「放射能『ホットスポット』一目瞭然―東日本の汚染地図化」など 地震と原発事故情報 その130

 4つの情報をお知らせします(7月28日)

   ★1.7月29日(金)の3つの行動のご案内
   ★2.セシウム牛肉が引きおこす地獄(次に来る深刻な事態)
                 人体内部で複合汚染―松井英介医師が指摘
   ★3.柏崎刈羽原発-安全評価後も拒否する
            新潟県知事「気休め」批判-福島第一原発事故の検証が先決
   ★4.放射能「ホットスポット」一目瞭然―東日本の汚染地図化
              群馬大教授 火山学を応用・作成―「実際は線量低め」

★1.7月29日(金)の3つの行動のご案内

  ◎反原発自治体議員・市民連盟が原賠法案反対の緊急行動

   「原子力損害賠償支援機構法案」に反対する行動・参加歓迎
      ・7月29日(金)11:30 参議院会館前路上で抗議(旗を持参します)
    反原発議連の独自行動です。来られる方は、旗を目印に来て下さい。

  ◎「区域外避難者・「自主」避難者にも正当な賠償を!」原子力損害賠償紛
   争審査会に私たちの声を届けるため、緊急行動として、会場となる文科省
       旧館の前でアピール(横断幕、マイクアピール、チラシ撒き)を行いたいと
       思います。行動には福島と首都圏から「自主」避難された方が参加します。
      以下お願いです!行動に参加してください!
     ・7月29日(金)12:00集合 12:00~13:15の予定です
     ・文部科学省旧館前にお集まりください(虎ノ門駅より徒歩3分)
      福島から「自主」避難されている方・是非アピールしてください!
     集合等は上記と同じです。
   紛争審査会は13:00~16:00に文科省旧館にて行われます。

  ◎原発さよなら署名の提出と政府交渉
      ・7月29日(金)参議院議員会館B107号室(地下1階)
        ○署名と署名数の最終集約12:00~12:45
       参議院議員会館のロビーで署名の最終集約をします。
       署名数と集約団体名・住所を書いたメモ用紙を渡してください。
       同時に、署名用紙の実物も渡してください。
       ○集合12:45までに参議院議員会館ロビーに集合。
         その後B107号室へ
       ○13:00~14:00事前の打ち合わせ・交渉内容確認
       ○14:00~16:00署名提出と政府交渉
   原子力安全・保安院の出席は確定。
   原子力安全委員会と事故対策本部の出席を要請中。
       ○16:00~16:30その場で記者会見(記者は交渉の場から居ることになり
         ます)。
       ○16:30~18:00参加者の交流会
      2011年7月27日 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)

★2.セシウム牛肉が引きおこす地獄(次に来る深刻な事態)
      人体内部で複合汚染―松井英介医師が指摘

○『週刊フライデー』誌8月5日号に、セシウム牛肉が引きおこす地獄=人体
内部で複合汚染!の記事が載っている(松井英介医師の指摘)。そのさわりの部分を
抜粋して紹介します(たんぽぽ舎事務局)。

○汚染牛は私たちの身体にどのような影響を及ぼすのか。内部被曝に詳しい琉球
大学の矢ヶ崎克馬名誉教授は次のように警鐘を鳴らす。「牛肉に限らず、政府は
食品に関して『規制値内なので問題ない』と言い続けてきましたが、それが結果的に
高濃度の汚染になっていくことにつながったのだと思います。今回は、1kgあたり
4350ベクレルという汚染数値の牛肉も検出されており、これは発ガンリスクを考え
ると非常に高い値と言えます。また、他の産物も含め、たとえ規制値内であっても、
売るべきではないし、食べる対象とするべきではない」
○さらに、岐阜環境医学研究所の所長で、放射線医学に詳しい医師の松井英介氏は、
がん以外の影響についても言及する。「ヨウ素が甲状腺に濃縮されやすいのとは対
照的に、セシウムは全身に運ばれ、発がんの他にも、心臓や循環器系の免疫不全を
もたらすことも考えられます」松井氏は、そもそも、日本の規制値は甘すぎると指
摘する。「例えば、日本における飲料水のセシウム137の規制値は200ベクレルですが、
チェルノブイリ原発事故で放射能に汚染されたウクライナでは2ベクレル。日本の規
制値は、100倍も緩いのです。同様に、ウクライナでは、肉のセシウム137の規制値は
200ベクレルなので日本は2.5倍です。また、日本は放射線の影響を受けやすい子供と
大人の規制値を区別していませんが、これも問題だと思います。ドイツ放射線防護協
会は、福島原発事故直後の3月20日に、放射線リスク最小化のための提言を出してい
るのですが、それによれば、乳児、子供、青少年に対しては、4ベクレル以上、成人は
8ベクレル以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことを推奨しているのです」
○さらに、松井氏は、次に起こりうる「深刻な事態」についても警告する。「複合汚染」
についても考えておく必要があるというのだ。「複合汚染とは複数の有害物質が複合し
て毒性を強めることを言います。日本で暮らす私たちの身の回りには、ダイオキシンや
アスベスト、農薬、添加物、タバコなど発がん性物質や免疫力を低下させる物質が溢れ
ています。例えば、肺がん発症率は、摂取しない状態に比べて、アスベストは約5倍、
タバコは約10倍高めるとされていますが、両方摂取すると約50倍に高まるという疫学
調査がある。そこに、より危険で強力な放射性物質による内部被曝が加わるわけですか
ら、掛け算式で人体への影響を、さらに高める危険があるのです。日本はもはや、世界
的に見ても、最も高度に汚染された地域であると言わざるを得ないでしょう」

