確かに、自動車産業の発展過程では設備の増大、高速道路の建設・延伸、ガソリン需要の急増による各種波及効果があり、それがまた雇用と賃金を増やし自動車へのへの需要拡大につながった。さらにトラックによる物流の高速化、保冷技術の増大、乗用車やバスによる観光領域の拡大といった経済効果も伴った。しかし、個人消費需要の一部である乗用車の需要がほぼ満たされ、トラックなどによる物流変化もその経済効果が自動車専用道路の維持・建設の費用を上回らなければ、自ずと」限度があろう。このことは、自動車産業がその発展過程を通して自らを引き継ぐ新しい製造業を育てなかった事を意味する。
(前回、需要を受容とする転換ミスを放置しました、お詫びします)