ささや句会 第28回 2016年10月20日木曜日

結ふ食  楽屋(ささや)にて

 

評者 新海あぐり

 

ゲバ棒の似合ふ覆面案山子かな                 新海泰子

・佐久にはヘルメットを被った案山子もいたか。ユーモラスだが、ゲバ棒は死語?

 

一瞬の火花車窓の曼珠沙華                   奥野 皐

・新幹線からの車窓の景色。感動と驚きが伝わってくる動体視力に感服。

 

ハロウィーン眼窩の闇を愛しめり                新海あぐり

・愛しめりが全体を甘くしているかも。

 

秋麗手古舞の行く蔵の街                    川瀬範子

・できている句。手古舞は本来、山車を警護した鳶職のことだそうです。

 

秋の夜の湿布しみ込む背骨かな                 津島佳子

・秋の夜長、背骨を怪我してしまった様子が浮かぶ。

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