「チェルノブイリ原発事故の爪痕は、26年後の今もつづく」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1614】
2012年10月16日(火) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
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★1.チェルノブイリ原発事故の爪痕は、26年後の今もつづく
  心配な孫世代の子どもたちの健康被害
  原発視察と民間交流ツアーに参加して <上>(青山晴江)
★2.柏崎刈羽原発ツアーの感想
  福島と新潟を重ねて想像してみた ─ 差別の風景
  現地交流会 佐藤先生の言葉が印象に残った(小川治)
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 ◇10月24日(水)19時30分から、新宿・カフェ☆ラバンデリア
  反原発映像上映会 『原発はいま』
 ◇11月9日(金)18時半から、江東区亀戸文化センター
  『被ばく労働を考えるネットワーク』設立集会
 ◇11月25日(日)午前11時から、福島・いわき湯本
  講演と相談会「放射能汚染下で働き、暮らすこと」
★4.新聞・雑誌から
 ◇大間原発 南西に海底活断層 長さ14キロ さらに延びる可能性
  (10月14日 茨城新聞より)
 ◇原発再稼働の4条件示す 雲南市議会特別委
  (10月2日 山陰中央新報より)
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┗■1.チェルノブイリ原発事故の爪痕は、26年後の今もつづく
 │   心配な孫世代の子どもたちの健康被害
 │   原発視察と民間交流ツアーに参加して <上>
 └────(青山晴江 たんぽぽ舎ボランティア)

たんぽぽ舎メルマガに案内の出ていた「チェルノブイリ原発視察&民間交流ツ
アー(NPO法人・食品と暮らしの安全基金主催)」に郡山市の黒田節子さんと
共に参加してきました。原発事故26年後のウクライナに日本の未来を見る気持
ちでキエフに降り立ちました。印象に残ったことを掻い摘んで報告させていた
だきます。

[9月25日] キエフ市内の小児がん病棟。医師の説明では最近は病気の種
類がいろいろ出てきている、西欧に比べて生存率成果が遅れている。病室には
大きな目でじっとこちらを見る子どもたちと心配そうにそばで付き添う家族が。
 子どもの医療支援を行っている団体「ザポルーカ」では女性たちが大きな力
になっていた。遠方から治療に来る子どもと親のための無料宿泊施設「家族の
家」でお昼をごちそうになり話を聞く。家を借りるとき家主や近所に「がんは
うつる、怖い」と言われたことも。また地方の若い医師に、小児がんの知識を
学んでもらう活動もしているそうだ。広い庭で闘病中の子どもたちと遊んだ。

[26日午前] 胎児の放射能被害を研究している医師の講演を聴く。胎児の
甲状腺が脳に対して放射能の影響を与えバランスの取れない知能になっている
のではないか、という調査結果を踏まえた話を必死にメモを取りながら聞いた。

[26日午後] 事故当時、2号機制御室で緊急処理をした元技術幹部の話か
らは、真っ暗な制御室の緊迫した様子が伝わって来た。普段は放射能を外に出
してはならぬ発電所に、その日は外からの大量の放射能を入れないように努力
しなければならなかった。(小出裕章氏が以前、ご自分の研究室について同じ
ようなことを話されていたのを思い出しながら聞いていた。)フクシマ事故の
本当の規模を日本政府はまだ隠しているのではないかと話され、友人たちの死
について語ろうとするとき目を閉じて沈黙が訪れた。語ることのできぬ深い闇
がそこにあった。(次号につづく)

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┗■2.柏崎刈羽原発ツアーの感想
 │   福島と新潟を重ねて想像してみた ─ 差別の風景
 │   現地交流会 佐藤先生の言葉が印象に残った
 └────(小川治 たんぽぽ舎ボランティア)

 柏崎市の観音崎から東京電力柏崎刈羽原発を見下ろした。ここから南南西に
約5キロ、排気塔が幾つもそびえ立ち航空障害灯が白い閃光を点滅させている。
右手には日本海が広がり、原発の200メートル手前に大湊、眼下には宮川の集
落が見える。集落後方山の向こう、つまり左手の方には刈羽村役場があり原発
から1キロ程だ。そして柏崎市が刈羽村を取り囲む。大半が20キロ圏内だ。
刈羽村の人口約4,800、柏崎市の人口約90,000、合わせて東京都武蔵野市の
人口に匹敵する。つまり人口密集地ということだ。(過疎地なら良いなどとは
決して思わない)
 敢えて事故のことを想像してみた。柏崎市、刈羽村については辛すぎてとて
も書けないが、飯舘村で見たことなら何とか書ける。
 今年8月に福島から南相馬まで12号線をレンタカーで通過した。線量計は
車中で平均2マイクロSv/時以上、10マイクロSv/時を超えたこともあった。気
が付くと呼吸が浅くなっている。人気はまるでなく時折パトカーを見かけるだ
け。田畑は荒れ、鳥を見た記憶すらない。道端に看板があった。
こう書いてある。
 「美しい村を子供たちに 花いっぱい運動 飯舘村」。
 今は花も咲かず子供もいない。犠牲を強いられる地域、私が見てきた、そし
て今見ているのは差別の風景だ。犠牲を容認する権利は犠牲になる人だけがも
つ。犠牲を強いる者が決めることでは決してない。これだけは譲ってはいけな
いと思う。過酷事故が起きれば途方もなく危険なのを承知で、大金を投じて豪
華な施設を作り安全神話を振りまく。そして再稼働。まさにならず者のやるこ
とだ。

最後に現地交流会でお会いした佐藤先生の言葉を御紹介。
反対運動の中でやってはならないこと
  ○自己の正義の無謬性を主張する。
  ○全てのグループが一致団結してはならない、それぞれが独自にやる。
さもないと相手は1点を狙ってくる。
原子力村は自己の正しさを主張し一枚岩のように見える。
ならば勝機は佐藤先生の言葉にあるのかもしれない

