「緊急シンポジウム ウクライナ危機はなぜ?世界は変わるのか?」(動画&配布資料)

先月4月21日、立正大学において「緊急シンポジウム ウクライナ危機はなぜ?世界は変わるのか?」が開催されましたが、その動画が立正大学のホームページにアップされています。当日の配布資料も同時にアップされています。­
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7.html

その動画は下記です。
http://www.youtube.com/watch?v=fgsWG-MR-_8&feature=youtu.be

このシンポジウムの主催は立正大学、後援は外務省、品川区教育委員会、ユーラシア研究所、EUSI(EU Studies Institute in Tokyo)、ジャン・モネEU研究センター(慶應義塾大学))。

私もこのシンポジウムは参加しましたが、報告者・パネリストとその報告内容は下記のとおりです。

服部倫卓氏「ウクライナ経済の再生・転換は可能か」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/002.pdf

藤森信吉氏「ウクライナの国民統合を考える」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/003.pdf

蓮見雄「EUの東方政策とウクライナ危機」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/004.pdf

下斗米伸夫氏「ウクライナ問題の歴史的考察」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/005.pdf

小泉悠氏「ウクライナの戦略的重要性 軍事・安全保障の見地から」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/006.pdf

前田弘毅氏「ユーラシアのエアポケット 環黒海圏と二つのフロント」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/007.pdf

川﨑恭治氏「国際法からみたロシアによるクリミア併合」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/008.pdf

石郷岡建氏「ウクライナ政変以後の世界―プーチン大統領の思惑とロシアの行方」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/009.pdf

石川一洋氏「危機深まるウクライナ」
http://www.ris.ac.jp/rpra/research/track_record/avfpmp00000016b7-att/010.pdf

国際法の観点から「ロシアによるクリミア併合とそれに至るまでの経緯は、国際社会全体の根本的利益を侵害する重大な国際法違反である」と断じた川崎恭治氏(一橋大学国際・公共政策大学院長)以外は、日本のマスコミの論調とは違って、ロシアの行動やその背景について一定の理解を示し、一方、ウクライナやEU、米国の対応について、かなり厳しい見方をする人が多かったように思います。個々の報告者の発言や報告内容は、上記サイトの動画および配布資料をご覧になってください。

私自身は、プーチン政権の行動を正当化するつもりは、全くありませんが、日本を含め、いわゆる(かつての)「西側諸国」のマスコミ報道が、いかに一方的な見方をしているのではないかということも感じました。

このシンポジウムとは全く別のものですが、国際問題評論家の北沢洋子氏が、「北沢洋子の国際情報 世界の底流」というご自身のブログに「複雑極まりないウクライナの政変」と題して書かれています。
http://www.jca.apc.org/~kitazawa/

北沢洋子氏が今年3月8日時点で、PARC(アジア太平洋資料センター)の会員MLに「複雑極まりないウクライナの政変 (その1)」と題して投稿された同内容の投稿には上記ブログ掲載の内容以外にも「4.米国の衰退」等の分析も載っていますが、ここでは省略します。

なおウクライナの「ユーロ・マイダーン」「マイダーン・ネザレージュノスチ」(キエフの「独立広場」)などの「マイダーン」は、南ロシア・ウクライナなどで「広場・市場・集会場」を意味する言葉で、「アラブの春」の際、有名になったエジプトの「タハリール広場」などの「広場」を意味する「マイダーン」「ミーダーン」と同語源で、オスマン帝国時代に、この地にもたらされた言葉です。ペルシャ語の「メイダーン」、グルジア語の「モエダニ」も同語源です。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.ne/
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