「規制委のお粗末さとテントひろばへの攻撃」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1801】
2013年4月9日(火)その2 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします

転送歓迎
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★1.規制委のお粗末さとテントひろばへの攻撃
福島第一原発汚染水の対応に後手、
それなのにテントひろばへは明け渡しと1100万円攻勢
4月12日(金)テントを守る集会に参加しよう  柳田 真(たんぽぽ舎)
★2.地震列島日本に原発はなじまない 活断層だけを警戒していても不十分
基準地震動が小さすぎる 世界の地震の2割以上が日本でおきる
―島村英紀(地震学者)の学習・討論会から―
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク事務局)
★3.4月4日講座「年20mSvはやっぱり高すぎる~わかりやすい放射能の話
ICRP解説を中心として」を聞いて
矢嶋理恵(たんぽぽ舎ボランティア)
★4.新聞・雑誌より3つ
◆経産省敷地の「脱原発」テント 明け渡し求め国が提訴 東京地裁
(4月8日朝日新聞夕刊より抜粋)
◆脱原発テントを国が提訴 避難者「なくさないで」
(4月9日朝日新聞朝刊より抜粋)
◆危機管理に不信感 全漁連が抗議文
(4月9日東京新聞より)
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┗■1.規制委のお粗末さとテントひろばへの攻撃
|  福島第一原発汚染水の対応に後手、
|  それなのにテントひろばへは明け渡しと1100万円攻勢
|  4月12日(金)テントを守る集会に参加しよう
└──── 柳田真(たんぽぽ舎)

1.東京電力福島第一原発の汚染水で東京電力はあいかわらずひどい。地下貯水
槽の脆弱な作り、後手後手の対応、スピード感まるでない対応などなど。漁師た
ち(全漁連)が怒って抗議文を東京電力へ出すのは当たり前だ。
同時に規制委員会の対応も「苦しい釈明」ばかりで、規制委員会への信頼が大
きく揺らいでいる。

茨城新聞(4月9日号)は次のように報じている。
○「計画や施工段階で入念にチェックすることが望ましいが、(汚染水への)対応
が遅れれば、かえってリスクが高まる。バランスの問題だ」8日に東電幹部を呼
んで漏洩への対応を指示した後、規制委の更田豊志委員は記者会見で苦しい釈明
を強いられた。
○規制委は第一原発を「特定原子力施設」に指定し、検討チームを設けて事故収
束や廃炉作業の妥当性を議論しているが、トラブルが多発。停電による燃料プー
ルの冷却停止や汚染水の漏えい問題では、事後に東電に再発防止策の徹底を指示
するしかない苦しい規制当局の姿も目立った。「収束作業の危険性を東電が解析
し(規制委が)評価するのでは、昔と何も変わらない“規制の虜(とりこ)”だ」。

2.規制委員会・東電がこういうお粗末な実状の中で、つまり、福島第一原発事
故は「なんら収束していない」ことが誰の目にも明らかになっている中で、しか
し、その福島第一原発事故後の国民の声を届けてきた「経産省前テントひろば」
へは、「土地を明け渡せ」と「1100万円請求」の2つの攻撃が経産省から来ている。

3.「経産省前テントひろば」は、この攻勢に対して、4月12日(金)17時から18
時に反撃の集会を経産省正門前で開きます。ぜひみんなで参加しよう。
なお、同日は、反原発首都圏連合主催の首相官邸前抗議行動=第50回も開催され
ます。
たんぽぽ舎は、「テントを守る」集会参加の後、金曜官邸前行動に参加します。

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┗■2.地震列島日本に原発はなじまない 活断層だけを警戒していても不十分
|  基準地震動が小さすぎる 世界の地震の2割以上が日本でおきる
|  ―島村英紀(地震学者)の学習・討論会から―
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク事務局)

4月3日(水)の夜、約50人が地震学者島村英紀さんのお話を聞き、日本列島
に原発を置くことが如何に危険であるかを知った。その一部を紹介する。(「再
稼働阻止全国ネットワーク」主催)

○東北地方太平洋沖地震は海溝型地震

3.11福島原発事故を起こした地震は海溝型で、4つのプレートがぶつかりあう
日本列島周辺は海溝型地震が起こりやすい。海溝型地震は起きる場所も起きるメ
カニズムもかなり分かってきている。関東大震災の原因となった関東地震、2003
年9月の十勝沖地震が海溝型で、近い将来の発生が指摘されている駿河トラフに
おける東海地震、東南海・南海沖の南海トラフ、根室沖の千島海溝などでも発生
する。

○内陸直下型地震が大震災を起こす

1995年の阪神・淡路大震災を生んだ兵庫県南部地震は内陸直下型地震で、メカ
ニズムが多様な上、日本のどこを襲っても不思議ではない。そのうえ直下型ゆえ
マグニチュードが7程度でも大震災を起こすことがある。

○活断層だけを警戒していても不十分

大飯、敦賀、東通、…と活断層についての調査がなされているが、活断層が
「地震を起こした地震断層が地表に顔を出しているもの」であるから、活断層調
査だけでは不十分である。現に、近年に起きた日本の大地震はすべて活断層とし
て政府がマークしていなかったところで起きた。2000年の鳥取県西部地震、2004
年の新潟県中越地震、2005年の福岡県西方沖地震、同じく2005年の首都圏を直下
型地震として襲った千葉県北西部の地震、2007年の能登半島地震、2008年の岩手
・宮城内陸地震などである。
活断層が再び地震を起こす可能性があり調査することは大事だが、日本には分か
っているだけで2000の活断層があり、調査しきれない。また、地滑りでも危険で
ある。

