ささや句会  第22回  2016年 2月26日金曜日

結ふ食  楽屋(ささや)にて

評者 新海あぐり

如月やオレンジ色に木立影                津島佳子

・木立影とはあまり言わないが、綺麗な夕方の景を「オレンジ」と、良く捉えた。

寒鴉一人遊びが得意なり                 新海泰子

・都会の鴉はやけに堂々としています。何して遊んでいるのでしょう?

羽蒲団わが身の少し浮きにけり              新海あぐり

・寒村の信州の蒲団は重く、トンネルの形になったままでした。

一踏みで宮殿くずれし霜柱                川瀬範子

・霜柱は宮殿と捉えた。ガリバーとなって踏みつぶした「~崩す宮殿~」でもよいか?

軍服の色の黄沙にまみれけり               新海あぐり

・満州の怨念のようにPM2.5やら黄砂の時期になりました。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔culture0213:160313〕