くらしを見つめる会つーしんNo.242 2026年2月発行

エアコン設定温度 
夏は26~28℃ 冬は20~21℃を目安に

昨年夏の気温は平年より2.39℃高く、東大研究センターは温暖化が疑えないと発表しました。私は10年ほど前から京都府地球温暖化防止活動推進センターを通して、推進員として活動をしています。おもに南丹地域の小学校へ温暖化防止出前授業に参加したり、ご家庭の省エネ診断を行ったりしています。前者の活動はコロナ以後途絶えていたのですが、昨年2校から声がかかり参加しました。温暖化が進むことで川の水害が増えること等はまだ伝えやすいのですが、電気製品の無駄遣いは二酸化炭素を増やして温暖化につながることを伝えるのは結構難しいです。「化石燃料を燃やすとCO2が増えて地球を暖めるので、石炭を燃やして電気を作っている以上、電気の使いすぎは良くない」、とまでは良いのですが、では「電気自動車はどうか」、と問われるとそれは良くない。EVが温暖化の救世主のようにPRされていますが、電力会社の供給する電気でEVを走らせては逆にCO2が増えてしまう。問題は、電気を何から作っているかを伝えないといけない。最後は、「おっちゃんは屋根にソーラーを乗せて太陽から電気を作っている、これならOKだよね」というオチを伝えて授業を終えています。

さて、後者の活動である家庭の省エネ診断の方では、質問アンケートの中で、無駄な電気の使用がないか、「夏冬の冷暖房温度の数値は?」と聞いているのですが、人によってエアコン設定温度に大きな差があります。例えば、「夏は20℃、冬は28℃にしている」という回答をみて逆じゃないのかと思ったりしますが、これに近い回答が意外に多いのにはびっくりさせられます。子どもに「電気の無駄な使い方に注意しましょう」という前に、大人が常識を知ってまず実践する必要があります。ちなみに環境省の言う一般常識では、「夏は26~28℃、冬は20~21℃を目安にしましょう」です。ただし、これは室温であってエアコンの設定温度ではありません。熱中症対策のためにも、温度計は必須かと思います。

追記:温度計に替わって昨年からWBGT〈暑さ指数〉計が推奨されています。(修一)

補足;ちなみにわが家は夏28~30℃ 冬は16~18℃ 程度に設定(kikuko)

……中略……

♬こんな本いかが?

被ばく「封じ込め」の正体 広島・長崎・ビキニ・福島の声から 

小山美沙 笹島康仁 白石草 田井中雅人 古川恵子 著 岩波ブックレットNO1114

被ばくによる健康影響についての決定的な問題は政府や国際機関などが放射線による「内部被ばく」を認めず「外部被ばく」だけ注目させていること。α線やβ線は遠くへは飛ばないが体内に入ると外に出られず、臓器の中でずっと暴れて被ばくし続けるため(内部被ばく)、健康被害も桁違いに大きくなる。なのに政府や国際機関は遠くに飛ぶγ線や中性子線による「外部被ばく」しか認めない。しかも、100m㏜以下なら大丈夫という神話をつくって(数字の誤用・誤った解釈・恣意的利用によって)あたかも科学的であるように健康被害を訴える被害者を分断し、切り捨てている。被害者は孤立し、支援も受けられず苦しんでいる。原子力を推し進めるために加害の側が被ばくについて過小評価をし、容認できる線量を緩和しているのだ。ICRP(国際放射線防護委員会)やUNSCEAR(国連科学委員会)は人々の放射線被ばくに対する恐れを封じ込めるための広報機関であり、日本はそうした国際体制をけん引さえしている。日本は核被害国であると同時に加害国でもあるのではないかと問う本著。読みやすく学べる一冊。

<編集後記>

先進国で日本ほど政権交代の無い国はありません。戦後、民主党政権などごく短期間を除いて、半世紀以上、ほぼ自民党が政権を担ってきました。韓国では大統領経験者が4人も逮捕されるなど、政権交代をした後に前政権の問題が明らかにされているし、米国では政権交代すると官庁の幹部職員も新政権に任命される形で交代します。韓国も米国も様々な問題はあっても、政権交代でリセットされ情報も公開され膿が出されます。情報公開は民主主義の根幹。情報が明らかにされないと、問題も共有されず、大切なことも一部の人たちだけで決められてしまうので、政策も歪みます。         一党支配が続いている日本では様々な利権が巣食っていて、例えば原発から脱却できないために予算が偏り、自然エネルギーへの転換が遅れています。ジェンダーギャップ指数は世界で120位。1人当たりの名目GDPは低下の一途。貧困率も高くなって格差は開き続けています。
自民党の「政治と金」問題、汚いお金によってどれだけ政治が歪められてきたか。自民党の責任は重大です。けれど、公文書改ざんまで明らかになっても政治家自体の責任は問われず、壊れ続ける統治機構の問題を継続的に追求しなかったマスメディアや検察、裁判所の責任も!
石破政権で少し前に進むかに見えた民主政治は高市総理になって、戦前回帰。中国を敵視し、アメリカの戦争に巻き込まれるどころか、日本と中国が戦うことになる危険性も増しています(アメリカは関与せず、武器を売って漁夫の利を得る)。自国の富裕層第一のアメリカ。梯子を外されるのが目に見えるようです。どちらにしても戦争状態になったら平穏な暮らしは壊されます。虚偽や思い込み、自己中な発言をどれだけしても支持が衰えない高市さん。2026年衆院選の結果はどうなるか。「自民党的」な政党ばかり目立ち、さらにそれが劣化を極めていることに、絶望を感じつつも身近でがんばる心優しい人たちに希望を見出し、何とかしたいと思う昨今です。(きくこ)