「東京電力・またも「想定外の」漏えい事件」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1800】
2013年4月9日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします

転送歓迎
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★1.東京電力・またも「想定外の」漏えい事件
半月以上も気づかないおそまつぶり
地面に素掘りした穴に、産廃処分場で使うような防水シートを
貼っただけの東電のひどさ       山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.4/5金曜官邸前抗議行動(49回)に参加して
初参加者が多く活気があった
広島、長崎を体験したのになぜ原発があるのか
斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.新聞・雑誌より
◆原子力報道 チェック甘く 元記者、戦後から検証
推進側発表うのみを反省  (4月8日東京新聞より抜粋)
◆東電の大ウソ証明 やっぱり原発汚染水ダダ漏れ続いていた
(3月18日日刊ゲンダイより抜粋)
★4.あおぞら放送 テントひろばから~4/12のメニュー(予定)
・「反原発で行こう」相沢一正さん(茨城県東海村・村議会議員)
・「福島の声を世界へ」・「テントひろば通りすがり」
経産省前テントひろば
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※4/12(金)第50回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:4月12日(金)18:00から20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。17:00「経産省前テントひろば」集合。
「テントを守る」集会参加。その後、1~5班にわかれて官邸前、
国会前へ出発。20:20総括集会。
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┗■1.東京電力・またも「想定外の」漏えい事件
|  半月以上も気づかないおそまつぶり
|  地面に素掘りした穴に、産廃処分場で使うような防水シートを
|  貼っただけの東電のひどさ
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)

○ 日経新聞によると、地下貯水槽からの漏えいは、少なくても水位低下が起き
ていた3月10日頃からだった可能性があるという。それを4月5日まで「漏え
いを確認できなかった」というのであるが、にわかには信じがたい。貯水槽に水
位計を付けているのは、水位の変化で漏えいや侵入を見つけるためであろう。で
あれば監視装置があるはずで、水位の変化を警報するシステムになっているはず
だ。要は「警報が出ても漏えいかどうかは判断できなかった」または「漏えいし
ていても水の性質上大した問題が無いと誤解していた」かだろう。
漏えいしたものと同様の簡易防水シートで造った貯水槽は全部で7箇所もある。
この事件を聞いてすぐに東電の膨大な量の資料を見直してみると、確かに3月2
8日付「滞留水の貯蔵状況」と名付けられた図面にローマ数字の1から7として
「地下貯水槽」という表記があるが、示されているのはこれだけで貯蔵量も貯蔵
されている水の性質なども何ら記載が無い。
細かい数字などが既述されているのは、既にこれまでも問題になって久しい
「貯蔵タンク」の容量などである。量が示されているのは主に原発の地下に滞留
する水の量や濃縮廃液貯蔵槽などの量だ。漏えいした地下貯水槽はいわば「眼中
にない」あつかいである。その理由は、この施設は昨年11月に「汚染水処理の
切り札」として新設され、現時点では一部運用している状態だかららしい。

○ 地面に素掘りした穴に、産廃処分場で使うような防水シートを貼っただけ。
大量の水は当然ながら産廃処分ではありえない、シートには高い水圧が常時掛か
り、頻発する地震により液面が大きく動き、そのたびにシートは水の動きに引き
ずられてしわだらけになるだろう。数ヶ月程度の「やむなく使う」ような緊急性
の高い場合ならばいざ知らず、2年も経って使うような構造ではない。
マスコミの目が地上に並ぶタンクに向けられている間に、とんでもないしろも
のが地下に建設されていた。
いざ漏えいが見つかっても、移送するだけに一週間もかかり、その間漏れっぱ
なしなのだから始末に負えない。
それにしても水中ポンプを急遽何十台も使えば、1日程度で移送が出来るだろ
うに。敷地内の漏れだから、たいしたことが無いといった発想のままであろうこ
とが容易に推察される。
それだけで福島の人々にとっては耐えがたい苦痛を引き起こすことを、そろそ
ろ真剣に感じて欲しい。

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┗■2.4/5金曜官邸前抗議行動(49回)に参加して
|  初参加者が多く活気があった
|  広島、長崎を体験したのになぜ原発があるのか
└──── 斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)

