「衝撃の専門書『淡水魚の放射能』」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1609】
2012年10月12日(金) 地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
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★1.衝撃の専門書『淡水魚の放射能』著:水口憲哉(東京海洋大名誉教授)
  「川魚の放射能はなくならない」-「時間がたてば解決」は大きな誤解
                  (日刊ゲンダイ10月12日号から)
★2.本の紹介
  10月15日発売『原発事故と被曝労働』-さんいちブックレット007-
★3.新聞・雑誌から
 ◇福島第一周辺でセシウム大幅増 環境省-川底の放射性物質調査
  (10月12日 東京新聞より)
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 ◇10月15日(月)午後6時半~、文京区シビックセンター
 『福島原発告訴団は何を訴えるのか』講師 片山薫さん
 ◇10月19日(金)午後1時~、参議院議員会館
 『復興予算を被災地に!~保養と移動教室の拡充を求める院内集会』
★5.<テント日誌10/10(水)―経産前省テントひろば396日目>
 季節も政治も温度の変わる時(M/O)
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◇再稼働阻止は市民と議員の運動で - 自治体力は連続講座から
【上原ひろ子さん講演会】10月16日(火)午後6時45分から
 会場「スペースたんぽぽ」(千代田区区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F)
 主催 反原発自治体議員・市民連盟(布施哲也)TEL/FAX 03-5211-7199
 どなたでもご参加いただけます |参加費1000円
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┗■1.衝撃の専門書『淡水魚の放射能』著:水口憲哉(東京海洋大名誉教授)
 │ 「川魚の放射能はなくならない」-「時間がたてば解決」は大きな誤解
 └────(日刊ゲンダイ10月11日号から)

 福島原発の事故から1年半がたち、放射能汚染への警戒心が薄れているが、
そんな中、ショックな本が出た。国会事故調で参考人になった東京海洋大名誉
教授、水口憲哉氏が書いた「淡水魚の放射能」(フライの雑誌社)である。
 これまでの野菜や海水魚、海藻などへの汚染は何度も話題になり報道も多か
った。しかし、アユなどに代表される川魚の汚染について、きちんと書かれた
ものはなかった。水口氏の著者はまさに、そこに注目、言及しているのだが、
恐ろしいことが書かれている。
 例えばアユ。(中略)いわき市の夏井川では2011年5月末に380ベクレル、
8月には18.5ベクレル。急減したのに、9月には再び119ベクレルに増えた。
 今年はどうか。5~7月の計測では、伊達市の阿武隈川では170ベクレル、福
島市の阿武隈川でも170ベクレルのアユがいた。
 アユは年魚で、事故時に生きていた魚はとっくに死んでいる。それなのに、
相変わらず、セシウムが出てくるのだ。底質にセシウムがへばりついているか
らである。環境省による今年1月の調査では真野川の底質から588ベクレル/
キロのセシウムが出た。飯舘村のダム湖、はやま湖は3万9000ベクレルである。

「セシウムというのは粘っこいんです。だから川の水で流されるわけではない。
小さい穴、くぼみ、藻類、水生昆虫などにへばりつくんです。これらは表面積
にすると、驚くほどに大きくなる。それをエサにして食べる魚は放射能まみれ
になってしまう。多くの人は時間がたてば、放射性物質は減ると思っている。
半減期が過ぎれば減りますが、それまでは減りません。放射性物質を食べた魚
が死ねば、そこに放射性物質は残る。それをまた別の魚が食べるんです。
 こういう水口氏は山に降り注いだ放射能も同じだと語った。
「木の葉っぱに放射能が付着している。その葉が落ちて、腐葉土になる。木の
根から再び放射能を吸う。山からも放射性物質はなくなりません。はげ山にし
て除染するしかないが、そんなことは不可能でしょう。家の周辺だけ除染する
しかない。我々は放射能が減らないことを認識しながら生きていかなければい
けません。」自然はもう戻ってこないのだ。

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┗■2.本の紹介
 │10月15日発売『原発事故と被曝労働』-さんいちブックレット007-
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 「3・11」後の被ばく労働の実態―
 深刻化する収束・除染作業、拡散する被ばく労働現場からの報告!
 出版・三一書房、本体価格・1000円、被ばく労働を考えるネットワーク編

