「単なる放射能放出装置=格納容器ベントに反対する (上)」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1881】
2013年6月26日(水)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.単なる放射能放出装置=格納容器ベントに反対する (上)
格納容器ベントとは「ある程度は住民を被曝させてもかまわない」
との思想 対策は同じ体積の格納容器を隣に作り配管で繋ぐこと
山崎久隆 (たんぽぽ舎)
★2.メルマガ読者からイベント紹介2つ(問合せは主催者へお願いします)
◆6月30日「テントを守れ@川柳句会」のお誘い!
経産省前テントひろば@第2テントにて
◆7月6日立ちあがった除染労働者
除染事業と除染労働の実態を問う7.6集会
文京区民センター3Aにて
★3.新聞・雑誌より3つ
◆原発再稼働阻止へ 反対派が意見交換 八幡浜で80人
(6月24日毎日新聞より)
◆伊方再稼働中止 市民団体が要請 県や伊方町に
(6月25日愛媛新聞より)
◆政党の脱原発度ひと目で チラシ 駅前などで配布へ 反原連
(6月26日東京新聞より抜粋)
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※6/27【お話会】にご参加を!
反原発ひと筋 たんぽぽ舎25年の歴史とエピソード

○6月27日(木)開演:19:00
お話:歩く原発史 柳田 真さん(たんぽぽ舎)

脱原発25年の間に蓄積された柳田さんの知識、反原発運動へのヒント、及び反
原発への将来展望などをお話していただきます。
今回は講義形式ではなく、皆さんからの質問、疑問など、柳田さんを中心にし
たキャッチボール式お話会です。皆さん、来てくださいね!
○会場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
○参加費500円
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┗■1.単なる放射能放出装置=格納容器ベントに反対する(上)
|  格納容器ベントとは「ある程度は住民を被曝させてもかまわない」
|  との思想 対策は同じ体積の格納容器を隣に作り配管で繋ぐこと
└── 山崎久隆 (たんぽぽ舎)

○再稼働を前提とした規制庁の規制基準に、格納容器ベント装置の整備がある。
これには反対である。
ベントとは、排出口のこと。格納容器ベントとは、本来密封すべき格納容器に
排気口を設けること。すなわち、密封すべき装置に穴を開けることを意味する。
福島第一原発1号機から3号機について震災時に格納容器の構造上の欠陥から、
設計圧力を大きく超えてしまい、放射性物質の建屋内漏えい、環境への漏えいが
起き、さらに2号機においては建屋内で水素爆発が起こらなかったのに格納容器
そのものが大きく損傷し、3基のうちで最も多くの放射性物質を環境中に放出し
たとされる。
そのため過酷事故(シビアアクシデント)対策で設けられていた格納容器の圧
力を下げるためのベント操作だ。
これが実際に2号機で行われて成功したのかどうか、議論になっている。
格納容器とは、放射能を封じ込めるための原発唯一の壁である。
燃料被覆管や建屋など、いくつもの壁により封じ込めているなどという説明(5
重の壁)は、ウソだったことが分かっている。
もちろん通常運転時にそれらが「壁」になり得ることは「事実」だろうが、そ
んなものは車が事故が起きても車体が壁になって人間を守っていると言うに等し
い。当たり前のことで、ことさら言うまでもないことだ。
ひどい事故で車体が破壊されてしまえば死亡事故にもなる。
通常運転時にも原子炉圧力容器から漏れ出る放射性物質を封じるだけでなく、
シビアアクシデント時に放射能放出を防止するために格納容器はある。
国や電力はチェルノブイリ原発事故の際に「日本の原発と違って格納容器がない
から重大な事故になった」と説明していた。
実際にはチェルノブイリ原発のような即発臨界、水蒸気爆発のような破壊では、
格納容器があっても強度不足で放射能を封じることなど出来ないが、何となくみ
んな「チェルノブイリ原発とは違う」に騙されてしまった。
しかし今回は、その格納容器があっても放射性物質の漏えいは防げなかったし、
格納容器ベントがあってもなくても(動作してもしなくても)重大な災害を引き
起こすことが分かってしまった。

○格納容器の破壊
格納容器を守るだけで良いならば、格納容器にもベント弁ではなく「逃がし安
全弁」を付ければ良い。しかしそれでは放射性物質の封じ込めにはならない。
今回は設計圧力4気圧に対して、8気圧にまで上がった。二倍で破壊が起きるの
は、設計と耐圧限界が近すぎる。構造上の欠陥、老朽化による脆弱化、あるいは
地震により破損していた可能性が考えられる。通常は3倍程度の応力にも耐えら
れる程度の能力はあるはずである。
二倍程度で破損したもう一つの要因は、ほとんど語られないが温度である。
格納容器内雰囲気温度が300度を超えるような事態になれば鋼鉄製の容器は壊れ
なくても200箇所以上ある配管や計装ケーブル類の貫通口に施されている漏洩防
止装置が破損する。
主にエポキシ樹脂などで作られている充填剤やシール類は、耐熱限界が250度
ほどだろうから、300度にもなれば溶けてしまう。
そしていったん溶けるなどの破損が生じると、そこから放射能を含む蒸気が大量
漏出するため、大きな裂け目になっていく。
後に修理に行くことも出来ない。余りに汚染がひどく、誰も損傷箇所に近寄れな
い。ロボットですらあまりの線量に破損してしまうだろう。
(上・下 2回で掲載いたします)

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┗■2.メルマガ読者からイベント紹介2つ
└── (問合せは主催者へお願いします)

◆「テントを守れ@川柳句会」のお誘い!

