結ふ食 楽屋(ささや)にて
評者 新海あぐり
ちぐはぐな心に注ぐソーダ水 新海あぐり
・よほどちぐはぐな人。ソーダ水が少しは慰めてくれるでしょう。
支えあいからまりあって豆の花 新海泰子
・豆の花の写生。じっと観察し、しっかり写生することで深みが出たようです。
万緑の中や我が父命閉づ 小宮桃林
・草田男の本歌取りにはなっていませんが、命の閉じ方に迫力を感じます。
次男坊は聞かず顔なり苺食ふ 奥野 皐
・思わず楽屋の次男を思い出しましたところ、その通りだったようです。
山滴る愛しき人を連れ出さむ 合沢舞祥
・愛しき人を夏山へ? きっぱりとしていて気持ちの良い句になっています。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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