「環境省、手抜き情報放置 除染作業者を聴取せず」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1716】
2013年1月11日(金)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします

                           転送歓迎
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★1.大地動乱の時代=地震(津波)活発期の日本列島
   安倍自民党の原発再稼働(もうけ)に反対し、阻止するためには…
                   柳田 真(たんぽぽ舎)
★2.新聞・雑誌から4つ
  ◆環境省、手抜き情報放置 除染作業者を聴取せず
                (1月10日朝日新聞から)
  ◆被災4県 石綿基準超え17ケ所 解体現場「氷山の一角」
                  (1月11日毎日新聞より抜粋)
  ◆除染下請け天引き横行 作業員宿泊、食事代の名目
   業者支払い日給1000円 国の危険手当温床に
                  (1月11日東京新聞より抜粋)
  ◆日本原電、発電せず最高益 電力5社から760億円 今年度上半期
   電気料金にツケ        (1月11日朝日新聞より抜粋)
★3.<テント日誌1/9(水) 経産前省テント広場―486日目>
   あらためて福島の現状に注目しよう
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※1/17学習会にご参加を!
  「被ばく労働は今」(福島第一原発の現場から)
 お 話:木田節子さん&被ばく労働ネットの仲間
 日 時:1月17日(木)19:00より
 会 場:「スペースたんぽぽ」
参加費:800円
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┗■1.大地動乱の時代=地震(津波)活発期の日本列島
 |  安倍自民党の原発再稼働(もうけ)に反対し、阻止するためには…
 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎)

◎大地動乱の時代=地震(津波)活発期の日本列島
 東海地震提唱者の石橋克彦氏の著書に『大地動乱の時代』がある。この本には、
日本列島の地震の歴史と人間が書かれているが、“なかなかの読み物”になって
いる。大地動乱の時代は地震(津波)活発期=活動期をイミする。日本列島が敗戦
後からの地震静穏期を終えて、今は、地震活発期に入った、といわれる。
 それは、6000人強の死者を出した阪神淡路大震災(1995年、気象庁M7.3)から
始まり、2万人弱の犠牲を出した東日本大震災(2011年、モーメントM9.0)~現
在に続いている。
 地震を扱う役所=気象庁や地震関連の国家機関が、今後、「M8クラスの余震
が起こりうる」と警告を出し続けている。

◎野田民主党政権の不評と小選挙区制のマジック(4割の得票で8割の議席)で、
昨年12月、安倍自民党政権になった。安倍自民党は、選挙中はあいまいにしてい
た原発推進を選挙後は公言する。50基の原発のうち大飯原発2基を除いて、48基
が停止中だが、その再稼働の嵐が近づいてきている。地震活発期の日本の原発48
基の再稼働は無謀きわまりない。「原発再稼働なしでも電気は大丈夫」は、2012
年の実績(事実)で証明された。
 原発再稼働の本質は電力会社のもうけであり、背景に原子力技術の温存→日本
核武装のおもわくがある。

◎どう闘うか~智恵と経験を出し合おう
 大衆運動の大きな盛り上がりと鋭い闘いの両方をつくりだすことがカギだと思
う。昨年6月末から7月1日の関西電力大飯原発の再稼働阻止闘争-首相官邸前
抗議行動と現地闘争-を上回る闘いが求められる。

 そのためにも、当面、次の3つ

 1.毎週金曜日の首相官邸前抗議行動(全国各地100カ所以上)に参加し、盛り
上げる。
 2.原子力規制委員会に対する創意ある、持続した行動を続ける-傍聴・交渉
-追及、大衆的抗議行動ほか
 3.再稼働阻止全国ネットワーク(2012年10月結成)に結集して智恵と方針を出
し合おう(現地闘争、全国的連携の闘い、ほか)。

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┗■2.新聞・雑誌から4つ
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◆環境省、手抜き情報放置 除染作業者を聴取せず

