「三重水素・トリチウムを海洋投棄しようと考えている東電とそれを事実上容認する規制庁?」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1789】
2013年3月27(水)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします

転送歓迎

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★1.三重水素・トリチウムを海洋投棄しようと考えている東電と
それを事実上容認する規制庁?
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.武藤類子さんは「関西2万人行動」で福島の現状を訴えた
IAEA福島常駐による新たなる原発・放射能安全神話の流布に
私たち一人一人が手から手と横に拡がる活動が必要 〔下〕
★3.経産省前テントを守ろう!イベントのご案内
3月31日(日) 経産省前テントひろば@第2テント
「句会とDVD上映」乱鬼龍さん(川柳人)
★4.東電の責任追及求める
パート 星川 まり57(東京都府中市)
★5.新聞・雑誌から
活断層 あわや見逃し 敦賀原発 怪しいずれ 原電口つぐむ
(東京新聞3月23日より抜粋)
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0329大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議
主催:首都圏反原発連合
日時:3月29日(金)18:00~20:00
場所:首相官邸前
関西電力大飯原発再稼働反対の抗議を始めてから、一年が経ちます。
今週は初心に戻り首相官邸前に集合!(今週のみ国会前ステージは設置しません。
来週はまた国会前ステージが復帰します。)
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┗■1.三重水素・トリチウムを海洋投棄しようと考えている東電と
|  それを事実上容認する規制庁?
└────          山崎久隆(たんぽぽ舎)

水の場合、1リットルは1000ミリリットルです。言い換えるなら1立法セ
ンチメートルの千倍が1kgです。
トリチウムの排出規制値については、経産省告示(実用発電用原子炉の設置、
運転等に関する規則の規定に基づく線量限度等を定める告示)に定められた基準
は6万ベクレル/リットルです。ところが今の東電福島第一原発の汚染水には東
電によれば1300ベクレル/1ミリリットル含まれているそうです。これは言
い換えるならば130万ベクレル/リットルであり、告示の約22倍の濃度です。
これでわかるとおり、このまま排出など出来ません。しかし逆に言えば22倍以
上に希釈すれば排出できるということに「法律上は」なってしまいます。
今後予想される「重大事件」としては、汚染水から多核種除去装置(ALPS)
を経て、トリチウム以外はほとんど取り除かれた「ということにして」この汚染
水を、例えば敷地内のドレンピットからくみ上げられるセシウムの濃度が「1ベ
クレル/ミリリットル」以下の「汚染されていない地下水」と22対1の割合で
混ぜて放出する恐れが出てきました。
薄めようと何をしようと汚染は汚染なので、環境影響を免れることは困難です。
薄めて流すということは汚染を拡大させることに等しいのです。
福島県の漁民は、なんとかセシウムなどの影響を受けないで漁業が再開できる
よう、調査漁業等を通じて取り組んでいるというのに、加害者である東電はさら
に大きな汚染物質を排出しようとしているのです。
【トリチウム】三重水素 水素原子核は通常は陽子一個のみだが、中性子が一
つくっつくと重さが約二倍になり「重水」と呼ばれる。二つくっつくと重さが約
三倍になるので「三重水素」すなわちトリチウムと呼ばれる。いずれも放射性同
位元素でトリチウムの半減期は12.3年、ベータ線を出して陽子二個の「ヘリウム
3」に変化する。
六ヶ所再処理工場ではこれを年間1.8京ベクレルまで放出する計画である。
宇宙放射線により大気圏上層で自然に造られているため、環境放射性物質とし
てはカリウム40に次いで被曝量が多く、年間0.3ミリシーベルト程度はトリ
チウムの影響であると考えられている。しかし天然自然にあるからといってそれ
に人間が追加放出すれば当然ながら被曝量は増える。「合理的に実行可能な限り
低く被曝量を管理する」ことが、放射線被曝規制の基本的考え方であるから、全
く不合理に出現した福島トリチウムの被曝を「引き受けなければならない合理的
理由」などは、およそ存在しない。しかも水となって半減期12.3年で地球上
何処にでも動き回るトリチウムの性質上、福島で放出しても地球被曝になるから、
世界中に被曝の影響を拡散することになる。再処理工場からのトリチウムと同様、
理不尽としか言いようがないであろう。

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┗■2.武藤類子さんは「関西2万人行動」で福島の現状を訴えた
|  IAEA福島常駐による新たなる原発・放射能安全神話の流布に
|  私たち一人一人が手から手と横に拡がる活動が必要 〔下〕
└────
昨年12月、郡山市においてIAEAと日本政府の共催で、加盟国100カ国以
上が参加する国際閣僚会議が行われました。その中では、大半の国がIAEAの
基準の下に新しい「安全な原発」を推進していくそうです。「被災地福島県は安
全」と宣伝され、原子力産業の巻き返しを印象づけたこの国際会議に、非常な違
和感と不安を覚えました。
そして福島県は、190億円という莫大な予算を投じて、県内2カ所に「環境
創造センター」を設立しました。除染・廃棄物処理、さらには放射線に対する教
育、広報についての研究をすると謳っています。
また、IAEAが福島県に常駐するといわれています。チェルノブイリ原発事
故後、WHOと協定を結んで、チェルノブイリ原発事故の健康被害の実態情報を
外に出させず、研究をさせない役割をしてきたIAEAが福島に来ることに対し
て、とても危機感を感じています。
そして一番の問題は、意図的に、あるいは無意識に行われる人々の分断です。
賠償範囲の線引き、新たなる放射能安全神話の流布、等々の中で人々は、さらに
引き裂かれ、または互いを気遣ってものが言えなくなる状況があります。私たち
が抱える問題は複雑化し、細分化されています。
私たちの怒りと悲しみは消えることはありませんが、この2年間、ただ怒りに
身を任せてきたわけではありません。調べ、学び、自分を顧み、助け合い、声を
あげてきました。怒りの表現はさまざまですが、困難を極める中で、私たちは今、
冷静さと明晰さを併せ持つ怒りが必要だと思います。
たきびの火は、最初に薪の表面を燃やす炎はとても深い赤で、炎は激しく動き
まわります。やがて燠ができると、静かなトロトロとした炎になり、明るい朱色
になります。そして、最も高熱を発する時には、光の玉を描くように白い炎とな
ります。深く美しい成熟した火をそこに見ます。
怒りもまた、成熟したものは、新しい世界に向け、何かを変えていこうとする
深く美しい怒りとなるのではないでしょうか。生きる尊厳を奪う者、そして命を
ないがしろにする者に、私たちは真っ直ぐにその怒りを向けていきましょう。も
しかしたら、それを自分自身の中にも見つけざるを得ないことがあるかもしれま
せん。
最後に、嬉しいニュースをひとつお伝えします。昨年始めた、福島原発事故の
責任を糺す告訴運動が、第1次で1300人余り、全国第2次告訴で14000
人を越え、今年1月から始めた「厳正な捜査と起訴を求める緊急署名」は、わず
か2カ月で10万筆を突破しました。
1人の手から10人の手に、そしてさらに10人の手に、つながりがどんどんと横
に拡がる実感があります。一人ひとりが自分を磨きつつ手をつなぎ、共に歩んで
まいりましょう。
※人民新聞3月15日より。人民新聞社編集部の「了解」を得て掲載。

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┗■3.経産省前テントひろばを守ろう!イベントのご案内
|  「句会とDVD上映」乱鬼龍さん(川柳人)
└───3月31日(日) 経産省前テントひろば@第2テント

「原発推進の安倍政権に変わって、「経産省前テントひろば」は緊迫した状況が
続いています。脱原発の活動を続けるため、テントにはいつも大勢の人の来訪が
必要になってきました。そこでテントひろばを応援する仲間が「上映と川柳句会」
を企画しました。反戦川柳作家・鶴彬(つる・あきら)のドキュメンタリー映画
を観た後、川柳句会をいたします。なお、ネットやメールからの投句はできませ
ん」
日 時:3月31日(日)14時スタート(13時半受付)
会 場:経産省前テントひろば@第2テント
選 者:乱鬼龍さん(川柳人)
内 容:DVD「鶴彬 こころの軌跡」14時上映
(神山征二郎監督/90分/2009年作品)
句会(席題は2題/各2句吐。会場で発表)
参加費:無料。カンパ歓迎。入選句には景品贈呈。
定 員:20名(要予約) 終了後、交流会。
主 催:テントひろば応援プロジェクト
予約先:E-mail takibinokai_poem@yahoo.co.jp(わかち)
携帯  070-6472-1947(乱)
協 力:経産省前テントひろば

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┗■4.東電の責任追及求める
└────    パート 星川 まり57(東京都府中市)

私は福島第一原発事故により被害を受けた市民たちが東京電力の刑事責任を問
うて、検察庁へ捜査・起訴を要請している「福島原発告訴団」に加わっている東
京在住者です。
東電が国会事故調査委員会に虚偽情報を伝え、福島原発の現地調査を断念させ
ていたことが判明しました。事故原因究明に結びつく現地調査の早急な再開を望
みます。東電の情報隠蔽で対策が立ち遅れ、甚大な健康被害が拡大しています。
このまま東電の放射能汚染被害を免責する前例をつくれば、今後も原発・核関連
施設が無責任に事故を起こす可能性が高くなります。また、年間一ミリシーベル
ト以下の環境で子どもたちが成長できるよう対処するのも当然の責任と考えます。
東電の強制捜査に入り、事故原因の究明を行って刑事責任を問うように、検察
の心ある真摯な対応をお願いいたします。

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┗■5.新聞・雑誌から
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◆活断層 あわや見逃し 敦賀原発 怪しいずれ 原電口つぐむ
(東京新聞3月23日より抜粋)
-前略-1,2号機の東約二百メートルには大きな活断層「浦底断層」がある。山
肌が削られ、地層があらわになった七階建てビル相当の広大な斜面が広がる。地
層を調べるための試掘溝もあちこちに掘られている。 -中略-
実はその三日ほど前、原電開発計画室幹部の神谷昌伸(46)は現地からある報
告を受けていた。「何か複雑な地層のずれが見つかった」
浦底断層の西側に掘られた試掘溝で見つかったずれは、後に敦賀原発の運命を左
右することになる。
原電は、島崎が下見をした際、ずれの存在を知らせなかった。現地調査の前日、
規制委を通じて専門家チームに配られた資料にもずれのことは記されていなかっ
た。 -中略-
調査当日、あらためて配られた資料に、ずれの線が書き加えられ、小さく「せ
ん断面」と記されていた。専門家がずれの近くに差しかかっても、原電は自ら説
明しようとはしなかった。
資料を手に一つ一つ地層の状況を確認していった専門家は、ずれを見逃さず、
「これは何ですか」と原電にただしたが、担当者は「分かりません。われわれは
まだ(なぜこのずれができたのか)解釈ができていません」と言うのみだった。
-中略–
原電の意図がどうであれ、十二月十日、専門家チームは、このずれは2号機直下
に延び、浦底断層を連動して動く活断層だと全員一致で判断した。委員長の田中
俊一(68)は「再稼働の審査はできない」と、事実上の廃炉勧告を出した。
この後、原電はなりふり構わぬ猛反撃を開始する。-後略-

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【編集部より】
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