5つの情報をお知らせします(9月22日)
四国電力・伊方原発1号機が9月4日より定期検査の為運転停止
残る稼働中原子炉はあと11基
たんぽぽ舎編集部よりお知らせ
○運動が高揚し、新しい人が増え、メルマガ読者からのもたくさんの中身の濃い
原稿が寄せられてきています。このため日刊で出しているメルマガにもかかわら
ず、せっかくの投稿原稿をはじめとした原稿が載せきれず、残ります。メルマガ
1回集会の分量をあまり大きくできないので、原稿の多い日は1日2回発信し
(朝刊・夕刊みたいに)させていただきます。
○尚、9月21日東京新聞(朝刊)に原発ストレステストにまとまった文が載っ
ていますので、最速で紹介します。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2011092102000072.html
★1.9・19明治公園デモに参加して
-すごい人の波、よかったデモ、チリの女性の話にビックリ。
★2.講演会のお知らせ
ベーベル・ヘーンさん(ドイツ緑の党・副代表、連邦議員)を囲む会
★3.9.11の「経産省を人間の鎖で囲もう!1万人アクション」
に参加して - 報告記
★4.学ぶ母親たち。わが子を内部被曝から守ろう
~安田節子さん講演会の報告
フリーライター 鈴木 博喜
★5.メルマガ読者より講演会のお知らせ
原発って何だろう? 座談会 in 小林
★1.9・19明治公園デモに参加して
-すごい人の波、よかったデモ、チリの女性の話にビックリ。
東京・メルマガ読者 O子
○菅首相が辞任して新野田首相になって、経産省鉢呂大臣が反原発の政策をやろ
うとした矢先に陥れられて辞めてしまったり、新宿デモでの12人の不当逮捕…。
原子力村の見えない力がメキメキと勢力をあげている感じがする。
○そんな中、9・19の明治公園でのデモに参加した。千駄ヶ谷駅に着くともう
人が溢れ返っていて、警備員が誘導ロープを張っていた。人、人、人の波に身体
を任せ少しずつ進む。公園が見えると道路では係員がトラメガで「もういっぱい
で入れません。ここからデモに合流して下さい。」と叫んでいる。公園から溢れ
かえる群衆、六万人!!歴史的瞬間に居合わせた感動に鳥肌が立つ。
○デモが始まると警察が隊列を細かく切りなかなか出発できない。暑い中待たせ
疲れさせる、待ちきれず帰る人もいた。それが警察の狙いなのかもしれない。デ
モはとても盛り上がり良いデモだった。沢山の人の力を感じた。
○デモの、帰りの打ち上げでチリの女性と話した。「最近、フランスのパリで福
島の子供を守れという五万人のデモがあったのよ。」と彼女は話してくれた。私
は全く知らなかった。彼女が言うには7月末に通ってしまった『ネット規制法
案』により、政府がアメリカのTEPCO社に委託して海外の反原発のデモなど
の情報をカットし日本に入らないようにしているそうだ。日本の6月頃にあった
大きい地震も海外の人達は知らされていないそうだ。
○私は唖然としてしまった。フランスで今日と同じくらいの人々が福島の子供達
を救おうと立ち上がった声が消されて知ることが出来ないなんて!!はたして今
は戦争時代なのだろうか??日本は孤立してどこへ進もうというのか…。
○でも、政府が、原子力村が私達を止めようとすればするだけ、人々は立ち上が
り立ち向かうのだ。昔の農民の一揆の様に。六万人という人々が集まったのはそ
の証だと希望を持ちたい。
★2.講演会のお知らせ
ベーベル・ヘーンさん(ドイツ緑の党・副代表、連邦議員)を囲む会
・テーマ「脱原発ーどんな社会を目指すのか」
・10月12日(水)、18時―21時(17時半開場)
・場所:たんぽぽ舎(100名限定)
・司会進行:高橋順一(早稲田大学)
・参加費1000円
<ヘーンさんを囲んでドイツ緑の党の歴史と活動、特に反原発の考え方などを学
びたいと思います。>
呼びかけ:情況出版(大下)・反原発自治体議員・市民連盟、他
協 力:たんぽぽ舎
★3.9.11の「経産省を人間の鎖で囲もう!1万人アクション」
に参加して - 報告記
たんぽぽ舎ボランティア 中村 徹
○3月11日の東日本大震災から半年、そして、2001年9月11日のアメリ
カ同時多発テロ事件から10年目という2011年9月11日、「経産省を人間
の鎖で囲もう!1万人アクション」が行われた。主催は「9・11再稼働反対・
