4月1日から家庭も電気の購入先を選べるようになる。これまでは購入先を自由に選ぶことができなかったのだから、これは画期的なことである。脱原発を目指す市民団体「たんぽぽ舎」(本部・東京都千代田区三崎町)には、「どの会社と契約したらいいか」という問い合わせが寄せられているという。
このため、たんぽぽ舎代表の柳田真さんは「電力小売り全面自由化を前に、どれがお得か?…で新プランが乱立している。しかし、急がなくていい。それよりも基本視点の確立と電力の勉強をこの際、おススメしたい」として、次の点に留意するよう呼びかけている。
◎第1は、原発電気をやめることだ。そして、原発廃止へ早く日本を近づけることだ。
5年前の東京電力福島第一原発大惨事で、私たちは痛感したはず。原発はもうやめようと。それを個人が電力供給会社の選択権をもつ日(4月1日)がやっときたのだ。真っ先に原発電気をやめよう。
東京圏では、東京電力(柏崎刈羽原発)、中部圏では中部電力(浜岡原発)、関西圏では関西電力(高浜・大飯・美浜原発)、四国圏では四国電力(伊方原発)、九州圏では九州電力(川内・玄海原発)、北海道圏では北海道電力(泊原発)、東北圏では東北電力(女川、東通原発)と契約しないことだ。この5年間弱の事実は証明した――原発なくても電気は足りると。また、使用電力量を減らすことも大切だ。
◎第2は、原発電気でない新電力の会社を選ぼう。今、200社以上の登録があるという。天然ガス発電等は優秀で効率も(原発と比して)倍も良い。
◎第3に、「安くなるから…」を基準にしないで契約会社を選びたい。確かに、料金が安い方が良いが、選択の第一の基準は「原発をやめること」におきたい。原発推進や延命に手をかしたくない。
◎第4に、原発電力会社と国――経産省の悪らつな悪だくみにひっかからないこと。原発電力会社も生き残りに必死で、新電力会社の中にまぎれこもうとしている。ご用心、ご用心!
経産省も電源構成を明示することを拒否し、「のぞましいこと」へ格下げした。悪だくみの元締めでもある。
◎第5に、この際、原発電力会社の問題点や料金の詳細、新電力会社など、その他もろもろ勉強しよう。日本社会のしくみ・権力支配のカラクリもみえてくる。
たんぽぽ舎の電話は03-3238-9035
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