「おめでとう」と、素直に言う気にもなれぬまま、新たな年の日々がどんどん過ぎていきます。これを書きだした日は10年に一度の寒さ、とニュースはまくしたてています。みなさま、お変わりなく、お過ごしでしょうか.かく言う私ですが、想定外の骨折をして(想定外に決まってますが!)、左手がうまく使えず、キーボードをたたくのが不自由。それでも早くお知らせしなくてはならない一大イベントも控えているので、文字通り片手で手抜きの短縮版をお届けすることにします。
前号でお知らせしたように、「こいのち」でも縁の深い、先駆的に性教育を進めてこられた村瀬幸浩さんと、元文科省事務次官の前川喜平さんとのジョイント・イベントを2月18日に企画しました、「教育はどうゆがめられてきたか」と題し、政治、宗教、家族、性などが教育にどのようにかかわってきたのか、どう影響を及ぼしてきたのか存分に語っていただきたいと思います。
安倍元首相が銃弾に倒れて以降、旧統一教会と安倍氏を筆頭とする自民党との深いかかわりが大きく取り上げられてきました。村瀬さんは、昨年7月16日の「こいのち総会」での記念講演の中で、性教育バッシングの背景に統一教会の存在があったことを明らかにされました。その時から、今の統一教会問題に欠けている重要な視点をもっと深め、コトの本質を知りたいと思い、お二人にそれぞれの現場からお話ししていただくことに思いいたりました。
村瀬さんは、この問題には「家族」「ジェンダー」観が深くかかわっていることに触れたいとおっしゃっています。言われてみれば、統一教会に取り込まれ、多額の献金をし、高価な壺などを買って、子どもたちを宗教二世にしてしまう、というのは圧倒的に女性が多い。でも、そこが論点になることはほとんどない、と気付かされます。2020年3月8日の朝日新聞に掲載された「日本の男女格差(ジェンダーギャップ)ランキング」で、日本は153か国中121位でした。先進国(!)のはずのこの国の男女格差の大きさと、統一教会の問題はどこかでつながっていないだろうか、と村瀬さんは考えます。「性教育」「セクシュアリティ」に長年携わってこられた村瀬さんならではの視点だなあと、どのように話が展開するのか楽しみです。
もうお一方の前川喜平さんには、文科省という現場でおこった統一教会をめぐる文部行政への政権の介入、影響などについて語っていただくことになるでしょう。前川さんに働きかけてくれたイナセンに、「ぜひとも聞きたいこと」を綴ってもらいましたので、お読みください。
「統一教会」と自民党との関係が日に日に明らかになるのに、論点がぼけ、うやむやにされていきそうな今、問題の本質を明らかにして、これからどうすべきなのかを考えることは必須です。そういう稀有な機会となることだろうとワクワク!楽しみ!事前申し込みをよろしくお願いします!
12月からこれまでに、政治、経済、社会・・・あらゆるところでとんでもないことがおこっています。憲法9条で武器の保有を禁じているはずなのに、防衛予算を1.5倍に膨らませ、それをあろうことか税金で充てる、台湾有事と騒ぎ立てて自衛隊を米軍と共に戦えるようにする、12年前のことをなかったことにして原発をどんどん推進する・・・。言いたいことは山ほどあります。国会での首相の内容のない答弁、「責任」、「安全」、「説明責任」・・・、ただただ空虚にひびきます。
両手で打てるようになったら、今回スルーしたことも含めて、2月号を出したいと思います。
(星野弥生)
前川さんに話してもらいたいこと
前川さんは現場の人である。元官僚に甘んじることなく地道に現場をめぐっている。今でも「あつぎえんぴつの会」(厚木市にある自主夜間中学)に赴きボランティアとして参加している。
去年11月、全国夜間中学校研究大会にオレが参加した。その会場で前川さんに偶然に会い、「世田谷で性教育、統一教会がらみで話をしてくれませんか。」と声をかけたところ、快諾して下さった。ここから2月18日の会が始まったのである。文部行政に携わっていた現場人としての声を、ぜひみんなで伺いたいと思う。
【統一教会と行政】
前川さんは1997年当時、文化庁宗務課長だった。そこで統一教会に対応していた。2015年には統一教会は文科省に名称変更を求めた。その当時、文科省の現場にいた人間として経緯をお話していただきたいと思う。
現状を見ていると、統一教会問題の真実が明らかにならないまま忘れされる公算が強いのではないか。そのために、我々市井の人間はどのように行動すればいいのだろうか。共に考えていきたい。
【性教育バッシング】
七生養護学校の性教育バッシングの件に関して、当時の文科省の人たちはどのような見方を持っていたのであろうか。文科省内の様子を教えて欲しいと思う。 (稲野茂正・イナセン)
「ウクライナのフリースクールへの支援募金・ご報告と新たな呼びかけ
ロシアのウクライナへの侵攻は、間もなく1年です。何という1年だったのでしょう!
