「東電の稼動原発残り2機。柏崎7号機、定期検査で停止へ」など 地震と原発事故情報 その151

3つの情報をお知らせします(8月23日)

★1.東電の稼動原発残り2機。
   柏崎7号機、定期検査で停止へ。  原田裕史
★2.全国の商業原子炉稼動状況 - 全基停止(状態)まで後14基
★3.「お母さんお父さんのための保育つき講座」第二回目報告と次回のご案内
★4.学習会・講演会のお知らせ
  イ 耳なしウサギの誕生と放射能を防ぐ知恵(8月26日)
  ロ 「憲法九条の会・はだの」の9月の日程
★5.原発交付金を辞退 南相馬の未来は カネは「まき餌」、声をあげられなくなる
      桜井市長に聞く-負の経験を産業に生かす

★1.東電の稼動原発残り2機。
   柏崎7号機、定期検査で停止へ。

 東京電力柏崎刈羽原発7号機が定期検査の為に原子炉を停止しました。
原子力発電所は13か月以内に一度原子炉を停止して検査をすることが法律で義務づけら
れています。
 柏崎刈羽原発は2007年中越沖地震で被災して以来2、3,4号機が止まっています。
号機は8月5日に定期検査の為に停止しましたので、残るは5、6の2機です。
 東京電力のプレスリリースには普段は無い、「起動につきましては、国や地元自治体と
よくご相談させていただき、適切に対応してまいります。」という文言が入っています。
新潟県の泉田知事は原発再開に否定的なので、当分再稼働は無いでしょう。
 この後、今月中に北海道電力泊2号機が、9月上旬には四国電力伊方(いかた)原発1
号機と九州電力川内(せんだい)原発2号機が止まります。
 3月10日には全国の原発の70%が稼働中でした。11日の地震でこれが50%まで
下がり、現在は全国の商業用原子炉54基中稼働中の原子炉は14基となり、定格の発電
量に対して僅か25%まで落ちています。残り1/4も来年の春までには止まります。
 定期検査に入った原子炉の再稼働を許さず全ての原発が止まれば、原発の四つの神話の
最後の神話(原発の電気が3割~4割)が崩壊する。
 今こそチャンスだ、検査中の原発の再稼働を許さず全ての原発の停止を実現するために
「9.11経産省を人間の鎖で囲もう!1万人アクション」に参加しよう!

                                    原田裕史

★2.全国の商業原子炉稼動状況 - 全基停止(状態)まで後14基

名称     電力会社  立地場所       炉数 炉型   備考

泊発電所   北海道電力 北海道古宇郡泊村   3基 加圧水型 1基定期検査中
東通原発   東北電力  青森県下北郡東通村  1基 沸騰水型 定期検査中
       東京電力  
女川原発   東北電力  宮城県牡鹿郡女川町  3基 沸騰水型 全3基震災停止中
福島第一原発 東京電力  福島県双葉郡大熊町  4基 沸騰水型 全4基震災停止中
             福島県双葉郡双葉町  2基 沸騰水型 全2基震災停止中
福島第二原発 東京電力  福島県双葉郡富岡町  4基 沸騰水型 全4基震災停止中
東海第二発電 日本原電  茨城県那珂郡東海村  1基 沸騰水型 震災停止中
柏崎刈羽原発 東京電力  新潟県柏崎市・刈羽村 7基 沸騰水型 3基震災停止中
                                2基定期検査中
浜岡原発   中部電力  静岡県御前崎市    3基 沸騰水型 全3基運転停止中
志賀原発   北陸電力  石川県羽咋郡志賀町  2基 沸騰水型 全2基運転停止中
敦賀発電所  日本原電  福井県敦賀市     1基 加圧水型 全2基運転停止中
                        1基 沸騰水型
美浜発電所  関西電力  福井県三方郡美浜町  3基 加圧水型 2基定期検査中
大飯発電所  関西電力  福井県大飯郡おおい町 4基 加圧水型 3基定期検査中
高浜発電所  関西電力  福井県大飯郡高浜町  4基 加圧水型 2基定期検査中
島根原発   中国電力  島根県松江市     2基 沸騰水型 1基定期検査中
伊方発電所  四国電力  愛媛県西宇和郡伊方町 3基 加圧水型 1基定期検査中
玄海原発   九州電力  佐賀県東松浦郡玄海町 4基 加圧水型 2基定期検査中
川内原発   九州電力  鹿児島県薩摩川内市  2基 加圧水型 1基定期検査中
                       54基      40基停止/検査中

                                     編集部

★3.「お母さんお父さんのための保育つき講座」第二回目報告と次回のご案内
   元原発技術者のお話、放射能汚染食品をお実際に測定しての話
 
○ HPの案内に開始時間の変更が行き届いておらず、当日2時半からの開始になりまし
た。早めにいらして下さった方申し訳ありませんでした。開始までは「源八おじさんとた
ま」の上映と講師の小倉さんの尺八演奏を楽しみ、小倉志郎さんの講演が始まりました。
 小倉さんは元原発技術者で、退職後に肥田瞬太郎先生が訳した論文を読み、現在は原発
と被曝の危険性を広めるために活動されています。「原子力発電所は複雑な構造でその全
容を把握している人間は一人としていない」「原発と人間は共生できない」とお話を締め
くくられました。

