「福島の教訓を無視した再稼働は危険だ」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1887】
2013年7月2日(火)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.福島の教訓を無視した再稼働は危険だ
福島事故の最大の教訓は、原子炉計測の失敗である
原子炉の様子が分からなければ、対策の取りようがない
槌田 敦
★2.DVD「核のゴミどうすんの!? 山本太郎と広瀬隆の
ドイツ取材3000kmの旅」の紹介
全国のみなさま  広瀬隆です
★3.メルマガ読者からイベント紹介(問合せは主催者へお願いします)
◆7月13日(土)原発事故を考える講演会
会場:さいたま市産業文化センター・ホール
★4.新聞・雑誌より1つ
◆ 「ちいさな入り江で」   鎌田 慧
(7月2日東京新聞「本音のコラム」より抜粋)
★5.テント日誌7月1日(月)経産省前テントひろば660日目
大飯一周年行動に参加して (K.M)
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※7月4日(木)【トークショー】にご参加を!
おしどりマコ・ケンの「実際どうなの?」《芸人の原発取材》
日 時:7月4日(木)19:00開会
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:1000円
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┗■1.福島の教訓を無視した再稼働は危険だ
|  福島事故の最大の教訓は、原子炉計測の失敗である
|  原子炉の様子が分からなければ、対策の取りようがない
└──── たんぽぽ舎 槌田 敦

最近、原子力発電の運転再開を電力各社は進めています。これは当然のことな
がら、福島事故の教訓に従い、その反省のうえになされなければなりません。し
かしながら、規制委の方針には、福島原発事故の教訓と反省が感じられません。
福島事故では、外部電源喪失でデータの自動計測が不可能となり、また職員が
計器にバッテリーをつないで数値を読取って得たデータも理解不能の挙動を示し、
どのように事故を制御してよいか分からず、この事故を破局にしてしまったので
した。
原発の運転再開にあたって、福島事故で分かったこれらの欠陥をそのままにし
ては危険です。規制委の運転再開の方針は安全管理の義務を放棄しています。

1.福島原発事故では、地震で外部電源が喪失して、3月18~20日まで8~10日
間、原子炉データの自動計測が不可能となりました。
そこで、運転員が5分ごとに計器にバッテリーをつなぎデータを読み取る作業
をしたのですが、1、2号機で7時間、3号機で13時間の計測の「空白」があり
ます。
1号機と3号機では、この運転員による読取計測が始まった時には、すでに炉
心は空焚きになっていました。また、1、2、3号機ともに、原子炉の温度につ
いては、この計器読取も困難で、外部電源が回復するまでほとんど計測できませ
んでした。
原子炉や格納容器の温度、圧力、水位、炉内中性子密度、モニタリングポスト
など基本データの自動計測不能を放置してはなりません。外部電源が喪失しても
他の電源により確実に計測できるように欠陥計測系統の改良が必要です。

2.さらに、前項において運転員により計測された圧力と水位は偽の値でした。
たとえば、保安院報告書(13年4月4日、p29)の図によれば、3号機で3月22
日以降原子炉の圧力はマイナス100kPa、つまり真空!となっています。また計器
A、Bで水位は異なり、3月13日には一方の計器では水位は炉心上部より3メー
トル上で冠水を示していますが、他方はマイナス1メートルで空焚きを示してい
ます。
これらの計測失敗の原因は、原子炉が空焚きになると、その圧力や水位の計測
に用いる凝縮槽の水が蒸発して、圧力計では低く、水位計では高く表示されるか
らと考えます。つまり、原発で使用する圧力計や水位計は、原発の空焚きに対応
できない欠陥計器ということになります。

○ 福島原発事故から得られる教訓と反省こそ大切です。
規制委が、1.外部電源の喪失で自動計測できない欠陥計測系統と
2.偽の値を示す欠陥計器を放置して、原発の再稼働を許可しようとしている
ことに強く抗議しましょう。
福島の教訓、原子炉計測の不能を無視しての再稼働するのは危険です。

