たんぽぽ舎です。【TMM:No2177】
2014年5月22日(木)その2 地震と原発事故情報-
4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.大飯原発再稼働認めずの歴史的勝訴判決-たんぽぽ舎・声明
判決無視は許されない、原発再稼働阻止に全力を!
★2.日本原電の東海第2原発再稼働申請に抗議する-申請撤回せよ
36年になる老朽原発 避難計画など立てようがない
原子力規制委員会は再稼働を認めるな
東海村 脱原発とうかい塾(代表 相沢一正)
リリウムの会(世話人 阿部功志)
★3.(解説付き) 鼻血は、ベータ線被曝の結果
ベータ線は鼻腔の粘膜を小範囲で高密度に被曝させ
粘膜が破られて鼻血となる
広島と長崎の被曝者は鼻血で苦しんだ
槌田敦(元理化学研究所研究員)
★4.新聞より3つ
◆大飯差し止め判決 原発頼みに警鐘 電力各社、転換迫られる
(5月22日東京新聞朝刊より抜粋)
◆原電 発電せず大増益 14年3月期 各社基本料でカバー
(5月22日東京新聞朝刊より抜粋)
◆東海第二「動かすな」 (5月21日東京新聞朝刊より)
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※永遠に原発ゼロに! 再稼働反対!
5/23(金)第103回首相官邸前・国会議事堂周辺抗議にご参加を!
日時:5月23日(金)18:00~20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
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※5/24【上映会】にご参加を!
「東電テレビ会議49時間の記録」206分の上映(制作:OurPlanet-TV)
日 時:5月24日(土)13:30より
解 説:木村英昭さん(「東電テレビ会議49時間の記録」の著者、朝日新聞記者)
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:1000円(学生500円)
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┗■1.大飯原発再稼働認めずの歴史的勝訴判決-たんぽぽ舎・声明
| 判決無視は許されない、原発再稼働阻止に全力を!
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○安全性の欠如-「大飯原発には冷却機能と閉じ込める構造に欠陥がある」
2014年5月21日、福井地裁の樋口英明裁判長は、関西電力大飯原発3,4号機の運転差し止めを認める判決を下した。
商業用原子力発電所の差止としては、2006年3月の北陸電力志賀原発2号機(金沢地裁 井戸謙一裁判長)に続く画期的なものであるが、東日本大震災による福島第一原発震災後の初めての司法判断となった。
(なお高速増殖炉「もんじゅ」については2003年1月に名古屋高裁金沢支部が、設置許可を無効とする判決を出している。)
判決では、基準地震動を856ガルに引き上げた大飯原発について、その想定が楽観的に過ぎると指摘、東日本大震災時の福島原発も含めて、過去10年間に5度も基準地震動を超える揺れを観測したことを重視し「地震大国の日本において、大飯原発に基準地震動を超える揺れの地震が来ないというのは、根拠のない楽観的な見通しに過ぎない」と関電の姿勢を強く批判した。
福島原発の惨状を見てすら、この程度の対策では「大飯原発には冷却機能と閉じ込める構造に欠陥がある。」と判示したのは当然である。
○人格権-人格権が極めて広範に奪われる危険
危険性が万一でもあれば、その差し止めが認められるのは当然だ
大飯原発訴訟は、訴えの基礎に人格権を置いた。これは志賀原発訴訟でも提起されたもので、「ひとたび深刻な事故が起これば多くの人の生命、身体や生活基盤に重大な被害を及ぼす事業に関わる組織は、被害の大きさ、程度に応じた安全性と高度の信頼性が求められる。これは当然の社会的要請で、人格権がすべての法分野で最高の価値を持つとされている以上、本件でもよって立つべき解釈上の指針だ。」と指摘し、福島第一原発に被災し、故郷から切り離された15万人の人々に寄り添った。
近藤駿介前原子力委員長による「不測事態シナリオの素描」(2011年3月25日付)にも描かれた250キロ圏強制移住を根拠とし、250キロ圏内の原告を的確と判断した。
判決は原発についてこう述べる。
「法的には電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由に属し、憲法上、人格権の中核部分よりも劣る。人格権が極めて広範に奪われる危険を抽象的にでもはらむ経済活動は、少なくとも、具体的危険性が万一でもあれば、その差し止めが認められるのは当然だ。」
