アジア記者クラブ10月定例会(加々美光行さんが緊急入院のため中止となりました)

■徹底討論 尖閣問題で試される日本の対中理解 日本の論理が通用しないこれだけの理由

■2010年10月16日(土)13:30~16:30

■*総評会館201会議室*(東京都千代田区神田駿河台3ー2-11)

■参加費:会員・学生1000円、ビジター1500円、年金生活者・生活が大変な方

(自己申告)1000円

■ゲスト 加々美光行さん(愛知大学現代中国学部教授)

中国漁船の拿捕に始まった尖閣諸島の領有権を巡る日中双方の衝突は一時、

武力衝突にまで発展する可能性をはらませた。「領土問題は存在しない」という

日本政府と「自国領土は絶対に手放さない」という中国政府の主張はすれ違った

ままだ。これまでになく中国国内では対日強硬派が声高に主張しているのも特徴

だ。鄧小平氏が提唱した尖閣諸島を巡る解決を将来の世代に委ねるという「棚上

げ論」を吹き飛ばす勢いだ。ガス田交渉だけでなく、日中間の民間交流の相次ぐ

停止、レアメタルの輸出問題、日本企業の駐在員の拘束など日中双方の不信感が

高まっている。これまでの尖閣問題とどこが違うのか。

10月定例会は、マスメディアの報道も中国研究者のレベルにおいても尖閣問題

について、対中理解が基本的に不足していると指摘する愛知大学の加々美光行さ

んをゲストにお招きします。なぜ中国が尖閣問題を持ち出してくるのか、その理

由を考えなければいけないと加々美さん説き、歴史のなかでも国境や領有権とい

う法的概念が中国に定着したのが19世紀末に過ぎないこと、領海の概念も曖昧

で、何より中国の国境線が欧米の圧力の下で引かれたことが背景にあることを忘

れてはいけないという。

さらに第二次大戦直後に尖閣諸島を米軍がなぜ占領したかを問う。それは中華

人民共和国が成立する直前の国共内戦時から、国民党政権の親米政策を利用し

て、米国が台湾の帰属を常に曖昧にしてきたことと関係しているという。こうし

た経緯を踏まえないと、資源論だけでは説明できないと加々美さんは指摘する。

当日は話せば本1冊の分量になるという尖閣諸島を巡る問題提起を受けて、皆さ

んと徹底討論したいと考えています。

■主催 アジア記者クラブ(APC)

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