「もしそれがあなただったら?」 厳冬のパリのホームレスへの想像力を喚起する写真家マルク・メルキの個展 ”Et si c’était vous ?” par Marc Melki 

  パリの写真家、マルク・メルキ(Marc Melki) 氏がパリの北の郊外にある街、オーベルヴィリエで今月12日から来月7日にかけて写真展を行っている。「もしそれがあなただったら?」と題するこのシリーズはホームレスをテーマにしている。と言っても、路上で寝ているのは本物のホームレスではなく、歌手や作家や俳優など各界の様々な人たちだ。彼らが体験してみたホームレスの姿を写真に写していくシリーズなのだ。これが「もしそれがあなただったら?」という問いかけである。

 メルキ氏はもちろん本物のホームレスも写真に撮影してきた。今の欧州は難民が大きなテーマになっているのである。だが、より多くの人に問題に関心を示してもらうために、人目を集めるこうした工夫も継続してきた。丁度1年前、筆者はメルキ氏にインタビューをした。その時の印象深かった言葉は次のようなものだった。

Q   なぜホームレスの人々の写真を撮影するのですか?

A  (マルク・メルキ)なぜなら、難民たちがみなホームレスになっているからです。逆にホームレスが難民になる、ということでもあります。それは私たちの明日の姿かもしれないのです。

 展示会場はGrand Bouillon (グランブイヨン)という文化事業を行っているカフェで、このカフェのあるオーベルヴィリエは移民が多く暮らしている街だ。
https://www.grandbouillon.org/mark-melki

開催場所Grand Bouillon の住所
2 ter rue du Moutier 93300 Aubervilliers

<写真展「もしそれがあなただったら?」? Marc Melki ホームレスを体験しているのは女優のアリソン・ウィーラーさん>

■マルク・メルキさんのホームページ
http://www.marcmelki.com/fr/portfolio-15261-0-80-exils-intra-muros.html

 ここでも人々が路上体験をしている写真を公開している。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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