そう。原発とは電気を作る道具に過ぎない。その道具に命を奪われ、故郷を追われ、仕事を奪われ、自然を汚され、日々放射能の脅威でPTSD(心的外傷後ストレス障害)になることに、いかなる合理性があるのかも問われた。
○地震活発期の日本で、全原発の耐震性が根本から問われた
大飯だけではない。いまやほとんどの原発や核燃料施設で差し止め訴訟が闘われている。その最初の判決は、大きな勝利をもたらした。地震対策の不備が認定された。これは地震活発期の日本で、全原発の耐震性が根本から問われた-再稼働してはいけないことを意味する。
もちろん関西電力は控訴するだろう。しかし差止を命じられた後の控訴審は電力側に厳しい立証責任が課せられる(はずである)。
最優先で取り組むべき課題は、福島第一原発の安全確保だ。
他の原発を再稼働するような資金や人員があるのだったら、福島第一原発に送るべきだ。
たんぽぽ舎は、今後、「判決無視は許されない」「原発再稼働をなんとしてでも阻止する」運動に全力をあげるものです。以上、声明します。
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┗■2.日本原電の東海第2原発再稼働申請に抗議する-申請撤回せよ
| 36年になる老朽原発 避難計画など立てようがない
| 原子力規制委員会は再稼働を認めるな
└──── 東海村 脱原発とうかい塾(代表 相沢一正)
リリウムの会(世話人 阿部功志)
○ 日本原電は本日、多くの地域住民、茨城県民、国民の反対に耳をふさぎ、原子力規制委員会へ再稼働の申請をした。新基準に適合しているかどうかの審査を受けるための書類を提出したということだが、日本原電にとっては再稼働へ向けての第一歩に他ならない。
日本原電ばかりではなく、福島第一原発事故後の事態を真摯に受け止めるならば、そして事故原因が不明のままその収束もままならない事情に鑑みれば、すでに審査の始まっている原発を含めすべての原発が再稼働を申請するなど、言語道断である。
○ 日本原電が東海村に設置する東海第2原発は、運転開始以来間もなく36年になる老朽原発であり、3.11の地震・津波の影響を直接に受けた被災原発である。地震で敷地地盤は0.2メートル沈み、東西に1.2メートルずれ、波高5.4メートルの津波を受けて、海水ポンプが水没し非常用ディーゼル発電機1基が使用不能になったのである。近くには日本原子力機構の原子炉、臨界実験施設が並び、東海再処理工場やプルトニウム燃料製造工場がある。大量の放射性廃棄物が集積されているなか、大変危険な高レベル放射性廃液やプルトニウム溶液、使用済み燃料が溜まっている。事故の連鎖が巨大な事故に発展する可能性が心配されているのである。さらには、周辺人口密度は高く、30キロ圏内住民は98万人を超え、首都東京まで110キロメートルと近接した位置にある。避難計画など立てようがない。
○ 日本原電の経営陣はこうした事態には目をつぶり、時代の要請する新しい経営への転換ではなくひたすら旧慣墨守、これまで来た道を進もうとしている。原発しか有しない会社であり、もともと期待された原発のリーディングカンパニーとしての位置はもはやなく、東電・関電等の下請け会社に過ぎなくなっている日本原電に、重大事故による様々な被害に対処し得る財務的な裏付けがあるとはとうてい認めがたい。事故以来発電事業からは全く収益のないにもかかわらず、電力会社からの基本料金に支えられて辛くも経営を維持している状態である。事故が起これば直接の放射能の被害を蒙らざるを得ない地域住民の立場からは、そのような経営の弱体な日本原電の再稼働を認めるわけにはいかないのである。
○ 改めて私たちは日本原電の再稼働申請に抗議するとともに、その一日も早い申請撤回を要求する。これ以後私たちは、東海第2原発の危険性をうまずたゆまずあらゆる手段で主張し、住民説明会を求め、他方では原子力規制委員会に、再稼働を認めることがないように強く訴え、再稼働が断念されるまで戦い続ける決意である。 2014年5月20日
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┗■3.(解説付き) 鼻血は、ベータ線被曝の結果
| ベータ線は鼻腔の粘膜を小範囲で高密度に被曝させ
| 粘膜が破られて鼻血となる
| 広島と長崎の被曝者は鼻血で苦しんだ
└──── 槌田敦(元理化学研究所研究員)
☆『事故情報編集部より』
槌田敦さんより5月20日発信の【TMM:No2174】★1の文章について、
3点の変更が加わった文章=解説追加 表題変更 誤字訂正の文が
届きましたので掲載致します。
○ 美味しんぼの連載記事「福島の真実」(週刊ビッグコミックスピリッツ誌)が大問題になっている。石原環境大臣が「不快だ」といい、安倍首相が「根拠のない風評」としたことで政治問題となった。政府の介入は、発行元小学館を震えあがらせ、詫び状を書かせた。
