2012年4月6日 連帯・共同ニュース第241号
■ 野田政権の原発再稼働のための新安全基準(?)について嘉田滋賀県知事は理解不能と怒りあらわにしていた。これは誰もが持っている感想を代弁していると思う。4月3日の4閣僚会議では一旦は再稼働の結論を先送り、野田首相は新基準の策定を指示したと報じていた。何のことはないこれまで保安院などで検討してきたことをおさらいし直し、衣装替えをしたいだけである。「まず再稼働ありき」の結論(シナリオ)があってそのための政治的パフォーマンスをやっているだけだから、まともに考えている人には理解不能である。このことはまだ好意的なものいいであって本当はその政治的所業は見え過ぎているということにほかならない。信用もされておらず、かつやがてはなくなる原子力安全―保安院という官僚組織の作文で原発再稼働をしてどうするというのか。やがては野田政権も消えてなくなる。それも長い先ではない。けれども、原発は彼らよりははるかに長く残るし、僕らは否応なしに対応を迫られるのである。政府―権力の暴走というほかない所業に対して、僕らは持てる力で反撃するしかない。怒り込めて立ち向かおう。
■ 5月5日に泊原発3号機が稼働停止になる。政府は「原発ゼロ」が実現するのを怖れている。理由は「電気が不足する」と言う事だが、本音は原発なしでもやっていけることにおののいているだけだ。原発の存続の是非をめぐる国民的議論がここから始まることを危惧しているのだ。全原発が停止し稼働原発がゼロになっても日本国民が困ることはない。ここから、原発の現在から未来に渡る存続について国民的な議論をすればいいのだし、僕らはそれを経れば脱原発への歴史的な道が開かれると確信している。ドイツに続いて日本の脱原発社会に入れるはずだ。だが今は再稼働阻止の闘いに全力をあげよう。滋賀県・京都府・大阪府や大阪市などの大飯原発近隣県の再稼働反対の声は強まっているし、地域住民の声も強まっている。4月14日・15日・16日には浜岡や伊方で集会が持たれる。僕らは各地での再稼働反対の動きと連帯しつつ、経産省前テントを中心にした行動に全力をあげる。福井の明通寺住職の断食に続く断食は各地で展開されているが、テント前ひろばでは再稼働について閣僚会議での決定がなされた段階から集団的ハンストに入る。この活動を中心に様々の行動を展開する。4月11日(水)には18時からの日比谷公園での集会と国会に向けた行動もある。巷には桜が満開であるが、僕らのこころは再稼働阻止に向かっている。5月5日に向けての臨戦態勢に加わって欲しい。いまこそテントに。 (文責 三上治)