結ふ食 楽屋(ささや)にて
評者 新海あぐり
如月やオレンジ色に木立影 津島佳子
・木立影とはあまり言わないが、綺麗な夕方の景を「オレンジ」と、良く捉えた。
寒鴉一人遊びが得意なり 新海泰子
・都会の鴉はやけに堂々としています。何して遊んでいるのでしょう?
羽蒲団わが身の少し浮きにけり 新海あぐり
・寒村の信州の蒲団は重く、トンネルの形になったままでした。
一踏みで宮殿くずれし霜柱 川瀬範子
・霜柱は宮殿と捉えた。ガリバーとなって踏みつぶした「~崩す宮殿~」でもよいか?
軍服の色の黄沙にまみれけり 新海あぐり
・満州の怨念のようにPM2.5やら黄砂の時期になりました。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔culture0213:160313〕