2014年2月12日(水)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原発を「重要なベース電源」とする主張は誤り
「震災の教訓」の欠如、「未来への責任」の欠如
(シリーズ その1) たんぽぽ舎 山崎久隆
★2.都知事選「目先の経済追う 歴史的過ち」をおかした
東海村前村長が批判 東京が日本を駄目にしていく
(2月11日東京新聞朝刊より)
★3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆「脱原発グリーンパレードinはだの」のお知らせ
3月11日(火)講演会とパレード 場所:秦野市本町公民館音楽室
★4.新聞より2つ
◆警世の言葉~「むのたけじ、瀬戸内寂聴、澤地久枝、小山内美江子さん」
鎌田 慧(2月11日東京新聞こちら特報部「本音のコラム」より)
◆小泉「脱原発」闘争 第2幕
「これからも原発ゼロの国造りを目指す」 この男は執念深い
(2月11日「日刊ゲンダイ」より抜粋)
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※2/14(金)第92回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:2月14日(金)18:30から20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:30、たんぽぽ舎出発。17:10頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)
前で短時間の抗議コール。17:30「経産省前テントひろば」集合。
1~5班にわかれて18:00官邸前へ、国会前へ出発。
20:20経産省前テントヨコでまとめの集会(短時間)。
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┗■1.原発を「重要なベース電源」とする主張は誤り
| 「震災の教訓」の欠如、「未来への責任」の欠如
└──── たんぽぽ舎 山崎久隆
シリーズ その1
2月1日午前10時から、BS朝日の「激論クロスファイア」で「日本の原発を今後どうする!?」と題して、京都大学原子炉実験所山名元教授と多摩大学大学院田坂広志教授が議論をしていた。とはいえ、特に原発反対と賛成という違いがあるわけではなく、原子力を利用する立場からの問題点の議論だった。
しかし論点の前提条件に大きな違和感を感じたので、何度かに分けて原発再稼働への反論をする。
原発・ベース電源を襲う災害…原発はベース電源として備えるべき条件を
満たしていない(落第生)
○ まず、原発が「ベース電源として重要」とした政府の「エネルギー基本計画案」(1月中にパブリックコメントにかけて以降、2月11日になっても閣議決定されず、19000件の意見に加えて与党内部にも強い批判があることが決定できない要因)について、山名教授は「そのとおり」としながら、石炭と原子力は一定の出力で昼も夜も電力を安価に一定量を供給する「ベース電源」に適しているとの趣旨で発言をしていた。
これは大いなる誤りである。
原子力は、ベース電源として備えるべき条件を満たしてなどいない。
原発が稼働しているときには、柔軟な出力調整が出来ないため100%の全出力で運転し続けるのでベース電源「的」にしか使えない。また、電力会社の都合としても、ベース電源「的」に使うのが最も利益を生むから、そうしているだけの話である。
原発の場合、ウランの核分裂反応は細かい制御が難しい。制御に失敗したらチェルノブイリ原発事故のような暴走事故にもなりかねない。しかも制御可能なのはせいぜい25%程度の出力減少のみで、それを実施しても燃料が長持ちするわけではない。結局4年で交換することに変わりはない。火力のように調整した分だけ燃料費が浮くわけではないのだ。
燃料の性質と運転管理がベース電源に向いているだけで「ベース電源として重要」などとは単なる暴論だ。
○ 第二にベース電源は、よほどのことがない限り止まってはならない。例えば東北地方太平洋沖地震級が発生しても稼働停止しないか、あるいは停止してもすぐに復旧できることが重要なのである。災害時に電力供給を絶たれることほど恐ろしいことはない。そんなことは常識だ。
火力の例を見ればさらに明確である。東電の発電所では、石炭火力やLNG火力では、広野火力(6、7月に復旧)など津波災害を受けたり震源に近かった発電所を除き3、4月中にほぼ復旧している。その後も常陸那珂火力2号(石炭100万kw)の前倒し稼働などで3月以降は、いわゆる「計画停電・電力不足」に陥ること無く現在まで供給不足も起きていない。
一方、原発は北は青森県の東通1号(東北)から茨城県の東海第二(原電)まで合わせて15基の原発があったが、全滅した。これらは浜岡原発のように停止要請があって止まったのではない。地震と津波の損傷により、稼働不可能になったのである。
同様の事態が南海トラフの巨大地震で起きれば、浜岡、伊方、川内原発合わせて10基は、仮に破壊されなくても、ただちに止まる。地震の揺れ具合によってはさらに島根、玄海に加え若狭湾の13基も全部止まる。合わせて30基の原発が一斉に止まる。
○ 日本では大きな地震により原発が複数止まる事態はこれまでに何度も起きているし、今後も続く。
2007年の中越沖地震で柏崎刈羽原発7基が全部停止し長期にわたり稼働できなくなる事態が起きた。そんなものが重要なベース電源になるはずがない。
阪神淡路大震災のときは神戸が地震の直撃を受けたが何処の原発も比較的遠くにあり揺れが小さく止まらなかったため、そのことにあまり注目されなかった。
いったん地震で停止した原発は被害が無いことを確認しなければ再稼働できない。「地震加速度大」のスクラムポイントは水平加速度120~200ガルで震度に換算すると5程度である。柏崎刈羽原発のように原発そのものが震源域真上にあり、震度7の揺れに襲われば、放射能放出事故を引き起こさなくても何年も稼働不可能になる。再起動に長期間かかる電源では最も必要な時期に被災地に電力を送ることが出来ないのだ。大災害時に真っ先に戦線離脱を余儀なくされる原発はベース電源として使えない。石炭火力なども地震時には停止するが、おおむね400ガル(震度7)以下ならば設備に破壊が無ければ一日以内の再起動は困難ではないとされている。東北地方大震災で貯炭場が津波で被害を受けた東北電力の石炭火力さえも、おおむね半年程度で再稼働している。