あなたの思いや怒りを五七五の川柳に表現してみませんか。
ひとりでも多くの方がテントに立ち寄り、句会に参加してくださることを呼びか
けます。
日 時:6月30日(日)14時開会(13時半受付)
会 場:経産省前テントひろば@第2テント
参加費:無料、定員:18名
主 催:テントひろば応援プロジェクト
連絡先:E-mail takibinokai_poem@yahoo.co.jp(わかち)
携帯 070-6472-1947(乱鬼龍)

[句会]14時より(席題は2題/各2句吐、会場で発表)
選者:乱鬼龍(川柳人)入選句には景品贈呈
[試写会]16時より(試写会のみの参加可、要予約)
「テントに関わる人々をインタビューした作品(清瀬航輝制作:90分前後)」

◆立ちあがった除染労働者
除染事業と除染労働の実態を問う7.6集会

日時:7月6日(土)13:15開場 13:30開会
場所:文京区民センター3A
東京都文京区本郷4-15-14(地下鉄春日・後楽園徒歩2分)

除染事業で働く労働者はピンハネと劣悪な労働条件で使い捨てられ、潤うのは
ゼネコンと業界ばかり。杜撰な安全対策で、既に3名の労災死亡事故が起こって
いる。莫大な予算を費やしながら除染の効果はあがっていない。
何のため、誰のための除染事業なのか。
現場労働者、住民の声を聞き、除染問題について考える。
・争議報告=争議当該・地元組合
・争議から見えてきた除染事業・労働の問題
=なすび(被ばく労働を考えるネットワーク)
・除染を巡る安全衛生問題=西野方庸(関西労働者安全センター)
・除染を巡る法的問題=労働弁護団
・住民からの声=佐藤昌子(郡山市)
・討論
資料代:500円
○主催:被ばく労働を考えるネットワーク
〒111-0021東京都台東区日本堤1-25-11山谷労働者福祉会館気付
090-6477-9358(中村光男)

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┗■3.新聞・雑誌から3つ
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◆原発再稼働阻止へ 反対派が意見交換 八幡浜で80人

四国電力伊方原発(伊方町)の再稼働に反対する「緊急伊方集会」(原発さよ
なら四国ネットワーク主催)が23日、八幡浜市中央の松陰地区公民館で開かれた。
地元や九州、北陸、東北など原発立地地域の反対派住民ら約80人が参加し、再稼
働阻止に向けて意見を交わした。
基調報告で伊方原発反対八西連絡協議会事務局の近藤誠さん(66)が、今月発覚
した3号機燃料集合体への異物付着問題について「いまだに回収できておらず、
大問題だ」と批判。「伊方原発は近くに中央構造線があり、廃炉にすべきだ」と
訴えた。再稼働阻止全国ネットワークの柳田真共同代表(73)は「(新規制基準施
行)の7月8日から5か月間が勝負。現地と全国が一緒になって知恵を絞ろう」
と連携を呼びかけた。
集会参加者は24日、県や伊方町、四電に再稼働反対を申し入れる予定。(渕脇
直樹)(6月24日毎日新聞より)

◆伊方再稼働中止 市民団体が要請 県や伊方町に

脱原発を訴える県内外の市民グループが24日、四国電力伊方原発(伊方町)の
再稼働中止を求める要請文を伊方町や県に提出した。
松山市を拠点に運動する「原発さよなら四国ネットワーク」の呼び掛けに応じ
た大分や福島など15都府県の約50人が伊方町役場を訪れ、要請文を提出。四電が
伊方3号機原子炉への異物混入を同町などに約2ヵ月報告しなかったことに触れ
「全ての事故を過小評価して、情報隠しするのではないかとの疑念を膨らませて
いる」と指摘し、再稼働を認めないよう求めた。要請文を受け取った森口又兵衛
副町長は「事故はあってはならず、四電には現在も厳しく指導している」と述べ
た。
一行は県庁では原子力安全対策課の職員に申し入れ。「伊方で事故が起きれば
西日本だけでなく全国に放射能汚染が広がる」「報告漏れをした四電を信用して
はいけない」などと訴えた。(藤中潤、阪和舞)(6月25日愛媛新聞より)

◆政党の脱原発度 ひと目で チラシ 駅前などで配布へ 反原連

首相官邸前で毎週金曜に脱原発デモを続けている市民グループの首都圏反原発
連合(反原連)は二十五日、七月予定の参院選で投票の参考にしてもらおうと、各
党の脱原発度がひと目で分かるチラシ約五万部を近く配り始めると発表した。
(中略)
また、二月から原発問題に関心の薄い人たちに向け、原発などの基礎知識をま
とめたリーフレットの配布も始めている。一つ目が原発の現状についての基礎知
識、二つ目が放射能の問題で、今回は電気料金の問題を取り上げた。
「原発がないと電気料金が上がる?」「原発が再稼働すれば電気料金は下がる?
」など興味を引きそうな内容を解説。(後略)(6月26日東京新聞より抜粋)

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