2010年11月20日(土)18時30分~21時
明治大学リバティタワー6階1063教室
ゲスト 山下正寿さん(高知県太平洋核実験被災支援センター)
1954年に米国がビキニ環礁で行った核実験による「死の灰」汚染が、世界規模で
広がっていた実態が今年9月、高知県の研究者の手で明らかにされた。日本では当時か
ら、ビキニ環礁近海で操業していた静岡県の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水
爆実験で被ばくし、元無線長の久保山愛吉さんが亡くなった悲劇として知られてきた。
当時から第五福竜丸だけでなく、延べ270隻の高知県漁船を含む日本漁船延べ856
隻の多くも被ばくしたのではないかと指摘されてきたが、「死の灰」汚染の拡散が確認
されたことで今回、当時の指摘が裏付けられた。米国は1946年から12年間にわた
りビキニ環礁周辺で67回もの核実験を繰り返してきた。なぜ半世紀以上にわたって、
被ばくの実態が明らかにされなかったのであろうか。
APC設立月の11月定例会では、四半世紀にわたって高知県漁船のビキニ環礁周辺
での被ばく事件の調査を続け、今春、米エネルギー省のホームページから入手した当時
の放射性降下物「死の灰」の分布図の内容を発表した高知県太平洋核実験被災支援セン
ター事務局長の山下正寿さんを高知からお招きします。山下さんからは、事件の経緯と
あわせて多くの被ばく漁船員が存在してきたこと、被ばく漁民の口封じに米国がどのよ
うに動いていたのか、被ばくの後遺症に苦しむ高齢の被ばく元漁船員への救済が急がれ
る実態について報告していただきます。
定例会の前半では、山下正寿さんの活動とビキニ環礁での高知漁船員の大量被ばくの
実態を記録したドキュメンタリー『わしも死の海におった』(2004年・南海放送制
作/「地方の時代映画祭」グランプリ受賞/第4回「石橋湛山・早稲田ジャーナリズム
大賞」受賞)を踏まえた新版(南海放送・58分)を上映します。当日は山下さんの報告
と映像を通して、多くの方々にこの事実を知っていただければと思います。
■会場 明治大学リバティタワー6階1063教室(東京都千代田区神田駿河台1-1)
■交通 JR「御茶ノ水」、地下鉄「後楽園」・「神保町」・「新御茶ノ水」下車
■費用 ビジター1500円、会員・後援団体・学生・年金生活者・経済的にハン
ディのある方1000円
■主催 アジア記者クラブ(APC)、現代史研究会
■後援 日本ジャーナリスト会議新聞部会、平和・協同ジャーナリスト基金、放送を語
る会
■連絡先 アジア記者クラブ(APC)〒101-0061東京都千代田区三崎町2-2-13-502
Tel&Fax:03-6423-2452 http://apc.cup.com E-mail:apc@cup.com
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