先日、かっこ良く言やぁ、歴史の傍観者を止めた元ノンポリ(というかそのころ学生運動はもう下火でね、テニスとスキーとハマトラに席巻されていた時代の学生さんだったから、全く出番がなかっただけなんですけどね)で現単なる不満分子のあたくしオヤジは、8月30日が天王山だって聞いたから国会デモに行きました。
数多の人々がそれぞれ駆け付けたデモでありました。こりゃ何かに似ているゼッというわけで思い出したら、福田善之さん原作の東映映画「真田風雲録」の大阪城に駆け付ける浪人や旧西方のお侍さん達の長~い列を見つめて真田幸村がボソッと呟く「真田隊~しゅっぱ~つ」だったというわけでして、その長い隊列の心意気は「いっちょ、やったるで」だけど実際トボトボ列について行く、あたくしオヤジの姿がありました。
国会包囲とか言ってましたが、実際はスターリングラードで包囲されたドイツ第6軍みたいで身動きできず、警察の皆さんに管理されたデモだったわけね。昔々に機動隊員のジュラルミン製の盾で足を潰された学生さんが沢山いてね、「安全靴がほしかった!」って言ってた時代は終わっちゃったようです。そりゃそうだわ、警備の警察官だって、いわば就活で安全パイの桜組織選ぶ学生さん結構見てきたからね。対決姿勢なんてあんまりなさそうでね、拍子抜けな訳ですよ。だから警察のお兄さんに「こっちの方が絶対に面白いからそっちを今日だけ止めて、こっちに来なよ。」って誘ったら「イヤー、ちょっとそれはねぇ・・」なんて堺左千夫みたいな顔をして言われちゃったりするわけ。
でもねそれこそ今ではメダルの数ばかりにこだわるオリンピックじゃあないけど、ほら、あの「参加することに意義がある」って死語ね。あれって死んでないみたいなのよ。
管理されたデモみたいだけど、デモはデモに違いない。次があるならまたやりましょう、行きましょう。こっちは荒木一郎さんで行きましょう、即ちネチョネチョやるのです。
まだ負けたわけじゃあないんだし、今度の場合負けって定義がどうもできそうにない。小林信彦さんの「安保に負けてトボトボ帰った自分の姿」をあたしゃ見る気はない。それこそ「続けることに意義がある。」わけですよ。
身体は重いが軽やかに、これからもどこかでさらりと隊列に加わってるつもり。
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