つくろう、府中市に「9条の碑」を 今こそ憲法9条の平和主義に立ち返ろう

 東京都府中市に日本国憲法の第9条を刻んだ碑を建立しようという市民運動がスタートした。そのような「9条の碑」はすでに全国の約30カ所に建立されており、その波が東京都にも及んできた形だ。その背景にあるのは、このところ日本で急速に進む軍備拡大への危機感である。

 府中市で運動を始めたのは、三多摩初の「9条の碑」を府中につくる会(共同代表=姫田光義・中央大学名誉教授、斉藤寿美代・けやき平和コンサートの会副会長、濱田嘉一・「東京大空襲を忘れない」実行委員会代表)である。国際ジャーナリスト・伊藤千尋、作曲家・池辺晋一郎、弁護士・梓澤和幸、元文科省事務次官・前川喜平、ジャーナリスト・石川文洋、東京大学名誉教授・小森陽一の各氏らが賛同人に名を連ねている。

 同会の目的は「『9条の碑』を各地に広げる一翼となり、平和運動を発展させる」ことにある。が、なぜ今そうした運動を始めたのか。同会発行のチラシは言う。
 「平和と憲法がいま重大な危機にあります。政府は昨年末、敵基地攻撃能力保有や『防衛費』大幅増を決めました。軍備拡大競争は、戦争の危機を高めることになります。この軍拡とセットになっているのが改憲とくに9条を骨抜きにする動きです。首相は『自民党総裁任期中(2024年秋まで)に憲法を改定したいという考えはいささかも変わらない』と国会で答弁しています」
 「府中を中心とした平和を愛する市民や団体によってこの会が結成されました。アジアで、世界で戦争を起こさないために、今こそ憲法9条の平和主義に立ち返ろうという思いを『9条の碑』というカタチに結実させましょう」

「9条の碑」の建設場所は、府中市南町6丁目と決まった。土地は住民からの提供という。碑には、9条全文を刻む。
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。
国の交戦権は、これを認めない」

 完成予定は2024年春。
 建設費は募金でまかなう。目標は800万円。このため、賛同金を募集中だ。個人は1口1,000円で1口以上、団体は1口5,000円で1口以上。振込口座は、ゆうちょ銀行 振替口座00170-9-183905 サイトウスミヨ

問い合わせ先は次の通り。
  三多摩初の「9条の碑」を府中につくる会
   電話・FAX 042-202-0261
メール monument9fuchu@gmail.com(事務局長 志鎌哲)

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