朝は、6時半からウトウトしながらのTBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」。金曜日の小沢遼子さんがリタイヤしてさびしくなったが、森本毅郎はハリのある声で健在。しばらく腰痛の治療でのお休みもあったが、今やこの人、齢をとることを忘れたのではないかと思わせる。
今週は、番組の特別企画として、「忖度しない!ご意向まつり」を実施。リスナーの「ご意向」を募集してきた。ミニ世論調査である。森本ファンの投票だから、当然にサンプルは偏っている。世間とはひと味違うところに面白みがある。
今日(6月16日・金)がその最終日で、テーマは「あなたは安倍政権を支持しますか。しませんか」。究極の強行採決で共謀罪法案を強引に押し通したその翌日というタイミング。支持と不支持の二者択一で、「分からない」も、「どちらとも言えない」もない。興味津々の結果は…。
「支持する!」・・・・・7%
「支持しない!」・・・93%
(応募総数701通)
https://www.tbsradio.jp/156827
この結果は、「やはり」というべきか、それとも「驚くべき」というべきか。
読み上げられた、主な不支持の理由。
「共謀罪の決め方がひどかった。とても支持できない。支持する人がいるのが不思議」「国有地払い下げもすっきりしない、獣医学部新設もすっきりしない。国会や官房長官の説明は国民を馬鹿にしている。自浄作用がなくなった現政権は、まったく支持できない」「首相でありながら平気で野次を飛ばし、自分が野次を飛ばされると怒り出し、野党議員に対して反撃する様は見ていられない。」「『丁寧に説明していく』となんども言っているが、その説明を聞いたことがない。」「異論を唱えるものに冷たく、お友達には手厚い政権に未来を託せない」「秘密保護法、カジノ法案、安保法案、共謀罪を強行採決。しかし、この力を与えたのは国民。次は自民党に投票するのをやめて、暴走を止めなければと思う」
支持の7%は「経済政策の評価」と、「民進党よりはマシ」。
「(アベの)振る舞いは目にあまるが、金融緩和で株は上昇している。この実績は評価すべき」「民進党を見ていると、安倍政権を支持するしかない。蓮舫さんはパフォーマンスばかり。共謀罪の審議も、法案の問題点を追及すべきなのに、法相の個人攻撃ばかりだった」
「100対0」となっては、却って恐い。「93対7」は、確実に今の良質な国民意識の一面を物語っている。みんなもどかしいのだ。こんな粗暴な政権をのさばらせ放置してきたことを。そして、いまだに退治することができずに拱手傍観せざるを得ないことを。
そんな気持で、7時45分に家を出た。今日は東北新幹線に乗り遅れてはならない。やや急いで、丸の内線・本郷三丁目駅の入り口まできて、オジさん5~6人がビラを配っているのに遭遇した。てっきりマンション販売ビラかと思ったら、これが自民党都議会議院選挙候補者の宣伝行動。
思わず、言葉が出た。「えっ? 自民党?」「自民党だけは絶対にダメだ」「自民党よ。昨日は、国会で何をした」「キミたち恥ずかしくないか」「アベ晋三のために政治をねじ曲げて恥ずかしいとは思わないのか」。一番駅寄りに、議員バッジを付けた、候補者と思しき人物が立っていた。配っていたビラの写真の人物。睨みつけて大きな声で、「恥を知れ。自民党!!」
件の人物はなにも言わずに、えへらえへらしているだけ。もちろん、自民党にだって表現の自由はある。しかし、共謀罪法をだまし討ちで成立させた翌日のことだ。これくらいは言っておかなくては。
えこひいき政治も、だまし討ち国会運営も、結局は国民がアベ政権与党に与えた議席の数の力によるものだ。まずは、至るところで「アベ政権ノー」の声を出そう。NHKや読売の世論調査で内閣支持率が、「森本毅郎スタンバイ!」並みに近づけば、確実に政治状況は変わる。
このまま自民党が選挙に勝つようなことでは、「アベの、アベによる、アベのための政治」「アベ政権の、自公与党による、アベの身内とおともだちのための政治」が続くことになる。
まずは東京都議選で、驕る自公勢力に熱いお灸をすえなければならない。
(2017年6月16日)
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2017.06.16より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=8692
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
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