抗議行動への初参加者はおおむね2割と言われているが、今回も様々な参加者
がいて活気があった。テント広場から官邸前に向かう時、初参加という青年と一
緒になる。所定の場所に着くと隣には初参加の若い女性たち。さらに彼女たちの
仲間が合流。最近見かけなかった常連さんも今日はいる。
たんぽぽ舎の顧問弁護士・内田雅敏さんも高校の同級生数名と共に参加。いつ
も自転車で颯爽と抗議する、たんぽぽ舎の野村さんは初めて参加する先輩、吉野
山さん(看板業)を案内。観光バスからは多くの乗客がこちらに手を振っている。
ドイツから参加した女性は官邸前で「さよなら原発」とスピーチとコールする。
官邸前スピーチは、原発の新規制基準対策に5年の猶予期間を設けるとした原
子力規制委員会への批判や、原子力規制庁審議官を更迭された名雪哲夫が山形大
教授になった人事に対する批判が相次いだ。たんぽぽ舎の山田さんは、がれきの
焼却処理に反対するお母さんたちを富山市長が刑事告訴したことを批判した。ま
た「安倍さんは原子力のイロハが分かっていない」と批判する女性は「広島、長
崎を体験したのになぜ原発があるのかと、日本に来た人に尋ねられるが、安倍さ
んに尋ねてほしい」と訴えた。それを受け吉野山さんは大きく首肯して、広島原
爆ドームの前にたたずむ少年を描いた絵を一層高く掲げた。核と原発は同根である。
次回、4月12日(第50回)金曜官邸前抗議行動にご参加ください。

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┗■3.新聞・雑誌より
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◆原子力報道 チェック甘く 元記者、戦後から検証
推進側発表うのみを反省

福島原発事故は、これまでの原子力報道の失敗の結果だ。元新聞記者で、科学
部長などを務めた柴田鉄治さん(78)が、戦後から福島事故まで原子力をめぐる
報道を検証し、本にまとめた。そこで挙げた5つの失敗とは。
メディアは原発推進側の発表に沿って報道することに慣れ、原子力ムラにも、
原子力行政にも、チェック機能を果たすことができなかった」
柴田さんは自省を込めて、こう振り返る。(中略)
5つの失敗とは何か。被爆国ながら原子力の「軍事利用は悪、平和利用は善」と
位置付け「核ゴミの処理技術はない負の面を知っていたが、精神論を掲げて負け
た太平洋戦争の反動で、科学技術への信仰があった。自分も原爆のエネルギーが
平和利用できたら、すばらしいと思っていた」
第2に、原発に反対する住民運動が70年代に起きてもメデイアが推進側を支持
した。(中略)
第3に79年のスリーマイル島や86年のチェルノブイリの事故で流れが変わり、
報道は原発批判を強めたが、ムラの意識を変えることができなかった。(中略)
第4は原子力行政を厳しく批判できなかったことだ。作業員2人が死亡した東
海村のJCO臨界事故を契機に、2001年に原子力安全・保安院が新設されたが、
原発を推進する経産省の傘下に。「規制役と推進役が一体となることはおかしい
のに、ほかの省庁再編に目が奪われていた」。
第5は福島事故の報道だ。「多くは、国の発表による戦中の大本営発表と同じ
だった。住民はまだ原発近くにいるのに、危険だと現場に入らなかった。何が福
島で起きているか分からなかった」
こうした分析をまとめたのが「原子力報道」(東京電機大学出版局)だ。柴田
さんは「失敗を将来に生かすために、自らの報道を常に検証していく作業を繰り
返すべきだ」と訴えた。(後略) (4月8日東京新聞より抜粋)

◆東電の大ウソ証明 やっぱり原発汚染水ダダ漏れ続いていた

やっぱりだ。福島第1原発の汚染水をめぐる東電の発表が、大ウソだったこと
が改めて分かった。
「汚染水の海洋流出は止まった」と発表しているが、東京海洋大の研究グループ
によると、その後の1年間で16兆1000ベクレルのセシウム汚染水が原発の専用港
にタレ流された可能性があるという。事故前の排出限度の73倍の数値だ。これま
で、海水の放射性セシウム濃度がほとんど変わらないことに疑問の声が上がって
いたが、案の定、汚染水はダダ漏れだったわけである。(中略)
先月、原発港内のアイナメから1キロ当たり51万ベクレルの放射性セシウムが
検出されたが、きのう(15日)はさらに、同74万ベクレルもの汚染アイナメが見
つかった。これは基準値の7400倍で、過去最高だ。
神田教授によると、今回はじき出した試算からも、これほど高濃度に汚染魚が出
てくることは考えられないという。(後略)(3月18日日刊ゲンダイより抜粋)

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┗■4.あおぞら放送 テントひろばから~4/12のメニュー(予定)
| ・「反原発で行こう」相沢一正さん(茨城県東海村・村議会議員)
| ・「福島の声を世界へ」・「テントひろば通りすがり」
└──── 経産省前テントひろば

◆あおぞら放送 テントひろばから~
毎週金曜日16:00より生中継放送
http://www.ustream.tv/channel/tentcolor

4/12のメニュー(予定)
「反原発で行こう」相沢一正さん(茨城県東海村・村議会議員、
反原発自治体議員・市民連盟会員、
脱原発とうかい塾代表)
「福島の声を世界へ」、「テントひろば通りすがり」

◆なお、テント日誌4月3日(水)については、今回、タイトルのみ紹介します。

テント日誌4月3日(水)経産省前テントひろば-571日目
春の嵐に襲われるのは何度目だろうか

※全文については、経産省前テントひろばのHPを参照下さい。
http://tentohiroba.tumblr.com/post/47161825703/4-3-571

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