指摘。『日本がこの利回りをコントロールできなかった場合、また大量の資本が海外に流出した場合、日本のみならずアジア全体を金融の津波が襲うだろう』との表現で警告した。」
ここに来て、またまた世界的投資環境に変化が観られるようですので、「どアホノミクス」にとっては逆境になるかも。
円安進まず日本株に「誤算」、米金利上昇よりもリスクオフ主導
ロイター 2013年 06月 3日
税・財政制度を始めとして、制度疲労を来している諸制度の改革と、何よりも国家財政の再建に向けた確かな歩みをせずして、悪戯に金融政策に頼り、期待に賭けるが如き幻の政策は、地道な努力に逆らう行幸頼みでしか有り得ません。 その本質は、国民の福利を向上させること無く逆に切り捨て、国家を挙げて大企業に奉仕せんとする逆立ちした輩の論理で、到底許すことは出来ません。