 福島第一原発周辺で手抜き除染が横行している問題で、環境省が昨年12月25日
以降、詳細な手抜き情報を得ながらゼネコンを聴取せず、放置していたことがわ
かった。聴取を始めたのは、朝日新聞の報道を受けて除染適正化推進本部を発足
させた。今月7日だった。初動が遅れた結果、実態理解が難航する恐れがある。
 取材班は12月25日に現地本部の環境省福島環境再生事務所に、ゼネコン側の指
示で草木が投棄されたことや洗浄水が回収されなかったことを日時や場所を特定
して伝えた。手抜き現場の写真の一部も見せた。本省の幹部2人にも伝えた。
 26日には草木の投棄を指示された20代男性が実名で手抜き情報をファックスで
本省を事務所に送った。取材を受けたゼネコン2社も28日までに洗浄水を適切に
回収していない可能性があると事務所に報告した。
 ところが、環境省は情報を共有しなかった。事務所は25日の取材に「マナーの
問題」と発言。ゼネコン2社には口頭で調査を求めたというが、現地の確認や詳
しい聴取はしなかったという。実名で情報提供した男性はメールアドレスを記し
ていたが、今月8日時点でも問い合わせはない。
 仕事納めの12月28日に雇い止めになって出身地に戻った作業員は多く、現場も
風雪で変わり、調査は難航しそうだ。環境省は「情報共有や連絡体制に不備があ
ったか調査中」としている。(1月10日朝日新聞から)

◆被災4県 石綿基準超え17ケ所 解体現場「氷山の一角」

 東日本大震災で被害を受けた建物の解体工事で、世界保健機構(WHO)の安全
基準(大気1リットル当たり10本以下)を超すアスベスト(石綿)が検出された
現場が、昨年末までに17ケ所確認されていたことが環境省と厚生労働省への取材
で分かった。環境省が05年度から毎年約50ケ所を抽出して行っている大気濃度調
査では、震災前の08~10年度に基準を超えたのは山梨、愛知両県など計4ケ所だ
けだった。専門家は「氷山の一角に過ぎず、見過ごされた被災解体現場はたくさ
んあるはずだ。WHO基準以下なら健康に影響がないと言い切る根拠もなく、対策
が急務だ」と指摘している。(中略)

フォローが必要

石綿問題に詳しい東京工業大大学院の村山武彦教授(リスク管理論)の話
 日本の技術水準であれば石綿飛散はもっと抑えられるはずだが、解体業者に技
術差があるうえ、業者の能力をチェックする仕組みもないのが問題。(継続的な
被ばくがある石綿生産現場と異なり)、被災現場では局所的・短期的に飛散する
ため、大気濃度のモニタリング調査で把握できない。石綿にさらされた人へのフ
ォローが必要だ。    (1月11日毎日新聞より抜粋)

◆除染下請け天引き横行 作業員宿泊、食事代の名目
 業者支払い日給1000円 国の危険手当温床に

 東京電力福島第一原発事故に伴う国直轄の除染事業で、下請け業者が、作業員
の日給から半ば強制的に宿泊代や食事代を天引きし、国が支給する危険手当の1
万円のほかは、1日千円程度しか支払っていない実態が、作業員らへの取材で分
かった。宿泊施設は、業者が国などから無料や安価で借りたもので、作業員から
徴収した宿泊代のほとんどが業者の取り分と化す形となっていた。(後略)
(1月11日東京新聞より抜粋)

◆日本原電、発電せず最高益 電力5社から760億円 今年度上半期
 電気料金にツケ

 敦賀原発(福井県)などを持つ原発専業会社の日本原子力発電(本社・東京)
が、原発を動かしていないにもかかわらず今年度上半期の純利益が過去最高の
209億円になった。東京、関西など5電力が電気を買う契約を続け、電気が送ら
れていないのに「基本料」として計760億円ほども払ったからだ。この費用は各
電力の電気料金に含まれ、利用者が負担している。(後略)
                      (1月11日朝日新聞より抜粋)

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┗■3.<テント日誌1/9(水) 経産前省テント広場―486日目>
 |  あらためて福島の現状に注目しよう
 └──── (M/O)

