「思想史講座」のお知らせー10月のご案内

著者: 子安宣邦 こやすのぶくに : 大阪大学名誉教授
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だれでも、いつからでも聴くことのできる思想史講座です。
だれでもというのは、聴いてみようという目的意識をもった人ならだれでもということで、その目的も無く、あるいは別の目的をもって来られる方はお断りいたします。
*「明治維新150年」がいわれた昨年以来、「明治維新」と「日本近代」とのこの当たり前の結びつきを読み直す作業をしてきましたが、いよいよその最後の段階を迎えるにいたりました。9月・10月に津田の「シナ」否定とナショナリズムについて論じ、11月に尾崎秀実の中国認識をめぐって考え、12月には日中戦争と『きけわだつみの声』についてご報告し、そして来年の1月・2月に大岡昇平と『レイテ戦記』についてご報告して終わりにしたいと思っています。
*論語塾は「鬼神論」をテーマにして新しい講座を始めました。この鬼神論を考える前提として『朱子語類』を読み始めましたが、いま『朱子語類』巻三の「鬼神」章をほぼ読み終えましたので、朱子倫理学の根幹をなす「性理」論に入りたいと思っています。講座の後半は国学における「神の成立」をめぐってお話いたします。1、「神」とは何か 2、「神の道』の成立
3、「あの世」と死後霊魂の世界  4、「幽世」と幽冥の神 5、天主教的な神と神学の受容。
*会費は実費(会場費・テキスト代)を頂戴します。

*この会には何の入会規定もありません。当日出席した人が会員です。ご自由にご参加下さい。 
*10月の講座
思想史講座「明治維新と日本近代」

*大阪教室:懐徳堂研究会
 10月19日(土)・13時00分〜15時00分

  「シナ」の消去としての日本近代その2
     ー津田左右吉『シナ思想と日本』再読
 *資料は当日配布します
 参考文献:津田左右吉『支那(シナ)思想と日本』岩波新書、われわれの言語における漢字受容の問題をめぐってお話します。子安『漢字論』(岩波書店、2003)、斎藤希史『漢字世界の地平』新潮選書、2014)。

  会場:アプローズタワー13階10号室、阪急梅田・茶屋町口下車3分
*東京教室:昭和思想史研究会

10月12日(土)・13時〜15時30分
   「シナ」の消去としての日本近代その2
       ー津田左右吉内『シナ思想と日本』再読
*資料は当日配布します。

参考文献:津田左右吉『支那(シナ)思想と日本』岩波新書、われわれの言語における漢字受容の問題をめぐってお話します。子安『漢字論』(岩波書店、2003)、斎藤希史『漢字世界の地平』新潮選書、2014)。

 会場:早稲田奉仕園・101教室 
    早稲田奉仕園はバス「馬場下」下車、穴八幡宮の裏手

論語塾『朱子語類』を読む

『朱子語類』の第4巻「性理」を読みます。
  10月26日(土)13時〜15時30分 

① 『朱子語類』を読むー巻四「性理」
「性理一・人物之性、気質之性」の主要章を読んでいきます。
② 国学における「神」の成立
1 本居宣長の「神」の注釈

資料(朱子テキスト・訓読文・訳文など)は当日配布します。
参考資料:三浦国雄『「朱子語類」抄』講談社学術文庫。子安『本居宣長』岩波新書

 会場: rengoDMS(連合設計社市谷建築事務所)JR飯田橋駅西口から徒歩5分

 

初出:「子安宣邦のブログ・思想史の仕事場からのメッセージ」2019.10.4より許可を得て転載

http://blog.livedoor.jp/nobukuni_koyasu/archives/81150741.html