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┗■3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆第20回 反原発映像上映会 『原発はいま』
 日時 10月24日(水) 19時30分
 場所 カフェ★ラバンデリア http://cafelavanderia.blogspot.com/
    (東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル1F)
 参加費 無料、ただしワンドリンク(300円以上)、食事はカンパ
 主催 Cafe★Lavanderia TEL 03-3341-4845

<作品紹介>
「全日本運輸一般労働組合原子力発電所分会」。日本で唯一、原発下請労働者
を組織して活動した労働組合でした。1981年敦賀原発の事故隠しを契機に結成
され、20項目の労働条件改善要求を事業所・日本原電と元請の関電興業に突き
つけ、地域での情宣活動、全国キャラバンへと展開しました。その取り組みと
地域社会の姿を撮った、30年前のドキュメンタリーです。

◆被ばく労働者に安全と権利を!
 11.9『被ばく労働を考えるネットワーク』設立集会

 日時 11月9日(金)18時20分開場/18時30分開始
 場所 江東区亀戸文化センター(カメリアプラザ)5階 第1・2会議室
 (東京都江東区亀戸2-19-1)JR総武線、東武亀戸線「亀戸駅」徒歩2分
  地図 http://www.kcf.or.jp/kameido/kameido_map.html
 主催 被ばく労働を考えるネットワーク準備会
 連絡先 090-6477-9358(中村)/info@hibakurodo.net

 昨年10月、被ばくに関係する労働問題の情報を共有し、検討し、共同で取り
 組む連絡組織として「被ばく労働を考えるネットワーク準備会」が有志によ
 り立ち上げられました。1年間のさまざまな取り組みを経て、正式に、
 「被ばく労働を考えるネットワーク」を設立して本格的な活動を開始します。
 当ネットワークについての詳細および、参加と賛同のお願い等については、
 ホームページをご参照ください。http://www.hibakurodo.net/?page_id=23

 当ネットワーク最初の取り組みとして、いわき市で講演と相談会を開催しま
 す。被ばく労働に関心を寄せられる多くの方に参加をよびかけます。

◎講演と相談会「放射能汚染下で働き、暮らすこと」
 日時 11月25日(日)午前11時~午後4時半
 場所 いわきゆったり館(いわき湯本駅10分)(福島県)
 http://www.hibakurodo.net/?page_id=19
 地図 http://www.yuttarikan.ecnet.jp/office-map.html

 講演:村田三郎医師(阪南中央病院)(講演は午後1時からの予定です)
    原発労働者の被ばくの実態、健康影響、汚染環境下の住民生活で何を
    注意すべきかについてお話いただきます。
 相談会:労働相談、健康相談、生活相談のほか別室で整体と鍼灸も用意して
     います。
 主催 「放射能汚染下で働き、暮らすこと」実行委員会
 連絡先 被ばく労働を考えるネットワーク 090-6477-9358(中村)

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┗■4.新聞・雑誌から
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◇大間原発 南西に海底活断層 長さ14キロ さらに延びる可能性
 (10月14日 茨城新聞より)

 建設工事が再開したばかりの電源開発大間原発(青森県)の南西40~50キロ
の海域に、これまで知られていなかった海底活断層があることが13日、産業技
術総合研究所と東海大のチームによる調査で分かった。
 確認された長さは約14キロだが、さらに南北方向に延びるとみられる。チー
ムの粟田康夫・産総研主任研究員は「下北半島の地震防災を考えると詳しい調
査をする必要がある。北への延び方によっては、大間原発に影響する可能性も
考えられる」としている。
 電源開発はこの海底活断層を把握しておらず、原子力規制委員会の耐震安全
性確認で問題となれば、工事の続行や運転開始に影響することもあり得る。電
源開発は「規制委から指示があれば対応したい」としている。
 活断層は下北半島と津軽半島に挟まれた海峡で発見。海底の音波探査などに
より、海峡のほぼ中央部で13万~12万年前の地層に変形があることを見つけた。
他の時代の地層にも動いたあとがあり、活動を繰り返していたとみられる。
 原発の耐震指針は、13万~12万年前以降に活動した断層を活断層としている。
活断層は「平館海峡撓曲」と名付けられ、長さが約14キロでも地震の規模は
マグニチュード7近くになると推定されるという。
 大間原発をめぐっては、原発周辺の陸地で過去の地震による隆起の痕跡があ
ることから、渡辺満久東洋大教授(変動地形学)らが2008年、原発北側と西側
の海底に未知の活断層があると指摘。産総研チームも「さらに調査する必要が
ある」としている。(後略)

◇原発再稼働の4条件示す 雲南市議会特別委
 (10月2日 山陰中央新報より)

 雲南市議会島根原発対策特別委員会(8人)の細田実委員長は1日、9月定
例市議会本会議の委員長報告で、島根原発(松江市鹿町片句)の再稼働に必要
な4条件を示し、市長に必要な対策を求めた。
 4条件は、福島第一原発事故の完全収束と原因究明◇国の原子力規制委員会
発足に伴う体制整備と、原発30キロ圏を緊急防護措置区域(UPZ)とする指
針の決定◇市の防災計画の見直しと避難対策の確立◇30キロ圏の自治体、地
域住民の同意。
 条件は同委員会で合意した。ただ、同市は中国電力との安全協定を結んでお
らず、再稼働に関する権限はないのが実態で、原発立地自治体並みの安全協定
の早期締結も求めた。
 細田委員長は、福島第一原発事故が収束しない中で「島根原発が再稼働され
れば、市民生活に大きな不安を抱かせる」と訴えた。

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