○ 二部のたんぽぽ舎放射能測定担当の鈴木千津子さんのお話では、質問形式で最新の情
報などを聞くことが出来ました。事故前からの情報をご存知なので今の食品汚染について
私たちを怯えさせるわけでも楽観的にさせるわけでもない客観的なお話を伺えました。お
話の後で希望者は測定を見学することができました。
 保育士資格をもつたんぽぽ舎スタッフの発案で、お子さんのいる方にも是非気軽に来て
欲しいとこの昼間の保育付き講座シリーズが始まりました。保育は人数によりますが同じ
部屋の後ろのほうで行うこともあります、講演中たまに子供の声が混じりますがご理解頂
けるとありがたいです。勿論子育て終了、もしくはこれから、の世代の方々のご参加も大
歓迎です。

○ また、このシリーズはスペースたんぽぽと同時期の始まりでまだまだ試行錯誤中です
。こんな方を講師に呼んで欲しい、簡単なことならお手伝いできますというお声もお待ち
しています。身近に感じていただくため次回は講座終了後に小一時間茶話会を開きます
(保育なしですが子供同席可能です)。
 次回は9月5日(月)14:00~(開場13時半)安田節子さん(食品研究家、日本有機農
業協会理事、埼玉大学非常勤講師)のお話です、今年の6月に「わが子からはじまる 食
べ物と放射能の話」を著しています。

                                 (東京都O子)

★4.学習会・講演会のお知らせ

イ 学習会のお知らせ
  耳なしウサギの誕生と放射能を防ぐ知恵(8月26日)

 「耳なしウサギ」が、4月末に福島県・浪江町で誕生。ネットでは230万人が見て、
大きな話題になりました。
 しかし、新聞・テレビはほとんど取り上げられていません。「食品と暮らしの安全基金
」は、現地に行き、ウサギ小屋の横の土を取って帰り、詳細に検査。その結果、奇形を生
じる放射能レベルだったことが判明。韓国では、この情報を新聞が一面トップで取り上げ、
テレビも3局が放映したので、多くの人が知っています。
 検査情報が、まったく報道されていない日本。そこで、検査したご本人から、放射能汚
染の実情をうかがい、さらに6月に出版した『放射能を防ぐ知恵』にそって、同族ミネラ
ルで放射能汚染による影響を減らす方法や、シェールガス革命による脱原発の行方をうか
がいます。

講 師: 小若順一(『食品と暮らしの安全』編集長)
         (『放射能を防ぐ知恵』著者)
日 時: 8月26日午後7時~9時
場 所: スペース たんぽぽ舎
     東京都千代田区三崎町2-6-2
     ダイナミックビル4F(JR水道橋駅から徒歩5分)
     TEL 03-3238-9035
資料代: 検査データの載った月刊誌 1000円

ロ 「憲法九条の会・はだの」の9月の日程

                            「憲法九条の会・はだの」

 9月11日(日)「脱原発グリーンパレード in はだの」
 13:30~秦野駅北口まほろば大橋・原子力資料情報室古川路明先生のお話(雨天の
場合はなでしこ会館2F)、15:30~秦野駅から渋沢駅までパレード(持ち物・緑の
帽子やリボンなど、できれば鈴や太鼓など楽しく行進できる楽器など)
 9月25日(日)アーサー・ビナードさん講演会『「平和利用」なーんちゃって』
 13:30大根公民館(東海大学前駅徒歩12分)詩人で絵本作家、文化放送「吉田輝
美のソコダイジナトコ」木曜日コメンテーターのビナ―ドさんが、原発の真実に鋭く迫り
ます。

★5.原発交付金を辞退 南相馬の未来は カネは「まき餌」、声をあげられなくなる
      桜井市長に聞く-負の経験を産業に生かす

○ 原発建設を引き受ける代わりに、関係自治体へ配られる“迷惑料”ともいえる電源三
法交付金。東京電力福島第一原発事故の被災地である福島県南相馬市の桜井勝延市長は今
月初め、東北電力の原発建設に絡む交付金の一部申請を見送ることを決めた。インターネ
ットの動画投稿サイトで、市の窮状を訴えてから5カ月。「脱原発」の旗幟を鮮明にした
うえで、地元の復興に取り組む桜井市長に聞いた。
 「企画や財務の担当部長が、私のところに相談に来たんですよ。(交付金の)申請時期が
きてるけど、どうしましょうかって。お断りをしてくださいと指示しました」
 南相馬市が申請を見送ったのは、東北電力が南相馬市小高区と同県浪江町に計画中の浪
江・小高原発(出力82.5万kw<注、まだ建設していない原発>)建設に伴う電源3法交付
金の一部(電源立地等初期対策交付金)だ。 
 これは予定地で調査が始まった翌年度から、関係都道府県や市町村に支払われる。(中
略)予定では、本年度分は5200万円だった。(中略)同市は6月に開かれた東京電力と東
北電力の株主総会で、脱原発の株主提案に賛成した。今月6日には、市の復興計画の基本
方針に「原子力に依存しない」と明記することも決めている。(中略)

○ 桜井市長は、こうした巨額の原発マネーが自治体の自由な意見の発露を妨げていると
みる。(中略)「事業をしたくてもできない、課税しようにもできなくしたのは避難指示を
出した国ですよ。全面的に国が支援するのは当然で、誰が首相になろうが、一切妥協する
つもりはありません。」その先は、負の財産をプラスに変えていくような発想の転換で乗
り切りたい、とする。「今回、あちこちで使われている線量計は圧倒的にロシア製が多い。
チェルノブイリ原発事故の後、そういう放射線関係の産業が育ったわけです。それをわれ
われのところでもやればいい。除染も、再生可能エネルギー関連も産業化できれば、雇用
も生まれる。再興に向かって突き進むサムライ魂を世界中に見せつけるチャンスです」

                         (8月23日東京新聞より抜粋)

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