-本書あとがきより-
 原発は、格差・差別構造そのものであり、生存権の問題だ。
 被ばく労働はそれを端的に示す原発の闇をえぐる問題である。
 一時的に増えた原発労働者に関する書籍の出版や報道は、政府の「収束宣
 言」などもあり低調となってきていたが、事故後1年を経て、未成年の収束
 作業への動員や被ばく線量のごまかしなどの実態が暴かれつつある。
 被ばく労働者がどのような社会背景のもとで動員され、どのような労働条件
 や制度のもとで働き、どのような被害を受けてきたのか。今、これらを明ら
 かにし、具体的に取り組んでいかなければ、地方社会や下層労働者が使い捨
 てられ産業や「成長」のために人間が犠牲となる世の中は変わらないだろう。

 ***もくじ***
 はじめに 被ばく労働に隠されている原発の本質とこの社会の闇
 第1章 被ばく労働をめぐる政策・規制と福島の収束作業
 第2章 さまざまな労働現場に拡がる被ばく問題
 第3章 非正規労働(使い捨て労働力)の象徴としての被ばく労働
 第4章 原発事故収束作業の実態 (フリーター全般労働組合 北島教行)
 第5章 福島現地の現状と家族の声
 第6章 除染という新たな被ばく労働
 あとがき 被ばく労働問題を反/脱原発の取り組みの中に位置づけるために
 資料
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 ◎お申込み・お問い合わ 三一書房
 メール info@31shobo.com FAX 03-6268-9754
 (〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-1-6 TEL 03-6268-9714)
 ◎オンライン予約・購入についてはこちらから
  → http://www.amazon.co.jp/dp/4380128067

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┗■3.新聞・雑誌から
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◇福島第一周辺でセシウム大幅増 環境省-川底の放射性物質調査
 (10月12日 東京新聞より)

 環境省は11日、福島県内の河川や湖沼など計193地点で、水底の土壌に含
まれる放射性セシウム濃度を測定した結果を公表した。緊急避難準備区域だっ
た真野川(南相馬市)の川底土壌で1キログラム当たり1万5900ベクレルを検
出し、今春の前回調査(1820ベクレル)の約9倍となるなど、東京電力福島第
一原発周辺の一部で大幅に増加した。
 環境省は「水流などの影響で放射性物質が移動し増加した可能性も考えられ、
継続した調査が必要」と指摘。全体的には横ばいや減少傾向が多かったと分析
している。最高値は浪江町の農業ため池の土壌で9万6000ベクレルだったが、
今回初めての測定だった。
 真野川以外で増加したのは、高の倉ダム(南相馬市)の土壌で前回比8倍の
1万2400ベクレル、横川ダム(同市)で7倍の2万5900ベクレルなど。一方、
前回26万ベクレルだった大柿ダム(浪江町)は1万3600ベクレルにとどまる
など、一部で大幅に減少した。(後略)

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┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◇国連・憲法問題研究会講演会『福島原発告訴団は何を訴えるのか』
 【講師 片山薫さん】(小金井市議会議員、福島原発告訴団関東事務局)
 日時 2012年10月15日(月)午後6時半~9時
 会場 文京シビックセンター4階会議室A(後楽園駅・春日駅・水道橋駅)
 参加費 800円(会員500円)
 主催 国連・憲法問題研究会 TEL/FAX 03-3230-3639
 ホームページ http://www.winterpalace.net/kkmk/

◇復興予算を被災地に!~保養と移動教室の拡充を求める院内集会

 日時 2012年10月19日(金)13:00~14:40
 場所 参議院議員会館 B107会議室(12時半から入館証を配布します)
 ◎ビデオ上映「移動教室で教育を変える~伊達市の挑戦」(10分)
 ◎福島からの報告
  伊達市立富野小学校 宍戸仙助校長、伊達市教育委員会 湯田健一教育長
  福島県内の保護者の声 ◎受け入れ団体の声
 ◎文科省/復興省/国会議員などから

 今も福島にとどまっている子どもたちのため、より具体的な支援策が実現す
 るよう院内集会を開催します。子どもたちが最善の教育を受ける権利を守り、
 学校のクラスを一時的にまるごと県外に移す「移動教室」を実践している伊
 達市の教育長と校長先生にもご参加いただき、取り組みの意義をご報告いた
 だきます。
 被災地のためになるより良い政策に、きちんと復興予算が充てられるよう
 声をあげていきましょう。

