もはや『詰み』だ! 森友問題 責任の徹底追及を求める院内集会

森友・加計問題の責任を追及している市民グループは9団体あるという。その内7団体が本日正午の院内集会に結集した。森友問題がメインだったが、「今治加計学園獣医学部問題を考える会」からの発言もあった。むんむんたる熱気渦巻く2時間。その熱気で、衆参両院の野党議員が駆けつけてくれた。あいさつした議員の数は20名。立憲・民進・希望・無所属の会・共産・社民・自由の各党。自・公・維3党以外が勢揃い。集会の熱気が議員の熱気を誘う。市民のイニシャチブが野党に共闘を促している。そんな雰囲気を実感させる集会だった。

120名で満杯の会場に150人の参加者。イスが足りずに、多くの人が立っていた。国民は決して、森友・加計問題を忘れてはいない。むしろ、これだけ事案の真相が明らかになってきたのに、どうして誰も責任を取ろうとしないのだ。どうして、アベ政権が続いているのだ。その無責任ぶりに、イライラが募っている。

もり・かけ問題の幕引きを許してはならない。アベは、国会で明言したではないか。「私か妻の関与が明らかになれば、総理だけでなく議員を辞職します」と。とっとと辞職してもらおうではないか。それが、市民の気持なのだ。

森友・加計問題とは何か。その本質は、アベ内閣による「政治と行政の私物化」である。アベと思想を同じくする「極右教育者」への国有地大安売りが森友問題。加計学園問題とは、特区における岩盤規制の破砕名目によるオトモダチへの獣医学部設置認可の特例。いずれも国民の共有財産の掠め取りをもたらしている。

多くの参加者から声が上がった。安倍昭恵と加計孝太郎を国会に呼び出して証人として尋問しよう。アベに責任を取らせよう。アベ内閣を退陣に追い込もう。そして、次の選挙では政権を交代させよう。

宮本岳議員が、飄々と語った。「事実の解明で、もはや詰みですよ。将棋ならとっくに潔く『負けました』というべきところ。しかし、アベ内閣は負けを認めようとしない。王さま取られたって、それでも負けたと言わない」「背任は明らかではないか。証拠隠滅も明らかではないか」「だから今、特捜もその存在意義を問われている。忖度なしに捜査に踏み切るのかどうか」。そのとおりだ。

もはや「責任をはっきりさせよう」という段階ではない。具体的に「どう責任を取らせるか」が問題なのだ。『しかるべき人にしかるべき責任を!』が本日の集会のメインテーマ。しかるべき人とは、本日の「森友問題論点整理」(醍醐聰さん)によれば、下から順に、まず近畿財務局幹部であり、佐川宣寿理国税庁長官であり、麻生太郎財務大臣であり、安倍昭恵夫人であり、安倍首相自身である。

その報告のまとめが次のとおりである。
※大阪地検はただちに財務省、近畿財務局の強制捜査に踏み切れ!
※麻生財務大臣は、確定申告が始まる2月16日までに、佐川国税庁長官を罷免(虚偽答弁、公文書管理法違反、証拠隠滅の罪)したうえで、自らも財務省トップとして引責辞任せよ!
※安倍首相は担当大臣の監督責任を果たさず、財務省職員の背任・虚偽答弁を放置し、1年間にわたって国政を混乱させた責任を取って辞職せよ!

もう一度繰り返そう。
■逃避し続けている安倍昭恵氏、佐川宣寿氏の責任追及を■
確定申告の時期を迎え、国会での虚偽答弁が露わになったにもかかわらず、公の場から逃亡し続けている佐川国税庁長官、自らが名誉校長を務めた学園が捜査を受け理事長夫妻が逮捕されているにもかかわらず、疑惑には一切、答えず、しゃあしゃあと内外を出歩き、はしゃいでさえいる安倍昭恵ーーーこの2人の責任を追及する正念場なのだ。そして、その次に、安倍本人に対する責任追及がある。
(2018年1月26日)

初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2018.1.26より許可を得て転載

http://article9.jp/wordpress/?p=9819

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