脱原発!全国アクション実行委員会」。主催者発表による参加人数は2千人。経
産省は、原発の管轄省であるだけでなく、「やらせ」「情報隠蔽・操作」の総本
山であることが明らかになっている。この経産省を人間の鎖で取り囲み、原発再
稼働を打ち砕こうというアクションである。
○集合場所の日比谷公園には、集合時間前から続々と人々が集まり、13:00
からデモ出発前の小集会が行われた。各地の原発立地現地からの報告に続き、た
んぽぽ舎の柳田真氏は3つの事実を示した。
1.気象庁が近い将来、マグニチュード7クラスの地震が起きることを発表して
いる。東日本大震災を起こした東北地方太平洋沖地震は、福島原発事故を想定外
とするために、イレギュラーな形でマグニチュード9とされた。これによってマ
グニチュード7クラスの地震はたいしたことがないような印象になってしまった
が、阪神・淡路大震災を起こした兵庫県南部地震はマグニチュード7.3、関東
大震災を起こした大正関東地震はマグニチュード7.9である。これらの大地震
がどれだけの災害であったのかを忘れてはならない。そして、このような大地震
が起こった場合、原発が安全であるという保証は全くないのだ。
2.東京電力の電力不足キャンペーンは大嘘である。震災直後、東京電力管轄内
で計画停電が行われ、あたかも原発がないと電気が足りないかのようなキャン
ペーンが行われた。しかし最大の電力需要ピーク時である、今年の7・8月はど
うだったか。電気が足りなくなることはまるでなく、1千万kW(原発10基
分!)も電気が余る状態が続いている。
3.現在、日本全国で稼動している原発は11基だけである。54基の原発のう
ちの11基、つまり、既に80%の脱原発が成功しているのである。それでも電
気が足りないということにはなっていない。
以上、3つの事実に基づき、柳田氏は全ての原発の即時停止を訴えた。
○13:30からデモ出発。日比谷公園から東京電力本店前、新橋駅前、経産省
前を通り、日比谷公園に戻るという短いルートである。3台の車輌が先導し、合
計4つの隊列で、長大なデモが進行した。東京電力本店前を通る時は、警備をす
る警察・機動隊・公安にも緊張が走り、怒声を浴びせて威嚇・挑発するような行
為も見られた。それでも平和に、逮捕者も出さずに進行したのは、デモ隊の方が
はるかに良識があったからだと思う。平和的なデモに対して、権力の横行が空回
りしているように見えた。デモは無事にコースをめぐり、日比谷公園に到着し
た。
しばらくの休憩をはさみ、15:15頃から経産省前に移動。経産省の周囲を
続々と人々が取り囲み、15:30頃に、周囲1千メートルを超える人間の鎖が
完成した。たんぽぽ舎の柳田氏によると、反原発の人間の鎖は、JCO臨界事故
直後(2001年)にも試みられたそうだが、その時は人数が足りず、完全に包
囲することはできなかった。今回、日本の反原発運動の歴史の中で、初めて人間
の鎖が経産省を包囲した。それはすなわち、福島原発事故の重大さを表してい
る。人々の思いは、経産省に伝わったのだろうか?日曜日とはいえ、経産省の建
物の中には、人影も見えた。彼らは窓から人間の鎖を見下し、「バカなことをや
ってるな」とでも言いたげに嘲笑していた。その表情が、経産省の全てを表現し
ている。
○人間の鎖は完成したが、そこから先の行動に物足りなさも感じた。正面では街
宣車から、さまざまな人たちの発言が続いていたが、その声が届く範囲は限られ
る。複数台のスピーカーを経産省周囲に配置してはいたが、その長大な鎖をフォ
ローすることはできなかった。自主的にシュプレヒコールを繰り返したり、楽器
演奏などで盛り上げている一角もあったが、情報が伝わらず、ただ茫然と立って
いるだけという一角もあった。「何をやっているのかわからない」「つまらな
い」「たいくつだ」という声も聞こえた。主催者側も、その情報を早い時間にキ
ャッチし、迅速に対応していたが、途中で帰っていく参加者も多かった。多かっ
たとはいっても、もちろん全体からみると僅かである。むしろ、どんなに退屈で
あっても、最後まで残った人の方が圧倒的に多い。
17:00に人間の鎖が終了しても、多くの人々が残り、それぞれの思いを表
現した。若者たちはハンガーストライキに入り、それを見守るように年配者たち
は座り込みに入った。運動はまだまだ続いているのである。
★4.学ぶ母親たち。わが子を内部被曝から守ろう
~安田節子さん講演会の報告
フリーライター 鈴木 博喜
テーマ:放射と食品汚染
多量の放射性物質が撒き散らされた福島原発の爆発事故から半年。食の秋を迎
え、わが子に少しでも安全な食べ物を与えようと、母親たちは必死だ。たんぽぽ
舎(東京都千代田区)で5日に開かれた学習会も、100人近くの母親たちで座
席は埋め尽くされた。講師の言葉に時にはうなづき、時にはメモをとり、質疑応
答では一斉に手が挙がる…。内部被曝を避けたい母親たちに、専門家は力強く呼
びかけた。「基準値以下=安全ではない。放射性物質は絶対に飲食してはならな
い。特に子どもたちにはこの大原則を徹底してほしい」
【産地公表ではなく数値測定を】
熱心に講演を聞き入った親たちは、質疑応答になると一斉に手を挙げた。
最初に質問したのは千葉県成田市の男性。
「放射性物質が検出されないと言ってもゼロではない。ゼロの食べ物だけを買う
のは現実的にはなかなか難しい。仕方ないことなのか」
安田節子さんはていねいに答えた。
「私も孫がおり、不安は良く分かる。。やはり、ドイツ放射線防護協会が示した
基準値(乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4Bq以上の基準核種セシ
ウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kgあた
り8Bq以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨され
る)を適用したい。日本政府の暫定基準は安全基準ではない」
東京都大田区の女性は「生後9か月の子どもに授乳している。今は完全授乳だ
が、どこで断乳しようか悩んでいる」と尋ね、別の母親は「まもなく離乳食を与
えようと考えている。脱脂乳は加工食品にも入っているようだが大丈夫か」と不
安を口にした。
安田さんは「いまのところ、母乳から検出された放射性物質は非常に微量。ほ
とんど心配いらないと思う。むしろ、母乳のもつ生命力を活用してほしい」「日
本のメーカーは、海外から輸入した脱脂粉乳を使うことが多く、今回はこれが幸
いしている。もし疑問に感じたらメーカーに直接尋ねることが大事。そうするこ
とでメーカーに消費者の不安が伝わる。メーカーを変えることが、一番力のある
消費者運動だ」と勧めた。
「給食の食材に関して産地を公表するようになったが、あまり学校に口を出す
とモンスターペアレントだと思われそうで、躊躇してしまう。いろいろ申し入れ
て良いものか」。東京都港区の母親が学校給食について質問したときは、安田さ
んの口調がさらに強くなった。
「学校給食こそ、産地の公表ではなく放射性物質の測定が必要。教育委員会に
ガンガン要求してほしい。みんなが言うしかない。安全かどうか分からない食べ
物を学校給食に入れるなんて犯罪的だ」
【暫定基準値は異常な数値】
この日の講師・安田節子さん(http://www.yasudasetsuko.com/ )は、食政策
センタービジョン21の主宰者。NPO法人「日本有機農業研究会」理事も務
め、埼玉大学の非常勤講師でもある。
講演では「拡散された放射性物質の量は、チェルノブイリ事故を超えているん
じゃないか、と思う。汚染されたものは絶対に出荷・販売されてはいけない。飲
食してはいけない。妊婦や胎児、幼い子どもたちにはこの大原則を適用してほし
い」「今後の課題は内部被曝。放射性物質は含まれてはいけないものであって、
しきい値はない。国の暫定基準値以下なら安全という保障はどこにもない」「測
定のやり方がお粗末で、『安全なものだけが出回っている』は嘘。ただ、福島に
もホットスポットではない地域もあるので、細かい数値を表示して流通させるべ
き。検査体制には、とことんお金をかけるべき」などと説明。
特に国の示している暫定基準値に対しては「科学的な根拠などない『非常時の
我慢値』。途方もない我慢値だ。異常な数値。体内被曝の94%が食べ物からな
ので、きちんとした基準値を設けるべきだ」と話した。
調理方法によっては放射線量を減らすことができる。栄養のバランスがとれた
食事が大事、として「マゴワヤサシイ(豆、胡麻、ワカメ、野菜、魚、椎茸、