 主催 子ども被災者支援法市民会議・在住者支援班/避難者支援班
 協力 311受入全国協議会、NPO法人地域交流センター、NPO法人OurPlanetTV
 https://www.facebook.com/events/445195692199900/445205678865568/

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┗■5.<テント日誌10/10(水)―経産前省テントひろば396日目>
 │   季節も政治も温度の変わる時
 └────(M/O)

 日中は温かい日も多いがやはり夜になると結構寒い。週末には多摩川に出掛
け、少し遅れ気味だと伝えられる彼岸花を楽しんできた。むかし、田舎の畦道
などに咲いていた彼岸花の強烈な印象が記憶にあるせいか、街中でも見かける
ものは不満だったのだが、群生しているものはそれらしい雰囲気があって満足
だった。彼岸花は秋を代表する花だろうが、それを感じさせてくれるのはやは
り嬉しいものだ。その秋だがどうも今年は短くて冬の訪れが一気にやってくる
らしい。それを空気その変わり方に実感している。波だ寒い気温《空気》にそ
れを感じているが、もう一つ気になるのは政治的空気の変化である。。
 尖閣諸島の問題は中国側の態度も含めて日中感の政治的・経済的対立を長引
かせそうだ。中国の知識人の声明が新聞等に出ていたがナショナリズム一色の
感の中でホットする記事だった。この問題での日本と中国の民衆の連帯の道
(武力による紛争解決ではない道)の可能性と基盤を暗示させるものと思える。
 だが、私たちはこの尖閣問題が日本の政治的空気を変えていることを知らな
ければならない。対中国というナショナリズム的な空気がそれなりに浸透して
いるのである。自民党総裁選での安倍の再登場の契機になり、メディアが恥ず
かしげもなく扇動的記事を垂れ流しているのも一例だが、ここには尖閣諸島問
題が生み出した政治的空気の変化がある。石原慎太郎などはここまで想像して
はいなかったろうが、尖閣諸島問題の結果しているものをよくよく見ておかな
ければならない。これとの闘いが大きな政治的闘いの枠組みをなしている。

 3・11以降に大きな政治的空気となった脱原発の意識に対抗する空気の流れ
であり、それが今の日本の政治的な闘いとなっている。国会や永田町周辺は選
挙をめぐる政局のことで頭が一杯だろうが、彼らを取り包んで政治的空気の変
化がある。何処まで意識していたかはともかく、尖閣諸島問題は原発の生み出
した国民的な政治意識に対抗しようとし、ある程度成功しているのである。
 幸いなことは脱原発や普天間基地撤去要求(オスプレイ問題を含む)の運動
はこれらを媒介した国民の政治的空気も持続しており、ナショナリズム的な政
治的空気と対抗し得ていることだ。その点では福島や沖縄などの抵抗、また毎
週金曜日に首相官邸から全国に広がっている脱原発等の展開は尖閣諸島問題が
生み出しつつある政治的空気を再度変え、解体させることができる。
 私たちは歴史の流れの本流がこちらにあることを自覚しつつ闘いを持続せね
ばならない。背後の政治的空気を意識した闘いが必要なのだ。11月11日の国会
や霞が関包囲行動は国民的な政治的空気を変える重要な位置を持っているので
あり、歴史的な位置を持つものといえよう。今一度、3・11以降を振り返りま
た先を展望しながらこの行動に参加したいと思う。
 週の初めは比較的穏やかな時間が流れるのがテント周辺である。朝方に寝た
のだがテントの中にも太鼓の音が聞こえる。夢かうつつかとおもいながら、そ
のここちよいリズムに身体を合わせていたのだが、先月から断食を続けるFさ
んを支援する日本山妙法寺の尼さんの打つものだった。
 今度はしばらくその横に座っていたが、荻窪の若い女性がテントを訪ねてき
て歓談する。熊本から上京された人、富山からやってきた人と次々とテントを
訪ねてくる。
 富山では11月23日に講演会等をやるらしいがそのチラシをもらった。全国の
様々の動きが伝えられるが、それをまた発信できるといいのかもしれない。大
間原発の中止を訴える小笠原厚子さんたちが経産省への申し込みにやってくる。
院内集会も開かれていた。相変わらず雑誌社などの取材も続き、テントは穏や
かだがいろいろのことがそこには流れている。
(M/O)

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