「また越ゆべしと…」と呟いている裡に新年になった

2012年12月31日 連帯・共同ニュース第301号

■  年末にはやるべきことがいろいろあったのに風邪にやられて床にふしていた。これも何かのお告げかもしれないということにしてひたすら休養にあてた。風邪といっても下痢が続くだけだが、何もせずに寝て回復を待っただけである。どうやら大晦日ころには体力も回復した。布団にもぐりこんで自問自答をしていただけだが、僕らの根本問題は時代の流れと言うか現在から未来が見えてこないということにあると思った。これには時代や社会を認識する思想的方法の問題もあるのだろうが、「未来が見えてくることなんぞはないのだということ」も含めて出口のない問いかけを繰り返すしかないのかと思った。歴史の流れを見いだせないという不安がやはり政治不安の根源にあるのであって、安倍政権はそこに答えを出し得るとは到底おもえない。むしろ、その自覚すらないところでそれ故の蛮勇を振るおうとしている存在のようにしかみえない。彼らの政治的構想もビジョンも歴史の流れに対応しているように見えないのだ。歴史が見えない、その不安故に、多くのまがい物の未来像が語られ多くに人をつかんでしまうことがある。このことは歴史的に経験されたことだし、不断に出てくることがある。人々が悪夢につかまえられるということ、また、そういう霊媒師は現在でも現れる。安倍内閣はその一種であろうが、人々をつかまえ誘導する魔力も底の浅いものであることが見えている。それがまた救いとも言えるのか。

■ 僕らは安倍内閣よりも背後の歴史と格闘するしかないし、歴史の流れをつかむ闘いをやり抜くしかないのであり、そこから日本の未来の政治的構想とビジョンを作り出すしかない。原発問題や脱原発運動はこの現実的な媒介や契機なのである。そこには歴史の流れが見えてくる契機があり、その解答と言うべきことがある。これはまだ、過渡的途上にあることだが、その契機こそ、僕らが社会や政治の根本にある共同の課題に迫れるものだ。考えながら闘い、闘いながら考える僕らにとってかけがえのない契機だ。昨年のように今年もまた、この道を歩む。

■  1月4日(金)にはら経産省前テントひろばで「13年新春もちつき大会」がある。これは11時~14時までだが、さらに17時~19時にはテント防衛新春集会がおこなわれる。ここが今年の大事な地点として結集して欲しい。1月5日(土)にはバスツアーで泉玉露応急仮設住宅・新年もちつき大会に参加する。1月5日午前7時新宿西口・スバルビル前集合。参加費5000円(連絡八木まで)

■    新事務所への移転が完了しました。場所は新橋駅の近くです。新事務所は新橋の駅の近くで住所は港区新橋3-2-4佐藤ビル2F。電話03-6206-1101。FAX03-6206-1102。経産省前テントとも比較的近で、是非、新事務所に御寄り願いたい。また、活動拠点として活用いたしてもらいたい。  (文責 三上治)