○基準地震動が余りに低すぎる

原発の設計の基準では、地震動の基準の加速度を想定してきたが、これらの基
準加速度をはるかに超える実測値が日本各地で記録されている。たとえば2004年
に起きた新潟県中越地震では2516ガル、2008年の岩手・宮城内陸地震では岩手県
一関市厳美町祭畤で4022ガルを記録した。また新潟県の柏崎刈羽原発が2007年の
中越沖地震で停止してしまったときは、構内にある地震計が記録した加速度は
1500ガルにも達していた。
すなわち、面積ではまわりの海を入れても世界の0.6%しかない日本で、マグ
ニチュード6以上の世界の大地震の2割以上が起きるという日本では、原発はな
じまない。数万年以上の管理が求められる原発や核廃棄物を考えれば、日本では
原発を動かすべきではない。

詳しくは、島村英紀著「直下型地震にどう備えるか」(花伝社、1500円)や島村
英紀さんホームページhttp://www5.pf-x.net/~sapshima/index.html を参照。

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┗■3.4月4日講座「年20mSvはやっぱり高すぎる~わかりやすい放射能の話
|  ICRP解説を中心として」を聞いて
└──── 矢嶋理恵(たんぽぽ舎ボランティア)

4月4日(木)に行われた、原田さんの講座(わかりやすい放射能の話2~ICRP
を中心として~)では、ICRPの勧告について詳しく話がありました。
なぜECRR(欧州放射線リスク委員会)やBEIR(米国科学アカデミー)でなく、
ICRPを取り上げるかというと、ICRPは原子力に関して、危機感を感じているメン
バーも感じないメンバーもいる中で議論がし尽された結果ガイドラインが出され
ているため、使いやすいということでした。また、ICRPの勧告よりも、現在の福
島の基準のほうがずっと緩いのです。
長期汚染防護の基準、としてウクライナ、ベラルーシ、アラリンガ、キシュテ
ム、パロマレス、ゴイアニアなど世界各地の原子力関係事故があった地域を例に
とって、最高でも避難区域は最初の1年で年5mSvに設定されており、それ以上の
地域は住んではいけない、としてきたそうです。
2年目を過ぎると、ほとんどが1mSvとなります。ましてや20mSvなど、例があ
りません。福島の事故から、もう3年目です。風化するまで待つのでしょうか。
ICRPに対して、いろいろな印象を持っている方はいるようでしたが、原田さん
の言われたとおり、まずICRPに照らし合わせて考える、というのは一つの方法だ
と思いました。反対も賛成もある中で出されている勧告だからこそ、信頼性が高
いといえるかもしれません。

次の講座では、「ICRP Publication 111 原子力事故または放射線緊急事態
後の長期汚染地域に居住する人々の防護に対する委員会勧告の適用」を取り上げ
て、事故後2年を経過した福島に対してどのように考えたらいいか、を解説して
いただきたい、と思います。

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┗■4.新聞・雑誌より
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◆経産省敷地の「脱原発」テント 明け渡し求め国が提訴 東京地裁

東京・霞が関の経済産業省前でテントを張って脱原発を訴えるグループの代表
2人に対し、国が土地明け渡しを求めて東京地裁に提訴したことが分かった。
提訴は3月29日付。訴えによると、グループは2011年9月11日、同省北側の敷
地内にテントを設置。椅子や机、発電機を持ち込んで原発再稼働などに反対する
活動を始めた。(中略)
この裁判のほかに、同省は今年3月までの使用料相当額として約1100万円の損
害金の支払いを代表らに求めている。(後略)(4月8日朝日新聞夕刊より抜粋)

◆脱原発テントを国が提訴 避難者「なくさないで」

東京・霞が関の経済産業省前にある「脱原発」テントの撤去を求め、国が市民
団体代表らの提訴に踏み切った。団体の関係者からは「必ず守る」との声が上が
っている。
「脱原発の声を集約するテントの重要さを訴えたい。」被告の1人でグループ
代表の渕上太郎さん(70)は全面的に争う考えだ。8日でテントの設置は575日
になった。設置直後のような大勢の訪問は減ったが、各地から激励が届く。この
日も静岡県の60代男性が孫を連れ、自作のイチゴを持ってきたという。
都内で避難生活を続ける福島県双葉町の亀屋幸子さん(68)は週1度,ここを
訪ねる。「ふるさとを奪われた私たちの声が発信できる唯一の場所。ぜったいに
なくしてほしくない。」
6日には双葉町長を2月まで務めた井戸川克隆さん(66)も訪問。在任中、原
発事故への国の責任を追及してきた。「国有地は国民のもの。本来の国民の意見
がどういうものか、国は耳を傾けてほしい」と話す。(後略)
(4月9日朝日新聞朝刊より抜粋)

◆危機管理に不信感 全漁連が抗議文

全国漁業協同組合連合会(全漁連)は8日、東京電力福島第一原発構内の地下
貯水池から汚染水が漏れた問題を受け、東電に対し「設備の脆弱性と危機管理に
対する意識の低さに強い不信感を持たざるを得ない」などとする抗議文を渡した。

抗議文では漏出事故が繰り返されていることを批判し、「汚染水の厳重な保管
と管理に総力をあげて取り組むこと」を強く求めた。
8日午前、東電の内藤義博副社長が都内の全漁連の事務所を謝罪に訪れた際に、
全漁連幹部が手渡した。(4月9日東京新聞より)

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