芋)に玄米加えた食生活」を推奨。魚介類に関しては「政府はストロンチウムを
測っていない。海洋汚染がそれだけ酷いのではないか、という疑念を持たれたく
ないなら、水揚げされる漁港ごとに測るべき」「マグロをなぜ測らないのか。回
遊魚は日本全国を回る。われわれは産地で選ぶしかないが、水揚げ漁港がそのま
ま産地ではない。魚こそ詳細な計測を、と声をあげてほしい。計測のためには行
政に費用を惜しませてはならない」と訴えた。
講演後、取材に応じた安田さんは「避難している方々が元の地域に帰れるなん
て幻想。立入禁止にして移住するべき」「生産者も消費者もどちらも被害者。買
わない消費者を責める生産者は敵を間違えている。今回の事故は一企業が起こし
た公害だ」と力を込めた。
【学習こそ最大の事故防衛】
講演会に先立ち、主催者を代表してあいさつした
「たんぽぽ舎」(http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=202 )
共同代表の柳田真さんは、過去の苦い経験を例に挙げてお母さんたちに訴えた。
「チェルノブイリ原発事故の直後も、今と同じような熱気があった。多くの人
が立ち上がった。だが、徐々にすっと消えていってしまった。もう一歩広がらな
かった。われわれは、もう後には引かない決意でいる。福島原発の事故はまだ終
わっていない。日々放射能を出している。学習すれば、自分も家族も守れる。お
母さんたちが学んで、つながれる場として活用してほしい」
柳田さんには、23年にわたって食の安全という観点から原発政策に反対してき
た自負があると同時に、それでも原発建設を止められなかったという悔しさがあ
る。
そこに起きてしまった原発事故。
小さいビルとはいえJR水道橋駅の近く。学習会用としてさらに一室を借り受
けるには家賃などで数百万円の負担増となり「迷いもずいぶんあった」と吐露す
る。それでも「学ぶことが最大の自己防衛」という信念を曲げることはできない
と増室と保育付き学習会の開催に踏み切った。
「現在、43基の原発が止まっている。動いているのはわずか11基。それで
も停電することない。この事実がすべてを物語っているのです」
スタッフが子どもと遊んでくれることも手伝い、学習会は毎回、資料が足りな
くなるほどの参加者を集めるようになった。東京都三鷹市から5歳の息子を連れ
て参加した母親も「子どもは環境を選べない。学ぶのは大人の責任だと思う。こ
ういう場に来ることで、幼いながらもこの子も自覚してくれると思う」と話し
た。
柳田さんも集まったお母さんたちも、願いは一つ。
未来ある子どもたちの内部被曝を食い止めたい…。
(了)
[編集部より]
掲載が遅くなったことをお詫びします。次回(第4回)日時・講師・テーマは
近日お知らせします。
★5.メルマガ読者より講演会のお知らせ
原発って何だろう? 座談会 in 小林
◎原発って、何? 放射能って、何?
◎福島は今、どうなっているの?
◎鹿児島の原発で事故が起これば、小林市はどうなるの?
福島事故から、約半年。あなたは、原子力発電について、どのくらいのことを
知っていますか?福島で今、何が起こっているか、知っていますか?
今回は講演会ではなく、座談会という形で、参加者の皆さんの疑問・質問に、
鹿児島大学元准教授、橋爪健郎先生がお答えします。
「原発って何?」という質問から「子供に安全な世界を残すにはどうしたらい
いの?」という疑問まで、一緒に考えてみませんか?
日 時:9月23日(金・祝日)13:30~15:00
場 所:小林市慈敬園
参加費:300円
電 話:090-2391-4436(中原)
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[編集部より]
メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿歓迎。
「集会・デモ・講演会のお知らせ」に関しては、タイトル及び内容を400字
以内で、またその他投稿に関しては400~800文字以内でタイトル及び内容
をお送り下さい。宛先は、nonukes@tanpoposya.net です。
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