私たちは「フリースクール全国ネットワーク」事務局の朝倉景樹さん(TDU・雫穿(てきせん)大学代表)が、自国内の避難者支援を続けているウクライナのフリースクールと連絡を取り合えているという事を知り、こいのちとして、11月3日に「ウクライナのフリースクールから見た戦争」というZOOM学習会をお願いしました。
そして、それを機に、現地のフリースクールへの支援募金を、クリスマスに間に合わせようと呼びかけた訳です。結果、メッセージと共に204,494円の募金が集まり、朝倉さんにメッセージの英訳を添えて頂き、送金の手続きもお願いしました。年が明けて、募金の送り先の二つのフリースクールから朝倉さんの下に、感謝のメッセージが届きましたので、それを以下にご紹介します。
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ウクライナのフリースクールで最も積極的に支援活動をしているストークファミリースクールとフリードムとにお送りしました。それぞれから、このような返事をもらっています。
・ストークファミリースクール/「皆様からのご支援ありがとうございます。ご支援くださった皆様、本当にありがたいご支援です。前のご支援でシェルターができ、今はそれぞれの教室にインターネットの設備を整えています。シェルターにも整備します。」
・フリードム/「何と優しくそしてサポーティブな贈り物でしょう。感謝します。ウクライナの暮らしは外の皆さんが想像するよりは落ち着いてきました。無理をされないで下さい。頂戴したメッセージは他のフリースクールの仲間にも共有させて下さい。」
戦争が始まってしまった2月24日19時からTDU・雫穿大学、反貧困ネットワーク、ワーカーズコープが一緒にイベントを開くことになりました。会場は早稲田の地域になる見込みです。ウクライナのフリースクールの顔を出して良いスタッフに、この1年の子どもの様子・フリースクールの様子などをビデオレターで語ってもらいます。また若者が登壇するシンポジムで、日本市民がどのようにウクライナの人たちと繋がることができるのかを話し合います。ウクライナフリースクールのノンフィクション映像の上映もします。(朝倉)
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残念ながら、まだまだ、この事態は平和的な解決には程遠いものと思われます。新年以降も引き続き、支援の募金とメッセージを送る活動を継続してゆこうと、準備をしています。
今後とも、人的支援として、皆さんのご協力をお願いいたします! (タカハシトール)
◆ ◆ いろいろ告知板 ◆ ◆ ◆
★世田谷こどもいのちのネットワーク 特別学習会「教育はどうゆがめられてきたか?―政治、宗教、家族、性」 村瀬幸浩さん・前川喜平さんによるトーク
2月18日(日))18:30~21:00 梅丘パークホール 会員無料 会員以外 995円
申し込み先 marzoh@gmail.com 070-5554-6433(星野)090-3905-8124(タカハシ)へ
必ず事前申し込みしてください!
★「もっと語ろう不登校 part. 275 2月11日(土))2pm~ @フリースクール僕んち
ZOOM参加希望の方は前日までにfsbttoru@yahoo.co.jp までお申込みください。300円
★「夜間中学映画「こんばんはⅡ」明日へ向かうつどい」
2月18日(土)14:00~16:30 明治学院大学白金キャンパス「パレットゾーン白金アートホール(港区白金台1-2-37) 申し込み不要
連絡先 y.sekimoto@jcom.home.ne.jp。
★「第36回 神戸をわすれない」 「野田北部・鷹取の人びと」第四部を観て「まちづくり」「人の関係づくり」について語ります。 村本勝さん(映画編集者)、高木史雄さん(若林町会防災部長)
2月12日(日)18時~20時半 宮坂区民センター大会議室 連絡先:星野弥生
★「“私”の在宅避難~その日その時のため、今知る。考える、動く」
「世田谷ボランティア協会をささえる会」主催の学習会。
3月25日(土)10時~11時半 世田谷ボランティアセンター 03-5712-5101
★日曜科学クラブ 毎月第一日曜日に、ボランティアセンターで「仮説実験授業」「ものづくり」など。子どものクラスと大人のクラスがあります講師は、平林浩先生。2月5日(日) (問い合わせ 星野弥生)
★星野弥生の気功教室 毎月第二、第四金曜5時半~7時20分(経堂)、毎月第二、第四日曜日の10時~12時(代々木公園)、登戸など (星野弥生)
世田谷こどもいのちのネットワークの仲間になってください。つうしん、お知らせが届き、講演会などの参加費が無料になります 年会費3000円 郵便振替口座00100-9-396998
【事務局】Tel 03-3427-8447 070-5554-8433 email:marzoh@gmail.com(星野弥生)