「真実に生きるということができる社会」

「特定秘密保護法案」を早期に成立させんとあらゆる策を弄する自公政権の企みは、この法案の裏面に隠された売国的本質によるものでしょう。 その本質を国民が知れば、売国奴と罵られることになるのを恐れて拙速にことを進めているとしか思えません。

その理由は、法案の本質にあります。 この法案は、何も日本国の国益を厳守するために国家機密を守るものではありません。 それどころか、前投稿で触れましたように、法文を読めば、自国民には隠蔽しながら、国民から隠蔽した当の国家機密を外国政府と外国企業へは、垂れ流しにする体制を作ることにあります。 それは、TPPと連動した売国的企みです。

真の愛国者、自国を愛する保守主義者、伝統的な日本文化を愛し、恵まれた日本の山水を後の世に伝えたいと欲する人々は、今こそ、この法案に反対しなければならないと信じます。

私は、この法案を一読するや、心底から激怒を感じました。 その理由は、法案の第二条で定義されたとおりに、外国政府と外国企業へ国家機密を垂れ流しにしなければならない「行政機関」として、何と「宮内庁」までが挙げられていたからです。 何処の国の「官僚」が起案したのかは知る由もありませんが、日本に独自の省庁である「宮内庁」の業務が何たるかを知りつつ、この法案の条項を書いたのでしょうか。 畏れ多くも、天皇陛下の御公務の詳細や御日程の細部に関わるものまでも、また、天皇陛下の御一身に関わる情報を、何故に他国の政府や企業に伝える必要があるのでしょうか。 天皇陛下の御一身警備の必要上で機密にしなければならない事項でさえも他国の政府や企業に伝える必要性が何処にあるのでししょうか。

� 即刻、この条項を抹消せよ、と自公に伝えたいものです。 彼等には、日本国の象徴として国民から仰ぎ見られる存在である天皇陛下に対する尊敬の念が窺えません。

天皇、皇后両陛下は、3.11以来の大震災と原発事故に見舞われた東北の地に、何度と無く赴かれて、被災者と話し込まれ勇気づけられました。 その御姿からは、日本国の象徴として国民とともに災害に対する思いを抱かれておられる御心中が窺われて、遠く離れた関西に住む私等の者にも深く感じ取られるものがありました。 現政権の政治家が短時間の現地視察で済ますのと違い、天皇、皇后両陛下は、出来るだけの時間を被災者に寄り添いたいと思われている御様子です。

両陛下は、大震災被災者を見舞われるだけではありません。 両陛下は、10月26日に、第33回全国豊かな海づくり大会に出席のため、熊本県へ赴かれましたが、同日には、合志市の国立ハンセン病療養所菊池恵楓園を視察され、入所者等と懇談されましたし、翌27日には、同県水俣市を初めて御訪問され、水俣病慰霊の碑に供花され、水俣病患者らと懇談され、被害の実情に聴き入られました。

私には、この折の天皇陛下の御言葉が強く迫って来ます。 全文は下記のとおりです。

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天皇陛下の御感想全文

どうもありがとうございます。本当にお気持ち、察するに余りあると思っています。

やはり真実に生きるということができる社会をみんなで作っていきたいものだと改めて思いました。

本当にさまざまな思いを込めて、この年まで過ごしていらしたということに深く思いを致しています。今後の日本が、自分が正しくあることができる社会になっていく、そうなればと思っています。

みながその方に向かって進んでいけることを願っています。

(全文は、下記毎日新聞に依ります)

http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20131027k0000m040016000c.html

両陛下入所者ねぎらう 熊本のハンセン病療養所訪問 毎日新聞 2013年10月26日

http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20131028k0000m040031000c.html

天皇、皇后両陛下:水俣市を訪問 慰霊の碑に献花も 毎日新聞 2013年10月27日

私は、この時期に天皇陛下のこの御言葉を読み、涙を禁じ得ません。 陛下には、我々国民の思いを受け止めて頂いているのではないか、と。

「やはり真実に生きるということができる社会をみんなで作っていきたいものだと改めて思いました。」 この思いに答えるべく我々は努めねば、と信じます。