★3.柏崎刈羽原発-安全評価後も拒否する
   新潟県知事「気休め」批判-福島第一原発事故の検証が先決

 新潟県の泉田裕彦知事は26日、定期検査中の東京電力柏崎刈羽原発2~4号機に
ついて、欧州諸国で導入されたストレステスト(耐性評価)を参考にした「安全評
価」を実施後も、福島第一原発事故の検証が行われない限り、再稼働をみとめないと
の考えを示した。海江田万里経済産業相との会談後、記者団に語った。
 知事は安全評価について「やらないよりやった方がいいレベルのもの。事故の検証が
終わっておらず、(原因を)考慮に入れないのなら、気休めでしかない」と指摘。
その上で「安全評価で絶対安全(が確認される)とは受け止めない。安全という虚構の
下で(再稼働を)やるのはあり得ない」と明言した。
 泉田知事は安全評価についてこれまでも「何を目標にしてやるのかよく分からない」
などと批判。(東京新聞7月27日号より抜粋)
※たんぽぽ舎事務局より…新潟県知事へ賛同・激励の電話・FAXを送ろう。
 新潟県民相談室の電話 025-280-5076  FAX 025-280-5049

★4.放射能「ホットスポット」一目瞭然―東日本の汚染地図化
    群馬大教授 火山学を応用・作成―「実際は線量低め」

 福島第一原発から北西に広がる福島県内の放射線量の汚染地図はよく目にする。では、
線量が比較的高めの意外な「ホットスポット」の存在や、広範囲な稲わら汚染はどう
理解したらいいのか。そんな放射能汚染拡散の全体像を示した東日本地図を、火山学が
専門の群馬大学教育学部(前橋市)の早川由紀夫教授が作成した。噴火で吐き出される
火山灰の分布を応用したという。
 早川氏が民間の調査などを「すべて頭に入れた上で、何が起こったかを表現した図」だ
という。「人は放射能汚染には勝てないのだから、人が立ち去るしかない。そのためには
どこが危ないのかを知る必要があると考えた。リスク(危険性)を評価し、迅速に伝える
のが学者の仕事だ」と作図の動機を語る。
 汚染は福島県近隣の宮城、茨城、栃木各県だけでなく、東北、関東各地に広がり、放射線
量が高い場所もあると指摘。行政側の測定値と完全に一致はしないが、原発から遠く離れて
いても放射線量の高さが話題になった千葉県東葛地域や岩手県内の様子が人目で分かるよう
に描かれている。
 早川氏は福島第一原発から出た放射性物質が、地表近くに吹く風に乗って移動し、雨など
によって落ちたと推測。汚染時期などから、大震災発生の翌3月12日に1号機が水素爆発
した後から13日にかけて、宮城、岩手両県内に汚染範囲が拡大したと分析する。
 14日に3号機が水素爆発した後の15日には、福島県飯館村に続いて中通りから栃木県に
汚染が広がったルートと、福島県の沿岸部から南下して茨城県で枝分かれし、関東各地を
汚染したルートがあったとみる。
 男性も地下水の影響を質問すると早川氏は「まだ放射性物質が山中の落ち葉と一緒にある
だろうが、今後(雨の多い日本で)どうなるかは人類は経験したことがない」と答えた。
 栃木県那須塩原市。地図では、1μSvを超えるとされた。実際には、21日の小学校25校の
測定によると、高さ0.5mで0.26~1.04μSvとばらつきがある。確かに放射線量が高いことを
指摘されるのは“迷惑”だろう。しかし、宮城県内の稲わらが福島に近い南部だけでなく、北部
の栗原、登米両氏などでも汚染されていたことは、汚染地図からも合点がゆく。国が大がかり
な地図を作らないだけに貴重といえる。
 膨大な汚染拡散は、地図にはないもう1ルートがある。偏西風が太平洋に運んだ、のたうち
回る無数の放射能雲だ。事故当時は冬の気圧配置が強く、大半は「神風」が葬ったものの、
「悪魔の風」は非情にも福島県や各地を襲った。そして北半球の空を広範囲に汚染してしまった
ことも忘れてはならない。
 (東京新聞7月22日より抜粋)

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