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┗■2.DVD「核のゴミどうすんの!? 山本太郎と広瀬隆の
|  ドイツ取材3000kmの旅」の紹介
|  全国のみなさま  広瀬隆です
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選挙で忙しい? しかし何のために選挙運動をしているのですか?
「原発反対」といったような軽い言葉で、この世の中が変ると思っているので
はないですか?
原発の何が問題なのか、その 何 を語らなければならないのです。
妙案をお授けします。いや・・・

○ 前回のメールで、「核のゴミどうすんの!? 山本太郎と広瀬隆のドイツ取材
3000kmの旅」のDVDについて簡単に紹介しましたが、実はこれをお伝えした時、
出演者の私自身がこの完成DVDを見ていませんでした。その後、ようやく製作
スタッフからDVDが送られてきて、3時間、あっと言う間に引き込まれて見ま
した。自分が出ている映像を見るのは何となくいやなものですが、これだけは、
ほかの人に絶対に見せなくてはいけないと確信しました。
言っておきます。
これは、日本でまったく語られたことのないドキュメントです。
人類は滅亡に向かっています。日本人がそれを先導しています。
これを見れば、あなたの人生観が一変します。
製作した映像監督が、すぐれていたこともあります。
急いで、下記サイトの「DVD販売」を開いて、DVDを注文して、
選挙運動前に、選挙運動中に、この現実を頭に入れてください。
http://www.taro-yamamoto.jp/

○ これを知らなければ、原発問題について語る資格さえない、という新鮮な内
容です。このようなドキュメントが、日本のテレビ局で制作できなくなったとこ
ろに、日本の現状が浮かび上がってきます。数百万円の取材費を使って、たった
1000円で発売するなんて、山本太郎という男は狂っています。しかし、彼は、絶
対に安い値段で広めたいと祈っているのです。金のある人は、10枚ぐらいまとめ
て注文して、まわりに配ってください、と言っても、私は恥ずかしくありません。
自信があります。
何かをする前に、まずこれを・・・

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┗■3.メルマガ読者からイベント紹介(問合せは主催者へお願いします)
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◆7月13日(土)原発事故を考える講演会

NHK・ETV特集で評判になった元・政府事故調メンバーによる検証会合。
そこで、驚くような問題点を指摘したのが、淵上正朗氏。
淵上氏をメインに、槌田敦氏ほか豪華メンバーによる講演会を行います。

【1部】
「学校給食の規制を強化するのに役立つ国際学会講演を再現」
小若順一代表(食品と暮らしの安全基金)
「ベラルーシの甲状腺ガン発生状況」
川根眞也代表(内部被ばくを考える市民研究会)
「福島事故は未だ解明されていない」
槌田敦氏(福島事故物理学会研究グループ準備会)
【2部】
「福島原発で何が起こったか」 淵上正朗氏(元・政府事故調技術顧問)

日 時:7月13日(土)13:30~16:10(13:10開場)
参加費:事前申込700円、当日900円
場 所:さいたま市産業文化センター・ホール
(最寄駅:埼京線 与野本町駅、歩いて6分)
主 催:食品と暮らしの安全基金、内部被ばくを考える市民研究会、
埼玉反原発アクション
申し込み先:食品と暮らしの安全基金 048-851-1212(平日10:00~18:00)
dokusya@tabemono.info

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┗■4.新聞・雑誌より1つ
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◆ 「ちいさな入り江で」   鎌田 慧

先日の日曜日(6月30日)。波静かな若狭湾の海岸通りを、再稼働反対デモの一
人として歩いていた。そこは日本の原発で二基だけ動いている、大飯原発の町な
のだが、登り坂にさしかかったとき、二週間前もやはり、「海岸通り」を歩いて
いた記憶がよみがえった。
青森県下北半島の先端「大間原発」建設現場の海岸だが、おやと思うほどに似
た風景だった。このようなちいさな入り江で、人々は子どもを育てて生きてきた
のだ。(中略)
たぶんに選挙目当ての票稼ぎもあるとはいえ、もはや原発推進などという野蛮
は自民党だけ、原発は有権者に支持されない時代になった。
それは福島事故の悲惨の深化とわたしたちの運動の成果だ。自信を持って、再
稼働反対の大衆的な運動を拡大しよう、と語った。
それはけっしてはったりではなかった。命よりカネ、という非人道的、虚妄な
政策に心を奪われず、カネより命という人間の尊厳を堂々と打ち立てたい。危険
な余剰原発を他国に押しつけるなど、守銭奴のような国の姿は恥ずかしい。さよ
うなら原発で爽やかに生きたい。(ルポライター)
(7月2日東京新聞「本音のコラム」より抜粋)