今後日本では、大きな被害を伴わなくても震度5程度の地震は頻発するとの主張は地震学者に共通している。発電所を含むインフラは、これらに容易に破壊されるようでは困るわけで、耐震性向上や事業継続性確立の取り組みは極めて重要だが、原発は原理的にそれが無理だ。補修作業をしながら部分稼働させることさえ出来る火力とは、全く異なるのである。(「その2」は次号に掲載予定)
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┗■2.都知事選「目先の経済追う 歴史的過ち」をおかした
| 東海村前村長が批判 東京が日本を駄目にしていく
└──── (2月11日東京新聞朝刊より)
首都圏唯一の原発の日本原子力発電東海第二原発が立地する茨城県東海村の前村長村上達也氏(70)は、九日投開票された東京都知事選で脱原発を訴えた細川護熙(もりひろ)、宇都宮健児両氏が敗れたのを受けて、本紙の取材に「極めて残念。東京都民は目先の経済だけを追い、歴史的な大きな間違いを犯した」と強い口調で批判した。「都民は東京電力福島第一原発事故を忘れ、平和憲法の精神を壊そうとする安倍政権を支持した。東京が日本を駄目にしていく」とも述べた。
村上氏は「脱原発をめざす首長会議」の世話人を務める。都知事選では、同じく脱原発を訴えた宇都宮氏を「脱原発の正統派」としながらも、「好き勝手しようとする安倍政権の暴走にブレーキをかけるには、勝てなければ意味がない」と細川、小泉純一郎両氏の元首相連合を支援した。
宇都宮氏に「脱原発票が分裂した二〇一二年の衆院選のように悲しませないでほしい」と訴えるメッセージを送り、「歴史的な決断」を求めて、細川氏への一本化を要請したことを明かした。
今後の国のエネルギー政策について、「師匠(である小泉氏)を倒した安倍首相は、もう怖いものなしだろう」と、なし崩し的な原発の再稼働を憂慮する。
村上氏は東海村の村長を四期務め、昨年引退した。在任中の福島第一原発事故で、脱原発の姿勢を明確に。二〇一二年四月、「脱原発をめざす首長会議」の設立に加わり、地元首長としては異例とも言える廃炉の主張を通した。
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┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆「脱原発グリーンパレードinはだの」のお知らせ
3月11日(火)、東日本大震災3年目の日に以下の催しをします。
1.13:20-15:40「ヒロシマからフクシマを考える」
講 師:北宏一郎
場 所:秦野市本町公民館音楽室
(小田急線秦野駅徒歩15分、ジャスコとなり)
参加費:500円
2.16:00-17:00パレード(脱原発の思いを書いたプラカード、楽器などをお持ちください)(1.2いずれかに参加も歓迎。予約不要)
連絡先・「脱原発グリーンパレードinはだの」 中村 090-6340-5840
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┗■4.新聞より2つ
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◆警世の言葉~「むのたけじ、瀬戸内寂聴、澤地久枝、小山内美江子さん」
鎌田 慧
むのたけじさんの話を聞いているうちに、目頭が熱くなった。99歳の老ジャーナリストは、秋田訛りの強い口調で、安倍内閣の戦争への傾斜を批判した。気がついたときには戦争がはじまっていた。言うべきことは、いま言わなければならない、との熱弁だった。
危機意識は瀬戸内寂聴さんにも強かった。戦争と原発再稼働を訴えるために、京都-東京を二往復された。四日間、寒さの中で92歳の辻説法。戦争ゼロと原発ゼロを、諄々とユーモア混じりに訴えられた。人間社会への信頼感の溢れた演説で聴くひとに感動を与えた。
作家の澤地久枝さんは、82歳の病身ながら、毎日宣伝カーに乗っていた。
83歳の小山内美江子さんも、二度ほど記者会見に出席され戦争体験を話された。都知事選挙は、都民の生活に埋没され、原発事故はたくみに争点から外されたが、安倍内閣の排外主義的な攻勢を止める、大きなチャンスだった。
奇妙なことに、小泉純一郎元首相への批判が、「左翼」性の証明にされたが、彼の「原発推進はまちがっていた」という貴重な証言は、「選挙」戦術にかき消された。
わたしは、苛烈な戦争体験をえた90歳、80歳の先輩たちが、自分の体を省みることなく、雪と寒風の中で、原発と戦争への反対を訴えつづけた、そのそばにいた、今回の選挙戦は、次の世代への贈り物だった。ありがとう。
(2月11日東京新聞こちら特報部「本音のコラム」より)
◆小泉「脱原発」闘争 第2幕
「これからも原発ゼロの国造りを目指す」 この男は執念深い
(前文略)
しかし、これで終わりかというと、そうじゃない。細川は敗戦の弁で今後について「志を同じくする人と広く連携し、脱原発活動を広めていく」と言っていた。細川以上に小泉純一郎元首相は「スイッチが入った」状態だ。「世論調査で細川さんの苦戦が伝えられても、小泉さんのヤル気はまったく衰えないどころか、ますますボルテージが上がっていった」(細川選対関係者)
大雪の中、細川の最終演説の応援に立った小泉は「まだまだ原発なしの社会をつくるために一緒に頑張る」と絶叫した。細川の落選が決まった直後にも「これからも『原発ゼロ』の国造りを目指して努力を続けて参ります」と手書きのメッセージを寄せた。
「原発ゼロ」を目指して、細川と一緒にまだ動くと宣言したのだ。(後略)
(2月11日「日刊ゲンダイ」より抜粋)
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