 時の流れが事件を風化させる。よくいわれることだ。二周年が近づく東日本大
震災や原発震災についてもそういう傾向がないとはいえない。ここには自然の流
れと言う要素もある。しかし、東日本大震災の復興は思うように進展していない。
原発震災に至っては収束していないし、現在も進行中である。東日本大震災や原
発震災からの復旧や復興が現在の日本の最大の課題であることは明確である。ど
の内閣も、また首相らこのことを口にするが実際にはこの問題に目をそらし、人
為的に風化させるような振舞いをしてきたのではないか。メデイアもそうである。
復興予算の出鱈目な使い方などはその例であるが、原発震災に関しては経産省や
「原子力ムラ」の再稼働戦略があり、事故を小さく見せ既に収束したと思わせた
いということがある。安倍首相も儀礼として福島に出掛けたが、見た現実を語ら
なかったというよりは、見ることをしなかった。見る気もなかったのである。

 我々はこうした風潮に抗して東日本大震災や原発震災の現実を明確に認識し突
き出さなければならない。1月8日のテント全体会議は「2月11日」から3月下
旬まで『福島月間』としてこれに応えることを提起している。具体的なことは今
後明らかにされていくだろが、この期間、我々は福島の現実をあらためて認識し
たいと思う。テントには『福島の母と子の声を聞け』という文言が経産省に向け
て発せられてあるが、我々も今一度これに向かい会いたいのである。

 1月11日には首都圏反原連主催の官邸前行動が開始され、3月9日を前後す
る日の行動も提起されているが、我々は福島の現状を運動の根底に据え直したい
と思う。意識的に、自覚的に福島の現状を知ることに努めたいのである。福島ほ
人たちの声を聞きたいし、それを発する場を設けたい。テントではいろいろの企
画をしたいと思う。一例だが、低線量被曝の問題に取り組んできた人の報告や問
題提起など。様々の企画の持ち込みを願いたい。

 テントにはいろいろの人が訪れる。この霞が関の住人たち(官僚)たちにもテ
ントの関心は高いらしい。時折、カンパをしてくれる人も、立ち停まって話をす
る人もいるがテントに来て話し込む人もいる。ある人はテントの事が気になって
仕方がなかったそうである。一度訪ねて見たいと思ったらしいがけんもほろろに
拒絶されると思っていたらしい。酒を飲んだ勢いで訪ねてきたいただいたらしい
が、今回は2度目の訪問だった。彼女の話によれば,原発については反対の人も
多く省内では以前よりは語りやすくなったとのことである。彼女の話では官僚は
政府からの独立(?)意識が強く、政府の政策はともあれ日本の為に尽くすと言
う意識は強いとのことである。これはある程度は推察されたことである。

 官僚、つまり国家をどう開いて行くのかということが議論になって政治主導と
いうことが提起された。これは民主党政権の敗北でとん挫。が、国民との関係で
どう開いて行くかはこれからのことである。規制委員会の動きを監視し、文科省
への行動など国民の声を伝えるべき働きかけは続いているが、これに対する内部
の動きはどうなのだろうか。たまに、訪れる人から聞くに過ぎないから、まだ、
この回路は閉ざされている。官僚の内部では我々に行動が敵対的なもので、対話
を求めるという側面を持っていること、それが意図されていることは理解されに
くいのかもしれない。どうしたら開けるかはわからないが、官僚と国民の関係を
変えていく道を考えてきたことはたしかである。官僚と国民の関係を変えていく
こと、そこに対話が成立することを念頭においてもいるのだ。テントにはそうし
た狙いがある。テントに関心を持っているというのはその第一歩である。

 深夜にまで明かりのともる霞ヶ関の住人たちの視線が国民に向き、閉じられた
壁を開けようとすることはあるのか。はなはだ遠く、絶望的に見える道も誰かが
つけ始めれば地上の道になるのにと思う。彼女の勇気ある行動がその先鞭になっ
てくれれば嬉しいのだが…。これが初夢ならいい。今年おみくじは夫婦とも大吉
だった。この霊験がこんな風だといいのだがと密かに思った。

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