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┗■5.テント日誌7月1日(月)経産省前テントひろば660日目
|  大飯一周年行動に参加して
└──── (K.M)

29日―30日と「再稼働阻止全国ネットワーク」のバスツアーに参加したので、
つぶやきを繋げて報告します。

土曜朝8時過ぎに新宿出発、バスの中で自己紹介がてらひたすら反原発話で盛
り上がる。例えば、新規制基準は再稼働促進基準だと。山に国宝三重塔がある明
通寺に到着し、中嶌哲演さんの「ようこそ!若狭ゆずり木平和祭」開催挨拶を聞
く。絶対平和の釈迦、都市部と原発銀座との繋がり。
客殿で大飯・福井地元の方々との対話。大飯が稼働し続けた一年、大飯が全国
から注目される中、原発を受け入れてきた、平静を保ちたい。「原発」を出すと
「シーン」となる町内会。命の危険が分かるが廃炉で仕事が減るのでは。現に観
光客が減っている。 地元の壁を実感!
京都悠悠化学研究所木原壯林さんの講演「原発のない人間性豊かな社会を造ろ
う」を本堂で聴く。安全な原発などなく、原発は人類と共存し得ない。厄介な使
用済核燃料、放射性廃棄物。原発は麻薬=エネルギーの製造装置。新基準は原発
売込の付加価値造りと原発更新促進根拠造り。
中嶌哲演さんのお話。闇深ければ光も強し。放射性被爆がもたらす見えない闇
「直ちに影響はない、死んだ者はいない」? 問い直されている倫理的責任(立
地差別、被爆労働、…)。原発一年稼働で広島原爆2000発分の死の灰。南相
馬市で巨大なグローバー採取。自利と利他。自灯明と法灯明。小浜の闘いを国政
に! 帰りに妙通寺から仰ぎ見た満点の空は忘れられない。

6/30(日)は大飯町大島公民館に集って全国交流会、昼食後全国集会に切
り替わって450人が鎌田慧さんの講演を聞き、関電大飯原子力発電所までデモ
行進。ゲート前で「福井から未来へ!原発のない世界を! 6.29・30全国
集会」から関電八木誠社長宛の申入書を提出。
全国交流会では、阻止ネット柳田さんが再稼働阻止のための7~9月の運動造
りを語り、服部良一前衆議院議員が一年前に大飯の破砕帯調査に入ったことを思
い起こす挨拶、続いて福井、伊方、志賀、経産省前テントひろば、柏崎刈羽、福
島、北海道、関西生コン、名古屋、他が連帯アピール。
鎌田慧さん講演。アベノミクスは打ち上げ花火、自民のみ原発推進。「お金よ
り命」。7月に新規制基準が施行、一基ずつ止めていこう。核燃サイクルは輸出
とセットで、論理性を欠いた虚妄・虚構のサイクル。第2の福島を起こさない。
原発は金と嘘と脅しで推進。私達の運動は負けていない。
福島から黒田節子さん。福島はどこを見ても勘弁ならない事態。美しいところ
に造られる原発、立地差別、騙されてきた。~地域で分断されている。浪江町ま
で秋から除染と聞く、人体実験か。国は命より復興。18歳未満で甲状腺癌疑い
27名。子ども被災者支援実現。押しかけよう座りこもう。
バスが新宿に到着したのは、夜中の0時20分、皆さんは無事に帰れただろう
か。私は帰れなくなったTさんと女性2人とでテント泊。朝方にNさんが来訪。
9時頃に新橋駅前SL広場前で木田節子さんの街頭情宣活動を応援、お声を聞き
ながらチラシ配り。

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