先月から今月にかけて新疆ウィグル自地区喀什(カシュガル)を訪れた。その目的は何か。他でもない。シシカバブ(羊の串焼き肉)を食べる事であった。およそ30年前に食べたカバブをもう一度食べたかったのである。まだお迎えは来ないと思うが,明日をも知れぬ命。髪の毛も歯もボロボロに抜け,来年には串刺しの肉は容易には噛み切れないだろうと感じていた。カバブやメロンや,窯で焼いたナンそして炒麺等を食べて過ごした。
滞在して思う事の一つは,中国は非常に豊かになったということである。南洋の空港から広州の空港に入ったのだが,機内食が30年前とは格段に違い,美味しかった。ウルムチ空港そしてカシュガル空港まで大いに満喫させて頂いた。しかしそれだけではない。
メロンもトマトもリンゴもかなり大きいが美味しい。品種改良がなされてきたのであろう。ホテルで出されたブドウも悪くはない。大きく甘酸っぱい。日本の安ホテルでは考えられない。フル-ツがこれだけ豊富に売られ,消費も旺盛であるとすれば蜂蜜もたくさんとれるに違いない。蜜滴る国。
第二に,中国人は豊かになったということである。泊まったホテルには絶えず宿泊客が大量に押し寄せ朝晩は人人で一杯であった。秋が終わろうとして気温が18℃から4℃のこの地方にひっきりなしに客がたくさん訪れるのである。日欧米人もいたことはいたが,圧倒的に防寒服の,中国人が多かった。30年前には考えられないことであった。観光旅行に国の内外に出かける人数と落とす金は中国が世界第一位になった(以前に紹介した通り)。
誰でも訪れるであろう古城(Ancient Castle)は土・日は土産物買いをし,写真を撮る中国人観光客で一杯であった。一説によれば,新疆地区は異国情緒たっぷりの地方であるらしく人気が高いらしい。しかも50代,60代あるいは若い世代にも一眼レフの望遠鏡付きのカメラを持っている観光客が多かった。小生の9000円のデジカメとは異なる。