放射能と鼻血の問題は、原爆症に始まる。広島で被曝治療をしてきた肥田医師は「福島の真実24」で述べていられるが、広島と長崎の被曝者は鼻血で苦しんだ。しかし、占領軍はその因果関係の発表を許さなかった。そして、この方針を引き継ぐ日米合作の放射線影響研究所も、原爆と鼻血の因果関係をタブー視し、原因不明とする。
この流れをくんで、放射線防護学の御用学者たちは、1シーベルト以上被曝すると血液中の血小板が減り、鼻血が出やすくなるが、それ以下では鼻血は出ないと主張する。
福島原発事故で多数の鼻血患者が出たのは事実である。しかし、被曝線量が少ないので、御用学者にはこの事実を説明できない。そこで彼らは自ら説明できないことにいらだって、事実そのものを「科学的にありえない」と否定することになる。
○ 事実を説明しなければ科学者として失格である。ところで、これら失格御用学者のいう被曝とは、ガンマ線被曝であって、その範囲ならば彼らの言う通りかも知れない。しかし、矢ケ崎琉球大学名誉教授も「福島の真実24」で述べていられるが、物理学者ならば放射線にベータ線(電子線)があることに注目する。
セシウムなどを含む土埃が風で運ばれてこれを吸い込むと、鼻腔に沈着しベータ線を放出する。ベータ線は飛行距離が短く、鼻腔の粘膜を小範囲で高密度に被曝させることになり、粘膜が破られて鼻血となる。
この症状は、日光による紫外線被曝と似ている。まず、皮膚が日焼け状態となり赤くなり、次にただれる。粘膜ならば破れて鼻血になる。この症状には個人差があり、赤くなっても回復することがある。
その場合は、耐性ができて次の被曝があっても赤くはならず、黒ずむだけである。その人は幸福であって、その後は鼻血はない。現在の福島県民の多くはこの状態にあると思われる。しかし、この事実にはふたつの重要な問題がある。
ひとつは、この耐性のない子供や福島を訪問する県外の者の危険である。外出するときは、セシウムを含む土埃を吸わないように、四季を問わず花粉マスクが必要である。そして子供のいる家庭の居間、学習室、寝室には、空気清浄器が必須であろう。その費用は東電に請求する。ホテル滞在の場合は空気清浄器の有無を確かめるとよい。
○ もうひとつは、鼻にはいったセシウムは肺に流れ込み、血液で全身に配られ、内部被曝の原因となる。福島の人達は、食事だけ被曝管理しても無駄であることを理解する必要がある。これは風評被害ではない。土壌の高汚染地域という事実の問題である。
最後に、福島と鼻血について、武田中部大学教授のショート論評(5月10日)を全面的に支持する。小学館は美味しんぼ連載最終打ち切りの「福島の真実24」(5月19日発売)で、武田教授に詳細な論評をなぜ求めなかったのか、おおいに疑問である。
○【解説】 ガンマ線は、原子核が崩壊するとき放出する電磁波(光)である。X線と同じで透過力が高く、被曝してもほとんどはそのまま通過する。一方、ベータ線は電子線であって、物質中の電子を弾き飛ばして止まるので透過力は低く、身体の表面だけを激しく攻撃し、皮膚被曝の原因となる。
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┗■4.新聞より3つ
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◆大飯差し止め判決 原発頼みに警鐘 電力各社、転換迫られる
関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止め訴訟で再稼働を認めない判決が出たことで、電力各社は原発頼みの経営戦略を見直さざるを得ない状況に追い込まれる可能性がある。原発の早期再稼働を目指す電力業界に司法の壁が立ちはだかった形だ。再稼働を進める安倍政権のエネルギー政策にも影響を与えそうだ。
(後略)(5月22日東京新聞朝刊より抜粋)
◆原電 発電せず大増益 14年3月期 各社基本料でカバー
原発専業の日本原子力発電が二十一日発表した二〇一四年三月期連結決算は、売上高が前期比17・5%減の千二百五十八億円、経常利益は八・五倍の八十七億円と、減収大幅増益になった。保有原発がすべて停止しており、販売電力量は前期に続きゼロだったが、受電契約を結ぶ大手電力が「基本料金」の支払いを継続したため一定の売上高を確保した。(後略)(5月22日東京新聞朝刊より抜粋)
◆東海第二「動かすな」
東海第二原発(茨城県東海村)の再稼働に向け、日本原子力発電(原電)が原子力規制委員会に適合審査を申請した20日、原電茨城総合事務所が入居する水戸市のビル前に市民十数人が駆け付け「再稼働反対」を連呼した。東京都千代田区の原電本店前にも約20人が集まり、首都圏唯一の原発で原発で事故が起きれば都内にも被害が及ぶ恐れがあることから「人ごとではない。私たちの問題だ」などと訴えた。(5月21日東京新聞朝刊より)
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